2009年1月アーカイブ

『ガラスの仮面(43巻)』美内すずえ

ガラスの仮面(43巻) 著者: 美内すずえ 出版社: 白泉社 サイズ: コミック 発行年月: 2009年01月

やっと出た4年ぶりの最新刊。 子供の頃からもう20年以上買い続けている漫画。

紅天女試演の稽古と早く決着して欲しい恋模様。
この1冊でもまだ微弱な歩みでじらされるまま次巻へ続く・・。

名作には間違いないのだけれど、今度こそ連載を止めずに最後までノンストップで進んで欲しい。

読了日:2009.1.31
★★★★☆


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2009年1月31日

ruru (23:14)

カテゴリ:漫画

『ステップファザー・ステップ』宮部みゆき

ステップファザー・ステップ 著者: 宮部みゆき 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 360p 発行年月: 1996年07月

両親がいない中学生の双子の兄弟の家に屋根から落ちてしまった泥棒。 兄弟は警察を呼ばない代わりに父親役を努めることと泥棒の分け前を要求してきた。 擬似親子を続ける3人に降りかかる事件の連作集。

子供たちに翻弄されながらも本当の親子のように絆を深めていくコミカルなミステリー。

とても楽しくスイスイ読めるので子供向けに発行されているのも納得。

起こる事件は小さなものでミステリーとしては限りなく軽いが、ほのぼのしたこういう作品も良い。

「メイキングオブ宮部みゆき」で宮部みゆきの好きな作家に岡嶋二人が挙げられていたが、彼らの作品の雰囲気に似ているかも。


読了日:2009.1.29
★★★★★


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2009年1月30日

ruru (23:31)

カテゴリ:国内ミステリー宮部 みゆき(ミステリー)

『八月のマルクス』新野剛志

八月のマルクス 著者: 新野剛志 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 394p 発行年月: 2002年06月

レイプ・スキャンダルで引退した元人気お笑い芸人の雄二。 無味乾燥な日々を暮らす中、現在も芸能界で人気を博す元相方立川が5年ぶりに尋ねてくる。 その直後立川は失踪し、かつて雄二のスキャンダルを書き立てた記者が殺される。 雄二は立川の足取りを追いながら事件の真相に迫っていく。 第45回江戸川乱歩賞受賞作。

芸人を主人公としながらハードボイルド小説に仕上げようという心意気が良い。 個人的にそういうひねりが好きなので。

事件の真相はやるせないようなありえないようなものだったが、伏線などは巧い。

空疎な日々を過ごしていた雄二が、断絶したはずの知人たちを訪ね歩きながら自己を取り戻していく様は読み応えがあり共感できる。

設定や淡々と綴られる文体などが自分好みで満足できる作品だった。
他の作品も是非読んでみたいと思わせる作家。

読了日:2009.1.28
★★★★☆


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2009年1月29日

ruru (23:25)

カテゴリ:国内ミステリーその他の作家(ミステリー)

『家族会議』吉村達也

家族会議 著者: 吉村達也 出版社: 集英社 サイズ: 文庫 ページ数: 269p 発行年月: 2006年04月

一家四人で幸せに暮らしていた沢木孝は、ある日突然妻の麻紀に先立たれる。 義母の芳子が同居を申し出たため家事と育児を任せていたが、麻紀の死後一年が経ち、孝は再婚を考えるようになる。 家族会議を開き、義母をとりなすために仮の同居を始めたものの・・。

軽快な文章で読み易くすぐに読み終わるのだが、再婚相手となる絵里が奇妙すぎて最後まで乗れなかった。

家族の在り方を描きたいのかと思うが、もやもやした展開だ。 結末についても、ブラックユーモアなのかもしれないが読後感が悪い。 あらすじを見た分には面白そうだったのでちょっと残念。

ただ、「家族の間で会議は必要ない」という趣旨には共感。

読了日:2009.1.25 ★★☆☆☆

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ruru (17:18)

カテゴリ:国内ミステリー吉村 達也

『感染』仙川環

感染 著者: 仙川環 出版社: 小学館 サイズ: 文庫 ページ数: 301p 発行年月: 2005年09月

ウィルス研究医仲沢葉月は、外科医の夫啓介の前妻との息子が誘拐されたと連絡を受ける。 少年は遺体で発見という最悪の事態になってしまったにも関わらず、夫は行方不明に。 夫を探す葉月は、続発する幼児誘拐殺人事件と医学会を揺るがす危険な策略を知ることとなる。

