2008年8月アーカイブ

『超・上層教育』臼井 宥文

超・上層教育
『超・上層教育』臼井 宥文
宝島社 2007-12-13

 カバー見開きの「お金を失うことはあっても、知識と教養は奪われることがない」という言葉が良くて読んでみた。
世界の富裕層は子供にどのような教育を受けさせているのかということで、世界中のボーディングスクールの良さが得々と書いてある。

 システムについては初めて知ることができたが、特に惹かれはしなかった。
子供に世界レベルのトップランナーとして働いて欲しい方にとっては良書なのかもしれない。

読了日:2008.8.31
★☆☆☆☆


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2008年8月31日

ruru (23:53)

カテゴリ:社会・ルポ・ノンフィクション

『賞の柩』帚木 蓬生

賞の柩 (新潮文庫)
『賞の柩』帚木 蓬生
新潮社 1996-01

199x年度のノーベル医学・生理学賞は英国のアーサー・ヒル博士の単独受賞であった。津田は、同様の研究で名を馳せていた亡き恩師の随筆に「論文剽窃」の疑惑を見つける。恩師の他にも各国のトップ研究者たちが不自然な死を遂げていることを知った津田は、学会を機にヨーロッパへ渡り真相を探り始める。

 ノーベル賞受賞への疑惑というテーマを現役医師が臨場感を持って描く。  世界中で同様の研究が行われている限り、唯一無二の結果を得るというのは難しいことだろう。この作品では、成果を挙げると共に人為的にライバルを排除してきた研究者の野心をサスペンス仕立てに仕上げている。

 研究に関する描写部分に馴染みが無いせいか、今まで読んだ作品に比べて読み進めるのに時間がかかってしまった。また、次々と明かされる真相にあまり驚きは無く、主人公の確認作業といった流れでサスペンス的な要素も弱い気がした。しかし、ブダペスト→パリ→バルセロナ→ロンドンと舞台を変えていく中での情景描写は帚木さんらしく美しい。

読了日:2008.8.30 ★★★☆☆ 

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2008年8月30日

ruru (23:59)

カテゴリ:国内ミステリー帚木 蓬生(ミステリー)

『臓器農場』帚木 蓬生

臓器農場 (新潮文庫)
『臓器農場』 帚木 蓬生
新潮社 1996-07

新人看護婦の規子は、臓器移植で名高い病院の小児科に勤務し始めたばかり。産婦人科に配属された看護学校同期の友人優子と、産婦人科特別病棟に疑問を持ち調べ始めるうちに、臓器移植をめぐる病院の裏の顔を知ることとなる。一部の関係者により、生きる力の無い無脳症児がドナーとして生み出されていたのだ。真実を追う規子たちに危険が迫る。

 臓器移植をすれば助かる子供たちを救いたい、けれども子供の臓器提供はなかなか難しいという現実。しかし、不完全に産まれてくる無脳症児を人間としてではなく、他人を生かすパーツとして扱ってよいのか?  私はやはり倫理的にあってはならないと思う。だが、脳死なども散々議論された上今や受け入れられていることを思うと将来的にはどうなるのか・・複雑な気持ちになる。  生命倫理の深いテーマを、帚木さんらしく医療現場の精細な描写と慈愛の視線でまとめられた作品。

 余談だが、文庫の解説がまた良かった。私が帚木さんの作品のどこに惹かれるかがどんぴしゃで書かれていたので抜粋。

「帚木氏の作品を読んで感じるのは、そのテーマの先鋭性、すぐれた物語性、ヒューマニズム、そしてわかりやすく品位のある文体である。虚飾のない、抑制のきいた語り口が、物語を静かに盛り上げるのに大いに貢献している。そして、随所に見られるみごとな情景描写と心理描写は、帚木文学のすぐれた特色となっている。」(塩田浩平)

読了日:2008.8.27
★★★★★


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2008年8月27日

ruru (17:54)

