2009年4月アーカイブ

『持たない暮らし』金子由紀子

持たない暮らし 著者: 金子由紀子 出版社: アスペクト サイズ: 単行本 ページ数: 221p 発行年月: 2006年12月

余分な物を溜め込まずにシンプルに暮らす提案本。

ただの節約生活というわけではなく、自分で優先順位をつけて買って良い物、必要ない物を常に把握しておこうという考え方はいいと思う。
何も買わずに全てある物で済ませるというのは結構ストレスが溜まるが、思い入れが持てる好きな部分にはお金も場所も裂くという作者の暮らしはシンプルでいながら充足感もあって羨ましい。

結局はやれるかどうかが問題なのだが、本の内容としては共感できるしこうありたいと思える。

私の経験としては引越しをすると物は減らせる(笑)
決められた収納に何とか収めようと思うと、あまり買わなくなったり入れ替えで捨てたりすることが苦ではなくなるので、買い物好きの人は収納が少ない部屋に住むと逆に良いかも。

読了日:2009.4
★★★★☆


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2009年4月30日

ruru (22:33)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『夢をかなえる「そうじ力」』舛田光洋


夢をかなえる「そうじ力」
著者: 舛田光洋
出版社: 総合法令出版
サイズ: 単行本
ページ数: 160p
発行年月: 2005年08月


「あなたの部屋は、あなたの心の反映なのです」

確かに気持ちが疲れていたり荒れているときは部屋も荒れる。
常に部屋が汚い人はダメな人だと思うし、机が汚い人に仕事が出来る人はいないと常々感じているので、掃除や整理整頓とより良い人生は密接な関係にあるというのは納得できる。

ただ、掃除をすれば全てが上手くいくというような盲信的な書き方なことと目新しいものがなかった点でやや物足りなかった。

掃除や整理整頓が苦手な人は読んでみるといいかもしれない。

読了日:2009.4
★★★☆☆


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2009年4月29日

ruru (23:32)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『ダイイング・アイ』東野圭吾

ダイイング・アイ 著者: 東野圭吾 出版社: 光文社 サイズ: 単行本 ページ数: 372p 発行年月: 2007年11月

慎介は見知らぬ男に襲われ一部記憶を失ってしまう。加害者は自分が過去に交通事故死させてしまった女性の夫だった。無くした記憶を取り戻そうと過去の事故について調べ始めた慎介の前に謎の美女が現れ、次々と不可解なことに巻き込まれていく。

東野圭吾らしく上手くまとまっているが何となく変わった毛色の作品に思えた。

主人公は加害者であり被害者なのだが、記憶を失っておりなかなか真相が見えてこない。 真相にたどり着くまでの流れにぐいぐい引き込まれて一気に読んでしまったが、薄気味悪い作品でもあった。

交通事故はいつ自分が被害者あるいは加害者になるかわからない部分がある。 この作品は、交通事故という「事件」が抱える問題点と作者なりの裁きを書いているのだろう。

加害者の罪は殺人などよりも軽く済んでしまうが、法で裁かれなくとも背負う苦しみは殺人罪と同等でなけれがならないはずだ。 しかし法律上は、明確な殺意を持って車に乗っていたのでなければ殺人罪には問われないことにも何となく納得がいく。

小説では思うように罰を与えることができるが現実としてはどうあるべきなのか考えさせられる。

こういった実社会の疑問や問題点をミステリーという形で世に問うのが東野圭吾であり、彼が人気作家の理由なのだろう。

読了日:2009.4
★★★☆☆

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2009年4月22日

ruru (01:56)

カテゴリ:国内ミステリー東野 圭吾

『ランナー』あさのあつこ

ランナー 著者: あさのあつこ 出版社: 幻冬舎 サイズ: 単行本 ページ数: 241p 発行年月: 2007年06月

高校一年生の碧李は家庭の事情により陸上部を退部する。家族の問題を背負いながらも周囲の人たちが見守る中再び走り始めた碧李。自分は何のために走るのか?少年の葛藤を描く。

内容は結構重いのだが、暗さだけでなく暖かさや希望が見えるところがあさのあつこらしい作品に感じた。

走ることと生きること。
苦しくても諦めずに走り続けることの意味を考えさせてくれる。

主人公の碧李が直面している問題は読んでいてつらいものがあるが、母親にも一方的な悪意は持てない。
10代の人が読むのと私の年代で読むのでは共感する箇所が違うかもしれないが、登場人物それぞれが抱える悩みや葛藤が、立場や内容は違えども生々しく心に入ってくる。

人間は一人では生きられず、それぞれが関わりあうことで良い方向にも悪い方向にも進んでいく。
悪い方向に進んでしまう原因が誰か一人にあるとは言い切れない。

自分を変えていくことで乗り越えていく強さを感じさせられる良い作品だったと思う。

 読了日:2009.4
★★★★★

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ruru (01:20)

