2017年3月アーカイブ

「オルセーのナビ派展」@三菱一号館美術館

三菱一号館美術館では「オルセーのナビ派展 美の預言者たち ―ささやきとざわめき」が開催中です。

 

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ナビ派の本格的な展覧会は日本で初めてとのこと。

確かに単体の展覧会の記憶はないような気がします。

代表作家はボナール、ヴァイヤール、ドニ、セリュジエ、ヴァロットンなど。

何となく平面的な作風がそうだったのかと並べて鑑賞することで改めて確認することになりました。

ナビはヘブライ語で預言者の意味で、19世紀当時のパリでは前衛的な芸術集団だったようです。

  

気になった作品たち。

ヴァロットン《ボール》は、以前にも見て気になった作品なのです。

構図と言い遠近法と言い、遠い母親と子供というテーマと言い色々と心がざわつく作品です。

確か以前も三菱一号館美術館で観たような気がする・・。

 

ドニ《ミューズたち》もざわつく作品。

太陽神アポロンに付き従う9人の女神の神話が元になっていますが、数えてみると10人いるのです。

とても平面的な作品なのに、眺めていると何故か奥行を感じてくるのが不思議でした。

 

ヴァイヤールの公園シリーズも面白かったです。

ナビ派の特徴である平面性と装飾性が押し出されていてどこか日本画的です。

食堂の装飾用だったようですが、女性たちのおしゃべりや遊ぶ子供たちといったモチーフがお店を暖かく良い雰囲気にしていたのではないでしょうか。

 

その他ナビ派が影響を受けたというゴーガンの作品も一緒に展示されています。

オルセー美術館の中でもナビ派だけをピックアップして鑑賞できる絶好の機会なのでおすすめです。

(2017.2.24)

 

「オルセーのナビ派展:美の預言者たち ―ささやきとざわめき」
■会場:三菱一号館美術館
■会期:2017年2月4日(土)~5月21日(日)
■休館日:月曜休館(但し、2017年3月20日、5月1日、15日は開館)
■開館時間:10時00分~18時00分 ※入館は閉館の30分前まで ※祝日を除く金曜、第2水曜、会期最終週平日は20時まで

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2017年3月20日

ruru (21:18)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

「江戸と北京 18世紀の都市と暮らし」@江戸東京博物館

江戸東京博物館で開催中「江戸と北京 18世紀の都市と暮らし」のブロガー内覧会に参加しました。

中国北京にある首都博物館との共同企画で、「住まう」「商う」「装う」「育てる」「学ぶ」「歳時」といったテーマに合わせた展示で両都市を比較していける展覧会です。

 

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地図、建築模型、生活道具、書物等々展示物は多種多様。

江戸と北京でパネルの色が分かれているのでとても見やすかったです。

 

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見どころは当時の街並みや風俗などが読み取れる絵巻3点です。

 

江戸・日本橋の賑わいを描いた《熈代勝覧》では当時の店先の様子、人々の服装や表情まで読み取ることができます。

いつもはベルリン国立アジア美術館にあるので鑑賞できる良い機会です!

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《熈代勝覧》 

 

乾隆帝80歳の式典に沸く北京の風景を描く《乾隆八旬万寿慶典図巻》は日本初公開!

色彩もきれいな絵巻で象など描かれていてどこか南方の香りもしました。

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《乾隆八旬万寿慶典図巻》

 

康熙帝60歳の式典を描いた《万寿盛典》は、色はありませんが細かく行列や見物客が描かれて合わせて長さ50mにもなるという大作です。

祝賀の様子と一緒に町の暮らしも垣間見えて面白い。

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《万寿盛典》

 

どれも細かいので単眼鏡があると良いです。

 

 

着物や生活用品などの展示も多く、個人的には北京の刺繍にとても惹かれました。

虎の刺繍が可愛らしい端午の節句の腹掛けや・・・ 

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《五毒肚兜》

 

虎と花の刺繍が豪華な叩き道具。

布団などを叩くらしいですがなんて勿体ない。

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綉b花拍子》

 