カテゴリ:国内ミステリー帚木 蓬生(ミステリー)

『ananBOOK 金トレ!』目黒 陽子・保田 隆明

ananBOOK 金トレ! (anan BOOK)
『ananBOOK 金トレ!』
目黒 陽子・保田 隆明
マガジンハウス 2008-01-31

女性(若めOLさん)向けマネーブック。

お金に関するQ&Aが100問。

「節約力&貯金力」「投資力」「保険力&年金力」「ライフスタイル・マネー」「経済センス力」の各項目ごとに質問があり、ページをめくると回答という作り。

ビギナー向けで基本的なものがほとんどだが、「・・あれ?・・そうなんだ~」という質問もあり、軽く通勤電車などで読むには良いと思う。


読了日:2008.8.26
★★★☆☆

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2008年8月26日

ruru (23:37)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『誉生の証明』森村 誠一

誉生の証明 (光文社文庫)
『誉生の証明』
森村 誠一
光文社 2006-12-07

スキーバスのダム転落事故で生き残った4人は、事故後、生まれ変わったつもりで名誉ある余生を送ろうと「誉生荘」と名付けた八ヶ岳の山荘での共同生活を始める。
順調に生活が安定し始めた矢先、近くに新興宗教団体の施設が建設され、立ち退きを迫られるようになった。
この山荘を安住地と決めていた住人たちは、新興宗教団体とその影に隠れる政治家や裏組織に屈することなく立ち向かうことを決める。

森村誠一っぽい作品。

年齢も立場もバラバラの仲間が、心を一つにして大きな権力に立ち向かっていく痛快アクションモノ。

有り得ないことの連続だが娯楽小説としては一気に面白く読めた。

読了日:2008.8.24
★★★☆☆


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2008年8月25日

ruru (22:23)

カテゴリ:国内ミステリー森村 誠一

『最愛』真保 裕一

最愛
『最愛』
真保 裕一
新潮社 2007-01-19

幼い頃に両親を亡くし、別々の親戚に引き取られた姉弟。

小児科医である悟郎は、18年会っていない姉が銃弾を受け緊急入院したことを警察から聞かされる。

姉は事件前日に結婚していたが、夫は殺人の前科者で行方不明となっていた・・。

悟郎は、事件の真相と姉の人生を知る為に姉の知人を訪ね歩いていく。

主人公は姉に比べて恵まれた生活を送ってきたことを引け目に感じており、姉の正義感や信念を貫く生き方を敬愛している。
次々と明かされていく姉の武勇伝に一つ一つ感銘を受けていくのはいいとして、ストーリーの根底にある「最愛」というのがどうも納得いかなかったというか・・今まで読んだ真保作品の中で一番評価しがたい微妙なものだった。

読了日:2008.8.24
★★★☆☆


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2008年8月24日

ruru (19:11)

カテゴリ:国内ミステリー真保 裕一

『天使のナイフ』薬丸 岳

天使のナイフ (講談社文庫 や 61-1)
『天使のナイフ』
薬丸 岳
講談社 2008-08-12

4年前、桧山の妻祥子を殺した犯人は13歳の少年3人だった。
法律の壁に阻まれ、詳細を知ることもできないまま遺された娘を懸命に育てていた桧山だったが、少年のうちの1人が殺されたことで事件に再び向き合い、少年たちの現在を追ううちに予想だにしなかった事件の真相を知ることとなる。

最近多い少年犯罪をテーマにした小説で、第51回乱歩賞受賞作である。ストーリーの軸となるのは"更正"と"贖罪"。主人公桧山は、犯人の少年たちに対して激しい憎悪を抱いているが、同時に、罰せられなかった彼らが4年の時を経て本当に"更正"したのかを知りたいと強く願う。
彼らの現在を追ううちに次々と明かされていく真実が彼を戸惑わせる。
張り巡らされた伏線、主人公の心情、一通りではない"少年たち"の未来と"贖罪"の気持ち。