読んだ本を気付かずに2度読み、をまたやってしまった・・。 普段文庫の裏表紙を立ち読みして歩いているので、あらすじだけでは気付かないらしい。 読み始めると数ページで気付くのだけれどこういう時はがっかり。 でも折角なのでまた読んだ(笑)

ネタが割れていながら読むので臨場感はあまりなかったが、医学ジャーナリストらしいミステリーで興味深い。

子供が犠牲になるのは単純に不快だが、今回の主題を描き出す上では仕方の無い設定か。

1つの問題点を乗り越えれば新たな問題が起こる。 医療技術の進歩は1本道ではないのだと医学系の小説を読む度に感じる。 恐らく全ての問題点がクリアされることは決して無いのだろうけれど。

そう考えるとこういったミステリーはこれからも多く生まれてくるかもしれない。

読了日:2009.1.25 ★★★☆☆

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2009年1月28日

ruru (05:56)

カテゴリ:国内ミステリー仙川 環

『チューイングボーン』大山尚利

チューイングボーン 著者: 大山尚利 出版社: 角川書店 サイズ: 文庫 ページ数: 324p 発行年月: 2005年11月

原戸登は1度も口を聞いたこともない大学の同級生嶋田里美から「指定の日に3回ロマンスカーの展望車から外の景色をビデオ撮影して欲しい」とバイトの依頼を受ける。 訳の分らぬままビデオ撮影を始めた登だったが、毎回人身事故の現場を撮影することとなってしまう。 とうとう3度目の撮影では依頼主の里美が電車に飛び込んでくる。 そして3回で終わるはずだったこのバイトを続けなくてはならない羽目に・・。 このようなバイトを仕切る人間は誰でどのような裏があるのか?

第12回日本ホラー小説大賞長編受賞作。(大賞が前出『夜市』恒川光太郎

これはホラーなのだろうか?
ミステリーのようにも感じたが、普段ホラーを読まないのでよくわからなかった。
淡々と進む文体も内容も気味が悪い点ではホラーなのかもしれない。

撮影日に必ず起きる人身事故、高額の報酬に目がくらみ撮影に慣れていく主人公が怖い。

デビュー作でこれだけ書き上げる力量はすごいと思うが、どうも肌が合わない後味の悪い作品だった。
主人公の背景をもっと厚く描いてもらうともう少し理解がしやすかったかもしれない。

終始一貫して薄ら寒い作品。
こわい思いをしたい人にはオススメ・・。


読了日:2009.1.25
★★★☆☆


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『秋の牢獄 』恒川光太郎

秋の牢獄 著者: 恒川光太郎 出版社: 角川書店 サイズ: 単行本 ページ数: 223p 発行年月: 2007年10月

・女子大生の藍は、ある時から11月7日水曜日を何度も繰り返し生きるようになる。 いつかこの秋の牢獄から抜け出すことは出来るのか。(秋の牢獄)

・日本中を旅する家。この家から出るには別の人間と主を入れ替わらなくてはならない。 思いがけず家の主となってしまった主人公は、迷い込んできた男と入れ替わることに成功し元の世界に戻ることができたのだが・・。(神家没落)

・少女リオは老婆から幻覚を生み出す不思議な力を継承する。幻覚は夜毎に育ち・・。(幻は夜に成長する)

『夜市』が良かったので期待して手にとったのだが、ちょっと微妙。

独特の世界観は健在だがややインパクトが弱い。 同じ日を繰り返す中での出来事や主人公の心中、またその他短編においてもややありきたりな印象だった。

「神家没落」の設定は結構好きなのでもう少し深みのある作品に練り直してもらえると嬉しいのだが。

『夜市』の完成度が高すぎたので厳しくなってしまうのかもしれないが、良い作家だと思うのでまた次回作に期待したい。

読了日:2009.1.24 ★★★☆☆

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2009年1月27日

ruru (22:00)

カテゴリ:国内小説一般恒川 光太郎

『金色の野辺に唄う』あさのあつこ

金色の野辺に唄う 著者: あさのあつこ 出版社: 小学館 サイズ: 単行本 ページ数: 221p 発行年月: 2008年06月

季節は秋。 92歳の老女松恵が息を引き取ろうとしていた。 松恵を看取る曾孫の東真、孫の嫁美代子、花屋の店員小波渡、娘の奈緒子が松恵から受けた愛を思い返しながら自らの業と向かい合い己を見つめる様を描く。