これはすごいと思ったのは刺繍で文字が書かれた経本です。

さすが中国の工芸技術。

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《博爾済特式彩綉地蔵経

 

 

その他興味深かったもの。

北京で使われていた様々な看板の中にイスラム教徒用の軽食店看板というのがありました。

この頃の北京は多民族が暮らし、異文化が混ざり合って都市を形成していたというのがよくわかります。

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《回民小吃幌子》

 

科挙の試験用カンニングペーパー。

米粒のような文字がぎっしり並び、まるで工芸品のようでした。

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《夾帯》

 

博物資料が多いですが、沈南蘋の掛け軸や浮世絵、陶磁器なども展示されていて美術的観点でも楽しめました。

 

この展覧会はモンチッチとコラボしています。

北京でも開催するようですが、中国でモンチッチが人気だと聞いたことがあるのでぴったりですね。

限定グッズも色々出ていて可愛かったです。

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開催は4月9日まで。

※博物館より特別な許可を得て写真撮影をしております。

 

「江戸と北京-18世紀の都市と暮らし-」
■会場:江戸東京博物館
■会期:2017年2月18日(土)~2017年4月9日(日)
■休館日:毎週月曜日 (ただし、2017年3月20日(月・祝)は開館、翌21日(火)は休館)
■開館時間:午前9時30分~午後5時30分(土曜は午後7時30分まで ※入館は閉館の30分前まで)

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2017年3月19日

ruru (18:30)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

「FACE展2017」@損保ジャパン日本興亜美術館

損保ジャパン日本興亜美術館では毎年恒例の「FACE展2017」が開催中です。

今年の応募作品は902点とのこと。

そこからグランプリ1点、優秀賞3点、読売新聞社賞1点、審査員特別賞4点が選出され、入選作62点と共に展示されています。

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入ってすぐは受賞9作品。

※写真撮影も可能です。

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今年のグランプリは青木 恵美子《INFINITY Red》。

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チラシやポスターでは決してわからないこの立体感。

迫力ある美しさでグランプリも納得です。

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「FACE展」は公募コンクールなので、作品がとにかく多種多様。

油彩、アクリル、日本画、版画あり、テーマもそれぞれ。

好みによって良いなと思ったりそうでもなかったり色々ですが、見ていてとても楽しい展覧会です。

私が良いなと思った作品をいくつか。

杉田 悠介《山》。

写真ではわかりにくいですが、シンプルな中にカラフルな人?が点々と描かれていてそれがとても効果的。

配置のバランスや色彩などのセンスが素晴らしいなと思いました。

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石橋 暢之《ジオラマの様な風景》。

こちらはなんとボールペン画。

見慣れた御茶ノ水の光景の細密画で、遠目で観ても近くで観てもいつまでも飽きません。

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笹山勝雄《秋》。

田舎育ちでもないのに何故か懐かしい気持ちになってしまう優しい風景画でとても惹かれました。

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会期中は観覧者投票による"オーディエンス賞"の選出が行われていて、入場の際投票用紙を渡されます。

それぞれ好きな作品を選んで投票箱へ。

好みが分かれるところでどの作品になるのか予想はとても難しい!

私は悩んでこちらにしました。

倉田和夫《BREAD・93》。

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タイトル通りそのまんまパンの絵ですが、この存在感!

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光やひびの具合などこれほどパンを印象的に描けるものなのかと驚きです。

ただ写真のよう、ではなく本当にパンを"魅力的に描いている"作品なのです。

2015年もオーディエンス賞に選ばれたようですが、インパクトもあるし2度目もあるのではないでしょうか。

他のお客さんたちはどれを選んだのか・・結果が楽しみです。

(2017.3.4)

 

「FACE展2017」
■会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
■会期:2017年2月25日(土)~3月30日(木)
■休館日:月曜日(ただし、3月20日は開館)、3月21日(火)も開館
■開館時間:午前10時~午後18時 ※入館は閉館の30分前まで

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2017年3月16日

ruru (21:44)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

「パロディ、二重の声 ――日本の一九七〇年代前後左右」@東京ステーションギャラリー

東京ステーションギャラリーは東京駅丸の内北口改札を出てすぐ、ドーム内にある美術館です。

駅にあるなんて立地最高!