作りこみ過ぎた感もあるが、二転三転する展開で小説としてとにかく巧い。
ノンストップ間違いなし。

読了日:2008.8.20
★★★★★


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2008年8月20日

ruru (22:25)

カテゴリ:国内ミステリー薬丸 岳

『コールドリーディング~ニセ占い師に学ぶ! 信頼させる「話し方」の技術』石井 裕之

コールドリーディング~ニセ占い師に学ぶ! 信頼させる「話し方」の技術 (FOREST MINI BOOK) (FOREST MINI BOOK) (FOREST MINI BOOK)
『コールドリーディング~ニセ占い師に学ぶ! 信頼させる「話し方」の技術』
石井 裕之
フォレスト出版 2008-07-05

詐欺師とは、”騙しのプロ”ではなく、”信頼させるプロ”なのだ!-ということで、その会話テクニックを信頼関係を築くためのコミュニケーション術として使ってみようという趣旨。

前出の漫画『クロサギ』で興味を持っていたコールドリーディングについて初めて読んでみた。
騙しのテクニックというイメージだったが、心理学を応用した会話術という視点で書かれており面白かった。
アドバイスも、まずは「自分を理解してくれる人だ」と思ってもらうことで相手に届きやすくなる。

プライベートで実践するには誘導的すぎてちょっと抵抗があるけど、ビジネスの場ではかなり有効なスキルだと思う。

使うかどうかはともかく「なるほどね~」と思うことは間違いないので読んでみてください。


読了日:2008.8.17
★★★★☆

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2008年8月17日

ruru (15:19)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『「寝る前30分」を変えなさい』高島 徹治

「寝る前30分」を変えなさい
『「寝る前30分」を変えなさい』
高島 徹治
ベストセラーズ 2008-05-16

習慣による時間改革を説く。
タイトルは「寝る前」だが、朝型生活のススメ。

睡眠時間をフル活用するために寝る前30分と起床後30分に自分なりの習慣をもつべき。

・「時間は誰にでも平等に与えられて」いない
 →物理的に同じ時間でも使い方によって密度を濃くすることができる。
・「時間がない!」は「効率が悪い!」と同じこと。
 →効率を高めるには習慣を変える!
・朝を変えれば1日が変わる。1日が変われば人生が変わる。
 →いい朝を迎えるためにはいい睡眠が必要。そのためには寝る前30分の習慣を変えなければならない。
・習慣にはストレスは無い。
・記憶力は午前中がピーク。「寝る前30分」に種を蒔き、「朝30分」に収穫する習慣をつける。
 →例えばレポートを寝る前にざっくりと書いて朝冷静に精査していく。。
・夜専門外の情報を収集しておくと睡眠中に予想外のひらめきがある。
・勉強したらすぐに眠ってしまうのが1番効果的。
・復習は時間をおいての方が効果的。
・「30分」こそ集中力がもっとも発揮できる。15分単位で別の勉強をするとなお効果的。

睡眠前の勉強は効果的と良く聞くが、たった30分という単位と起床後とのセット、習慣化という考え方に納得だし、無理無く実践できそうで良かった。私の場合、自分を追い込んでの勉強は結局その場限りで終わってしまい、その後は「試験終わった~よーし息抜きだ~♪・・ダラダラ・・」などとなりがちなので、単純な方法ながら説得力があり刺激があった。寝る前の習慣としては、勉強に限らず読書やインターネットなどの情報収集に使おう、などとガツガツした勉強法でないのもまた良い。こういった簡単で長期的なものこそ現実的な自己啓発なのではないだろうか。(と思ってしまうのはお疲れ傾向!?)