とても優しく美しい小説だった。

大往生とも言える老女の死を中心に、愛を求める人々が描かれる。
彼らは皆死んでいく老女との思い出に心が救われ、消えていく命に温かな思いを寄せていく。

松恵が抱えていた穏やかではない心の内を明らかにしながらも、やはりその最期は柔らかな光が注ぐ晩秋の日差しのようだ。

1つの死を軸に人間の愛と生き方を優しく問いかけてくる。
金色の稲穂が実る1つの秋の情景が目の前に広がってくる素晴らしい作品だった。

久しぶりに心が洗われた。


読了日:2009.1.24
★★★★★

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ruru (21:24)

カテゴリ:国内小説一般あさの あつこ

『黒猫館の殺人』綾辻行人

黒猫館の殺人 著者: 綾辻行人 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 385p 発行年月: 1996年06月

館シリーズ第6作。 記憶喪失の老人の過去を取り戻す唯一の手がかりは、過去黒猫館で起きた殺人事件を記したノート。 鹿谷と江南は老人と共に黒猫館の秘密と老人の正体を探る。

黒猫館の場所もよくわからないまま、ノートの記述と現在の鹿谷と江南の動きが交互に綴られる。

今回の殺人事件の登場人物たちがノリの軽い学生なせいか「館」におどろおどろしい雰囲気はあまり感じない。 また、何となく途中から老人鮎田の正体もわかってくるので前出『時計館の殺人』ほどのハラハラ感もなく淡々と読み進めることとなり若干物足りない。

しかしトリックは綾辻行人らしい意表をつくものでミステリとしては十分な作品。 面白い、読み応えがある、というよりも「よく考え付くな・・」という敗北感が味わえる。

読了日:2009.1.23 ★★★★☆

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2009年1月24日

ruru (00:25)

カテゴリ:国内ミステリー綾辻 行人

『11文字の殺人』東野圭吾

11文字の殺人 著者: 東野圭吾 出版社: 光文社 サイズ: 文庫 ページ数: 332p 発行年月: 1990年12月

主人公の推理小説家の彼が殺され、遺品の中から資料の一部が盗まれた。 事件の発端は1年前の海難事故にあるらしい。 友人の編集者冬子とともに真相を追う中、関係者が次々と殺されていく。

付き合って2ヶ月で彼氏が殺された。 主人公は彼のことを何も知らなかったことに愕然としながら、真相を追い求める。

犯人も途中から想像がつくし意外性もあまりない。

一気にすらっと読めるが可もなく不可もなくといった印象。
頭休めには丁度良いかも。

読了日:2009.1.22
★★★☆☆


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2009年1月23日

ruru (23:25)

カテゴリ:国内ミステリー東野 圭吾

『証し』矢口敦子

証し 著者: 矢口敦子 出版社: 幻冬舎 サイズ: 文庫 ページ数: 402p 発行年月: 2008年04月

過去に生活のため卵子を売った木綿子。 病気で子供が産めなくなったことをきっかけに遺伝子上の子供を探し始めるが、ようやく見つけた息子は一家四人惨殺事件の容疑者となり何も言わぬまま自殺していた。 息子の無実を信じる木綿子と、産み育ててきた絹恵の二人の”母”はそれぞれの思いを巡らしながら事件の背景を探る。

今はお金と暇を持て余す立場になった木綿子が、強烈な性格と思考で進めていく謎解きに強引なところが多い。

殺人事件自体はあまり大きく関連してこない小説なのでミステリーより一般小説の趣きでもある。

二人の”母”の異なる立場や考え方、息子恵哉の悩みが描かれており、家族や人間関係の在り方に重点を置いているのだろうが感情移入はしづらい。

何となくまとまっている作品だが心には残らないぼんやりとした小説だった。


読了日:2009.1.21
★★☆☆☆


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2009年1月22日

ruru (23:11)

カテゴリ:国内ミステリー矢口 敦子

『予知夢』東野圭吾

予知夢 著者: 東野圭吾 出版社: 文藝春秋 サイズ: 文庫 ページ数: 270p 発行年月: 2003年08月

深夜、16歳の少女の部屋に男が侵入し、気がついた母親が猟銃を発砲。 男は逃走中にひき逃げ事件を起こし逮捕されるが、子供の頃から少女と結ばれる夢を見ていたと証言。 これは予知夢なのか偶然なのか。 表題作他5編において天才物理学者湯川が真相解明をしていく短編集。