現在は「パロディ、二重の声 ――日本の一九七〇年代前後左右」が開催中です。

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79年代に流行したパロディとはいったい何だったのかを探る展覧会です。

絵画やポスター、映像作品にパロディ裁判記事までパロディにまつわる展示物が300点以上。

横尾忠則、赤瀬川原平、タイガー立石等多数ありました。

アートなのかただの模倣なのか、著作権侵害の境目はどこなのか。

 

有名画家風《モナ・リザ》パロディ。

黒田清輝とかもう《モナ・リザ》ではないような・・。

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ゴッホ。

 

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麗子像。

 

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などなど、誰でもわかる有名なものが元になった作品がほとんどなので、脳内イメージを引き出しつつ比較しては楽しめます。

 

当時は素人の投稿なども流行ったそうで、雑誌などを自由に読めるコーナーもありました。

年配の方は懐かしがって読みふけっていました。

全く知らない私が見ても、有名人が多数参加していて面白かったです。

本当にそういう時代だったのだなあ。

 

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金曜日は20時まで開館しているので、会社帰りも寄りやすい。

気楽に楽しめる展覧会です。

(2017.2.24)

 

「パロディ、二重の声 ――日本の一九七〇年代前後左右」
■会場:東京ステーションギャラリー
■会期:2017年2月18日(土)~4月16日(日)
■休館日:3月20日をのぞく月曜日、3月21日
■開館時間:午前10時00分~午後6時00分 ※入館は閉館の30分前まで ※金曜日は20:00まで開館

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2017年3月13日

ruru (20:32)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

「画と機」@東京オペラシティアートギャラリー

久しぶりに東京オペラシティアートギャラリーへ。

デザイナーの山本耀司とアーティストの朝倉優佳による「画と機」が開催中でした。

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情報なく出かけたので、山本耀司の作品やデッサンなどの展示をイメージしていましたが全く違いました。

洋服や絵画、彫刻等がスタイリッシュに展示され、会場全体がインスタレーション作品のような展覧会でした。


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針金などのマネキンが作品を着て並んでいます。

中に入り込むと異世界にいるかのよう。

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ドローイングがジャケットに使われていて並べて鑑賞できるコーナー。

展示方法がまたおしゃれ。

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ギャラリーショップのウインドウも展覧会のイメージになっていてこれだけでもアートな感じでした。

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(2017.3.4)

「画と機 山本耀司・朝倉優佳 Painting and Weaving Opportunity : Yohji Yamamoto・Yuuka Asakura」
■会場:東京オペラシティ アートギャラリー
■会期:2016年12月10日(土)~ 2017年3月12日(日)
■休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
■開館時間:午前11時00分~午後7時00分 ※入館は閉館の30分前まで

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2017年3月12日

ruru (20:04)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

「三井家のおひなさま」@三井記念美術館→「かこさとし展」ちばぎんひまわりギャラリー

2016年は色々と忙しく"ぐるっとパス"の使用ができませんでした。
気づけば期限もあとわずか。

やっと時間ができたので,手持ちの一冊を活用すべくまずは三井記念美術館へ。

2月18日から開催中の「三井家のおひなさま」へ行ってきました。

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三井家ゆかりの立派なおひなさまや茶道具などの展示がメインの毎年恒例の展覧会です。

おひなさまと言っても、大名家ご出身の奥様が輿入れでお持ちになられたものや特注品など豪華な美術品ばかりで見ていて飽きません。
お道具の細工も素晴らしく、豪華な段飾りは圧巻です。

今回は三井家別荘・城山荘の写真パネルや映像のコーナーもありこちらも面白かったです。

敷地内で作陶されていた城山焼など所縁の美術品も展示されていました。

広大な敷地に豪華な建物、装飾品等さすが財閥!スケールが違いすぎます。

現在は公園になっているようです。
大磯城山公園



その後向かいのコレド室町3内にあるちばぎんひまわりギャラリーで開催中の「かこさとし展」へ。

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初めて知ったギャラリーですが、コレド室町3の4階無印良品の奥にひっそりとありました。