読了日:2008.8.16
★★★★★


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ruru (14:11)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『捨てる!片づける!時間ができる! 今すぐ実現できるシンプル整理術』エレイン・セントジェームス

捨てる!片づける!時間ができる! 今すぐ実現できるシンプル整理術
『捨てる!片づける!時間ができる! 今すぐ実現できるシンプル整理術』
エレイン・セントジェームス
ダイヤモンド社 2006-10-27

自分にとって大事な時間とは何か?
仕事やマンネリ化した日常に追われてやりたいことをする時間がない人へシンプルライフを提案する。

本当に必要なものを考え、物の処分、人間関係の整理をして日常生活を見直す。

確かにその通りだが、なかなか実践できないもの。

著者は、思い切って1度日常を離れてこもり、自分の本当に望む生活について考えるべきと説く。
社会から離れて暮らさなくても、暮らしを見直すだけでシンプルライフは実現するというのには納得。

思い切りと強い意志が必要だが、自分の生活を見直して、できることからやってみようかという気になった。

「ミステリーやファンタジーなど、現実逃避の読書はやめる。」には耳が痛い・・。
でもこれはやめない、多分死ぬまで。

読了日:2008.8.8
★★★★☆


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2008年8月 8日

ruru (23:10)

カテゴリ:生活・実用

『四つの嘘 』大石 静

四つの嘘 (幻冬舎文庫 お 20-3)
『四つの嘘 』
大石 静
幻冬舎 2008-06

男を求めることで生きている実感を感じる詩文、専業主婦として地味に暮らす満希子、独身のまま医師として仕事に生きるネリ、初恋相手の河野に似た夫とニューヨークで暮らす美波。
エスカレーター式の私立女子高で同級生だった4人は、その後全く異なる人生を歩んでいた。

41歳になり、美波が詩文の元夫である河野と共にニューヨークで事故死したことを発端にそれぞれの過去と現在が語られていく。

女性が描く女の世界で、登場人物の感情の流れなどにはリアリティがあり面白く読めた。

ただ、男と性に重点が置かれており、個人的な好みから若干外れている。
女の人生ってそんなに男中心?誰もが夫や家庭への想いが希薄なところに反感も感じる。

女性文学的ではあるが微妙な読後感・・。

読了日:2008.8.7
★★★☆☆


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『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』黒井勇人

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』
黒井勇人
新潮社 2008-06-26

2chスレの書籍化したもので、ニート歴10年の”マ男(=プログラマー)”がブラック会社に就職してからの3年間を訴える。
私はスレは見ていなかったので、会社のひどい実情を赤裸々にしているのかな~位に思っていたが、どちらかと言えば職場の人間模様が重点に置かれている。
最初はどうも乗れなかったが途中から結構面白くなり笑える場面も多数。
ブラックと言えばブラックだが、こんな会社も変な奴らも山ほど実在すると思う。

作っている感は否めないが単純に面白く読めたからいいんじゃないかな。

読了日:2008.8.6
★★★☆☆


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2008年8月 7日

ruru (16:08)

カテゴリ:社会・ルポ・ノンフィクション

『氷の華 』天野 節子

氷の華 (幻冬舎文庫 あ 31-1)
『氷の華 』
天野 節子
幻冬舎 2008-06

豪邸に住み、家事は家政婦任せの何不自由無い生活を送る専業主婦の恭子。
夫の愛人を名乗る女から妊娠の事実を告げられ、激昂した恭子はその不倫相手の関口真弓を毒殺する。
しかし愛人が妊娠していたという事実が確認できない。
警察の捜査が迫る中、恭子は自分の犯した殺人に疑問を感じ始める・・。

これが著者のデビュー作らしいが、新人とは思えないくらい巧い。
ドラマ化するらしいが、最初からそのつもりで書いたような脚本仕立ての印象だ。

頭が切れ華のある主人公恭子と職人気質のベテラン刑事の闘いは読み応えがある。

結末はちょっとドラマ的過ぎる気もするし特別手の込んだプロットではないのだが、ストーリー展開や筆力の巧さゆえに一気に読める。

読了日:2008.8.5
★★★★★


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2008年8月 6日

ruru (00:13)

カテゴリ:国内ミステリー天野 節子

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