実はガリレオシリーズを読むのは初めて。 あまりに売れているので気後れしていたというか、いつでも読めると思っていたというか・・。

イメージはあったのでなるほどこういった作品なのかと思いながら読んだのだが、予想以上に軽い小説で1時間もかからず読み終えてしまった。

1つ1つ巧いプロットでこのまとまり感はさすがだが、どうも物足りない。
ミステリ自体頭休めに読むものだが、更に何も考えたくない時にはいいかもしれない。
シリーズの長編物に期待。


読了日:2009.1.20
★★★☆☆


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2009年1月20日

ruru (21:06)

カテゴリ:国内ミステリー東野 圭吾

『時計館の殺人』綾辻行人

時計館の殺人 著者: 綾辻行人 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 625p 発行年月: 1995年06月

108個の時計コレクションがひしめく時計の館。 10年前に死んだ少女の幽霊が出るという噂を検証すべく、霊媒師と共に館に篭ったオカルト雑誌編集部と大学ミステリー研究会のメンバーたちが次々と殺されていく。 外に出られるまで3日。生き残れる者はいるのか。

前出『迷路館の殺人』を含む館シリーズ第5作。 探偵役として島田も登場。

時計館旧館の中で繰り広げられる惨劇と同時進行で、新館では島田の推理の中館の過去が明らかになっていく。

時計、過去と現在、時間軸とフルに「時間」を使い切っており、次々と起こる殺人と明らかになっていく真実から目が離せない。

寝る前に読み始めてしまい結局深夜までかかって読み切ってしまったが、背筋が寒くなるような迫力があった。

荘厳な雰囲気、事件背景、登場人物設定等プロット全てが巧く統一感がある。
お見事です。

読了日:2009.1.19
★★★★★


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2009年1月19日

ruru (23:42)

カテゴリ:国内ミステリー綾辻 行人

『孤島パズル』 有栖川 有栖

孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 『孤島パズル』 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 有栖川 有栖 東京創元社 1996-08

英都大学推理研究会の江神とアリスは、新メンバーマリアの招待で孤島の別荘を訪れる。 マリアの祖父が遺したダイヤモンドを手にすることができるモアイパズルに挑戦するためである。 しかし台風が接近した夜、滞在客二人がライフルで撃ち殺され、唯一の連絡手段無線機も壊されてしまう。 美しい南の島で起こる連続殺人事件。 推理研のメンバーはモアイパズルと共に殺人犯をも推理することに。

前出『月光ゲーム』の続編。 推理研メンバーにマリアが増えるが、望月と織田は参加していない。

今回は南の島での連続殺人事件。
山に続き孤島というクローズド・サークル定番パターンで、『月光ゲーム』よりは納得のいく作品だった。

本格ミステリだと言えばそうなのだろうし目指している方向はわかる。

しかし私としては本格だろうがそうでなかろうが、読書中どれだけその小説にのめりこませてくれるのかが重要。

それを考えるとあまり高い評価はつけられない。
背景や登場人物に共感できず、深入りできないのだ。

軽いタッチでも感心する作品はたくさんあるのだが、それとは少し違う。
軸となる推理部分は良いとしても、肉付けの設定が全てにおいて浅い印象。

ミステリーを読む時は、ストーリーが展開するにつれ様々な伏線が交じり合いながら意外な事実が浮かび上がってくるのを楽しみたいものだが、伏線と言えるほどのものが無いので意外性も無い。
一応それらしき要素は持ち出されるがあまり深みを持たないというか・・。

良い作家のイメージがあったのに残念。
しばらく読んでいなかったので、年齢を重ねて好みが変わったのかもしれない。


読了日:2009.1.16
★★★☆☆


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2009年1月17日

ruru (19:53)

カテゴリ:国内ミステリー有栖川 有栖

『7人家族の真ん中で。』バニラファッジ

7人家族の真ん中で。 著者: バニラファッジ 出版社: 大和書房 サイズ: 単行本 ページ数: 127p 発行年月: 2007年11月

 