通りすがりでは気づかないような場所ですが、皆さんご存じなのか結構人はいました。

ちばぎんが千葉県ゆかりの展示をする場所らしく、入場料は無料です。

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千葉とかこさん?と下調べもせずに出かけたのですが、今回はかこさんが小湊鐵道を描いた絵本『出発進行!里山トロッコ列車』の原画展でした。

やさしい風景画と理系の視点がかこさんらしい作品です。

絵本も置いてあるのでしっかり読破。

子供たちも喜んで見ていましたが、意外と大人の方が繊細な描写力に唸っていたような・・。。

やはりかこさんは素晴らしい!三つ子の魂~ではないですが、子供の頃大きな影響を受けたため大人になった今でも特別な絵本作家です。

だるまちゃんやからすたちの複製画などもあって小規模ながらかこさんファンには癒しの空間でした。

(2017.2.24)

「三井家のおひなさま」

■会場:三井記念美術館

■会期:2017年2月18日(土)~4月2日(日)

■休館日:月曜日、ただし3/20祝は開館、翌3/21休館

■開館時間:午前10時00分~午後5時00分(入館は4時30分まで)

「かこさとし展 原画で綴る小湊鐵道沿線の風景」

■会場:ちばぎんひまわりギャラリー

■会期:2017年2月14日(火)~3月20日(月)

■休館日:3/6(月)、3/13(月)

■開館時間:午前10時00分~午後6時00分(最終日は4時まで、入場は30分前まで)



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2017年3月 2日

ruru (00:51)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

「シャセリオー展 19世紀フランス・ロマン主義の異才」@国立西洋美術館

上野にある国立西洋美術館では2月28日から「シャセリオー展 19世紀フランス・ロマン主義の異才」が開催されています。

前日のプレス内覧会に参加する機会をいただきましたのでお邪魔してきました。

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シャセリオーのことは知らなかったのですが、わずか11歳でアングルの弟子となり「この子はやがて絵画のナポレオンになる」と言われたほどの天才画家とのこと。

大規模な回顧展は今までフランスでも2回ほどしか開催されておらず、日本では今回が初めて、もしかするともう最後かもしれない貴重な展覧会だそうです。

37歳と早逝のため作品は少ないとの説明でしたが、10代から活躍した画家のためか想像以上に幅広く数多い作品が展示されていました。

ドラクロワに大きな影響を受け、師であるアングルの下を離れロマン主義に。

アルジェリアを旅行して描いた東方趣味の作品の数々も含め絵画や素描だけでなく壁画の習作まで合わせて数十点。

影響を与えたモローやシャヴァンヌの作品の展示もあり、シャセリオーを知らなかった者でもその画業と魅力を理解しやすい展覧会でした。

音声ガイドのスペシャルナビゲーター山田五郎さんによるかみ砕いた解説も面白くてわかりやすい!

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下がポスターなどに使われている《カバリュス嬢の肖像》。

当時は評価が低く美しくないとされたそうですが、私はチラシを見た時からとても美しいと思って惹かれていました。
ブーケは紫陽花?そんなばかなと疑問でしたがすみれと知って納得です。

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ちょっとショッキングだった腋毛のある裸婦像。

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左がシャセリオー。

容姿に恵まれていないことを気にしていたとのことですが、この自画像を見る限りそうでもないような。
絶世の美女や公女を恋人にしていたのは才能が女性を惹きつけていたのでしょうか。

ちなみに右は常設展示の企画展「日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念 スケーエン:デンマークの芸術家村」より。
スケーエン美術館所蔵の作品が来日しているようです。
近日こちらも是非見たいと思っています。

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※館内写真は関係者より特別にいただいて掲載しています。

(2017.2.27)

「シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才」
■会場:国立西洋美術館
■会期:2017年2月28日(火)~2017年5月28日(日)
■休館日:月曜日(ただし、3月20日、3月27日、5月1日は開館)、3月21日(火)
■開館時間:午前9時30分~午後5時30分 毎週金曜日:午前9時30分~午後8時 ※入館は閉館の30分前まで

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2017年3月 1日

ruru (22:25)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

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