大人気ブログが書籍化されたもの。

実は毎日チェックしているお気に入りブログ。 ブログはこちら。

7人家族の真ん中で。

嫁として母として妻として7人家族を支える日常を漫画化。

子供たちも可愛いけれど、私が1番好きなのは姑二人とのやり取り・・。 緊迫状況を明るく乗り切る様子は共感&尊敬。

まとめて読みたくなって購入したが、製本上四コマ漫画が横並びになっていて間の面白さがわかりにくいのと、ほとんどモノクロなのがちょっと残念。

ブログで読んだ方がずっと面白いので是非どうぞ。 ランキングバナーのオチが秀逸です。

読了日:2009.1.7 ★★★★☆

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2009年1月15日

ruru (22:02)

カテゴリ:漫画

『奇跡島の不思議』二階堂黎人

奇跡島の不思議 著者: 二階堂黎人 出版社: 角川書店 サイズ: 文庫 ページ数: 684p 発行年月: 2001年08月

奇跡島の女主人が奇怪な死を遂げてから、島には壮大な館と美術品が打ち捨てられ近づく者はいなかった。 美術品の鑑定のために訪れた美大のサークル仲間たちであったが、次々と恐ろしい殺人が起きてメンバーが減っていく。 残された者たちは閉ざされた孤島の中で犯人を捜しながら迎えの船を待つのだが・・。

孤島の連続殺人に芸術的要素を絡めたなかなかの長編で読み応えはあった。

しかし個人的に人物設定がいただけない・・。 中高生の創作のような人物描写・セリフに精密な情景描写が加わり小説全体がちぐはぐな印象だ。 軽くいきたいのか重厚感を出したいのかさっぱりわからない。

軸となる殺人事件や謎解きは良かったのだが、感想としては「微妙」。 最後までこの世界観に溶け込めなかった。

読了日:2009.1.11 ★★☆☆☆

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2009年1月14日

ruru (14:07)

カテゴリ:国内ミステリー二階堂 黎人

『クライマーズ・ハイ』横山秀夫

クライマーズ・ハイ 著者: 横山秀夫 出版社: 文藝春秋 サイズ: 単行本 ページ数: 421p 発行年月: 2003年08月

群馬の地方新聞記者悠木は、過去に部下が死んだ件に責任を感じながら社内でくすぶっている平記者。 社内で「登ろう会」を主催する山男安西と難関衝立山に登ろうとした前日、あの日航機墜落事故が起き、デスクに任命されてしまう。 一方の安西は夜の街で倒れ意識を無くす。 墜落現場の地元新聞記者として自分は何をすべきか?安西の言葉「下りるために登るんさ・・」の意味は何だったのか?

地方新聞記者の意地、社内の駆け引きや裏事情、山に落ちた日航機と山に登る男、仕事と家庭といった様々な要素を絡ませながら悠木の再生を描く。

日航機墜落事故を軸にしながら葛藤に揺れる1週間と衝立山に登る現在が同時進行で描かれているのだが、全てのまとまり感はさすが横山秀夫。

同僚、上司、部下、家族と登場する人物たちは数多いが、それぞれに強い存在意味があり人物設定にも全くブレが無い。

登場人物たちの心象には共感できたり出来なかったりだが、新聞記者という仕事を熱く描き出した巧い作品。

読了日:2009.1.10
★★★★☆


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ruru (13:38)

カテゴリ:国内小説一般横山 秀夫(一般)

『七回死んだ男』西澤保彦

七回死んだ男 著者: 西澤保彦 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 358p 発行年月: 1998年10月

久太郎は度々「反復落とし穴」に落ちてしまう”体質”の少年。 「反復落とし穴」とは、突然日付がとまり9回同じ日付をリピートして暮らさなければならない現象。 久太郎が取る行動によってその間に起こる出来事は変わっていく。 しかし、8日目までに起きた出来事は全てリセットされてしまい、9日目が客観的な現実となりやっと翌日に進むことができるのだ。

遺産相続でもめる中、決定権を持つ祖父が殺されたところから「反復落とし穴」が始まった!
久太郎は犯行を推理しながら祖父の死を無かったことにするために一人奮闘するのだが・・。

まず最初に。
この小説はかなり面白い!!

祖父の死を食い止める為に、久太郎は必死に犯行を推理する。
容疑者の言動を変えさせることで殺人を犯させまいと奮闘するのだが、なかなか上手くいかない。
(祖父は1度死んでも、夜中の0時になると”周”が変わり生きていた朝に戻るという設定。)

4周目にある容疑者を食い止めて「日程」を変えると今度は別の人間が犯行を犯し、5周目に両方の容疑者を食い止めると更に別の人間が動く、の繰り返し。

「反復落とし穴」期間中、祖父は7回死に続けるのでタイトルが『七回死んだ男』というわけである。

ミステリーとしてこの前提設定は変化球だが、何度も推理をやり直し、主人公の行動によって「日程」を変えていく過程が面白い。

しかも「反復落とし穴」が終わってもまだ謎は残っており、最後までどんでん返しがあって驚かされる。

「時空の不条理を核にした、本格長編パズラー」と文庫背表紙にあったが、ある現象を変化させると新たな現象が起こり、生まれた現象に対処するとまた別の現象が起こる・・というまさにパズル状態。

軽いタッチの文章で読みやすく、パズルを解き明かす楽しさがある。

作りの巧さに脱帽。
これはホント絶品です・・。


読了日:2009.1.12
★★★★★


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2009年1月12日

ruru (23:53)

カテゴリ:国内ミステリー西澤 保彦

『月光ゲーム―Yの悲劇'88』有栖川 有栖

448841401X月光ゲーム―Yの悲劇’88 (創元推理文庫) 有栖川 有栖 東京創元社 1994-07

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英都大学推理小説研究会のメンバー4人は夏休みを利用して矢吹山キャンプ場へやってきた。
同様にやってきた他の大学生らと楽しく過ごすこととなったのだが、矢吹山が噴火し山を降りることができなくなってしまう。
救援を待ちながらキャンプを続ける中連続殺人が起きる。

謎めいたクローズドミステリーではある。
英都大学推理小説研究会のメンバーも特徴があって魅力的な設定だ。

しかし、登場人物が多く人物設定も曖昧なため物語に入り込みにくい。
一応あだ名が紹介されるのに使われたり使われなかったりするのも鬱陶しい。
長編でもないのに、いちいち文庫カバーの人物紹介を見直さなければ先に進めない。

謎解き部分はきちんとした伏線で納得できるのだが、犯行動機は理解しにくい。

それなりに没頭して読めたが個人的には良作とは思えなかった。

ただ、作品の作り方は面白いのでシリーズの他の作品も読んでみようとは思う。

読了日:2009.1.4
★★☆☆☆

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2009年1月11日

ruru (00:07)

カテゴリ:国内ミステリー有栖川 有栖

『僕たちの戦争』荻原浩

  僕たちの戦争 著者: 荻原浩  出版社: 双葉社  サイズ: 文庫 ページ数: 474p 発行年月: 2006年08月

 

世界貿易センターに飛行機が突っ込んだ当日。 何をやっても中途半端なプータロー健太と昭和19年の戦時下日本で航空隊の訓練に励む軍国青年吾一が時空を超えて入れ替わってしまう。 生まれて初めての忍耐を強いられながら戦時下を生きることになった健太と変わり果てた日本の未来の姿に愕然としながらも健太の恋人ミナミを愛し始める吾一。 二人はそれぞれの環境に順応しながらも元の時代に戻る方法を模索し続ける。

シリアスな内容のようでいて、軽快なストーリー展開は荻原ワールド全開だ。

突然戦時下の軍隊で生きることになった健太だが、軍隊の規律や上下関係を元バイト先の居酒屋や高校時代の部活になぞらえて乗り切っていくのが面白い。 深く考え込まないポジティブ思考の人物設定が戦時中の描写を明るくする。

一方吾一は、現代日本を見て「こんな未来のために生死をかけて戦っていたのか」と疑問を持ちながらも、健太の恋人ミナミとの交流の中で初めて女性を愛することを知る。

人間魚雷回天に乗ることになった健太とサーフィンを覚えた吾一。 海の事故で入れ替わってしまった二人は、最後の望みを託し共に沖縄の海へ向かう。

「おもしろくてやがて切ない、愛と青春の戦争小説」と文庫カバーにあったが、それ以上の表現はしにくい。 こんなに軽いノリで書かれる戦争は他に無いだろうが、その面白さの中に戦争の悲惨さや現代日本のあり方を問いかけている絶妙な作品。

知らなかったがドラマ化もされたらしい。

読了日:2009.1.9 ★★★★★

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2009年1月10日

ruru (00:37)

カテゴリ:国内小説一般荻原 浩(一般)

『悪党たちは千里を走る』貫井徳郎

悪党たちは千里を走る 著者: 貫井徳郎 出版社: 光文社 サイズ: 単行本 ページ数: 409p 発行年月: 2005年09月

詐欺師の高杉は、子分の園部と豪邸に住む犬の誘拐を計画する。 早速下調べを始めたところ犬の飼い主である少年巧が近づいてきて自分の狂言誘拐を提案。 ところがその巧が本当に誘拐されてしまい、知り合ったばかりの女詐欺師と共に巧の救出に奔走することになってしまう。

とにかくテンポが良くて読みやすいエンターテイメント小説。

人が良くて不器用な詐欺師3人が、元々騙す予定だった金持ちの息子のために繰り広げるちょっとした冒険談。

序盤人物設定を理解をした時点でストーリーは何となく読めてくるが、最終章を含め爽やかで楽しい物語だった。

最近殺人物ばかり読んでいるせいか、軽快なストーリーを期待以上に面白く感じることができた。

読了日:2009.1.8
★★★★★


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ruru (00:02)

カテゴリ:国内小説一般貫井 徳郎(一般)

『迷路館の殺人』綾辻行人

迷路館の殺人 著者: 綾辻行人 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 378p 発行年月: 1992年09月

推理小説家の大家宮垣が奇怪な迷路の館に弟子、評論家、編集者たちを招く。 当日宮垣は、4人の弟子たちに自身を被害者とした推理小説を書かせ1番出来の良かった者に遺産の半分を譲ると言い残して自殺をする。 果たして作品に取りかかかった弟子たちは、自分が書く小説どおりに殺されていく。

綾辻行人の気分だったので彼の作品を久しぶりに読んでみた。 クローズドミステリーが大好きなので作品全体の雰囲気は好みだった。

話はさくさく進みすぐに読み終わる。

トリックも犯人も動機も最後までわからない。
というかわかるはずもない書き方であり完全に読者は遊ばれている。

苦笑いしてしまうような解決なのだが、裏切られ感は気持ちよいものだった。
著者のみが楽しんでいる作品のような気はするが、読んで面白かったのは確か。


読了日:2009.1.7
★★★★☆


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2009年1月 9日

ruru (10:36)

カテゴリ:国内ミステリー綾辻 行人

『アフリカの瞳』帚木 蓬生

アフリカの瞳 著者: 帚木蓬生 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 569p 発行年月: 2007年07月

10人に1人がHIV感染者という南アフリカ。 日本人医師作田は、市立病院に勤めながら、週2回は友人が営む貧しい黒人相手の診療所でも患者たちの治療を行っている。 アパルトヘイトが撤廃され黒人政権になっても根強く残る人種差別と貧富の差。 作田は効果の無い安価なHIV治療薬を奨励する政府、貧しい黒人患者で人体実験を行う欧米製薬会社を相手に戦いを挑む。

貧困とHIV感染が蔓延し、多くの貧しい人たちがなすすべもなく命を落としていく南アフリカ。 日本人医師作田を中心に、心あるわずかな人たちが立ち上がる様が描かれている。

国内の政治的な問題も取り上げられてはいるが、日本を含め先進国と言われる外国の無意味な援助などについても触れており考えさせられることが多い。

子供を多く産むことが求められる女性たちに避妊の教育が行き渡らないこと、生活に必死でHIVについての知識を学ぶ場所も無いこと、感染を口にできない雰囲気の中更に感染が広がっていくこと。

全てにおいてもどかしく悔しく思える現状の中でも、知識と情報を得て国を変えていこうという人間のパワーを感じることができる。

黒人女性は人種と性別の二重差別を受けている、というくだりが胸に残った。
しかし、この小説で描かれているように草の根的な活動で国を変えていくのもまた女性なのだ。

命とお金の関係も考えさせられる。
治療方法があるのに施すことができない医師作田のやるせない思いは、周りを巻き込みながら現状打破への道を切り開いていく。

最近はアフリカへの援助の話を身近で聞くことが少なくなった気がする。
昔と比べれば状況は少しずつ良くなっていると勝手に思い込んでいたが、まだやれることはいくらでもあるのだと考えさせられた。

文章の進みが平易で今まで読んだ帚木作品とやや異なる気がしたが、医学的視点のヒューマニズム小説であることに変わりはない。

読了日:2009.1.4
★★★★☆


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2009年1月 8日

ruru (21:35)

カテゴリ:国内小説一般帚木 蓬生(一般)

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