カテゴリ:国内小説一般あさの あつこ

『扉は閉ざされたまま』石持 浅海

扉は閉ざされたまま 著者: 石持浅海 出版社: 祥伝社 サイズ: 文庫 ページ数: 321p 発行年月: 2008年02月

大学の同窓会で旧友たちが都会のペンションに集まる。 リーダー格の伏見は後輩の新山を殺害して密室現場を作り、眠り込んでいるだけだと見せかける。 朝になれば事故として事件は処理される計算であったが、かつて思いを寄せた優佳だけが閉ざされた扉に疑問を抱き推理を進めていく。

主人公が犯人で、最初に犯行が明かされる倒叙ミステリ。

何とか朝まで扉を開けさせまいとする伏見と扉を開けて真実を探ろうとする優佳の頭脳戦が軸となっている。
こちらは既に犯行がわかっているせいか、開かない扉に疑問を抱かない他の同窓生たちに違和感を感じるし、伏見の誘導に多くの穴を感じるので優佳だけが優れているような気になれなかった。

動機とラストに共感できない点で満足度は低いが、伏見と優佳の攻防戦中はそれなりに引き込まれて読み進められた。

探偵役の優佳が犯人の伏見よりも人間的にいただけないのが問題かも。

読了日:2009.4.17
★★★☆☆

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2009年4月19日

ruru (01:33)

カテゴリ:国内ミステリー石持 浅海

『人格転移の殺人』西澤保彦

人格転移の殺人 著者: 西澤保彦 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 408p 発行年月: 2000年02月

人格が次々と入れ替わっていく人格転移装置に居合わせた6人の人間。 1度転移してしまうと決まった順番に人格は移り変っていくが周期は予測できない。 そんな状況に陥った彼らの中で次々と殺人が起こる。 犯人の人格は一体誰なのか?

 

人格が次々肉体を変えて移り変わっていく怪現象が前提ルールにあるSFミステリー。

自分の人格は無事でも肉体が襲われては意味がない。
しかし他人の肉体に入ったまま殺されてしまうとそのまま自分の人格は死んでしまう。
殺人者は肉体を移り替わっていくので、本当の犯人(人格)を推測するのが難しい。


・・ととにかくややこしい。
襲ってくる人間の肉体と中の人格が別人のため、転移の順番や主人公が今入っているのが誰の体なのか考えながら読まないといけないのだ。


『七回死んだ男』以降何冊か西澤保彦の本を読んだけれどイマイチでちょっとがっかりしていた。
でもこれはやってくれるね!と素直に思えた面白い作品だった。

奇想天外とも言える設定なのだが、この作者の場合「最後に何となく怪奇現象のせいでした」というオチになるというのではなく、厳密なルールづけが最初に行われるのでミステリーとして読むのに全く支障はないし、受け入れられる。

主人公はめまぐるしく肉体を移りながら身を守り、転移の法則を前提に犯人を推理していくのだが、展開がスピーディで目が離せない。

こういう発想は西澤保彦しかできないのではないだろうか。
おもしろすぎる。
ずっと迷っていたが、やっぱり私の中の尊敬する作家リスト入り決定。

 

読了日:2009.4.17
★★★★★

 

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ruru (01:04)

カテゴリ:国内ミステリー西澤 保彦

『今夜は眠れない』宮部みゆき

今夜は眠れない 著者: 宮部みゆき 出版社: 角川書店 サイズ: 文庫 ページ数: 282p 発行年月: 2002年05月

ごく平凡な中流家庭だった緒方家。 ある日突然母の聡子に謎多い人物から五億円もの遺産が舞い込んでくる。 マスコミの取材攻撃、周囲の人間の態度の豹変、家庭内ではとうとう父が家出をしてしまう。 中学一年生の雅男は家庭を取り戻すために遺産と母の過去を探り始める。

読んだような読まないような・・もやもやしながら読み始めたが最後まで曖昧なままだった。

我を失う親に比べて冷静な子供が家庭を立て直そうとするあたりが面白い。 セリフもなかなか大人びている。

娯楽小説としてきちんと楽しめる。 やっぱり宮部みゆきだな、という感じ。

子供向けの版もあるようだが、子供の探偵小説として読むのも面白いかもしれない。

大人としては人間心理に納得しながら読めるだろう。

読了日:2009.3 ★★★★☆

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2009年4月 3日

ruru (21:44)

カテゴリ:国内ミステリー宮部 みゆき(ミステリー)

『彼女らは雪の迷宮に』芦辺拓

彼女らは雪の迷宮に 著者: 芦辺拓 出版社: 祥伝社 サイズ: 単行本 ページ数: 314p 発行年月: 2008年10月

6人の女性たちが、ある日「雪華荘ホテル」というリゾートホテルに無料で招かれる。 それぞれの理由で「少し一人になりたい・・」と考えていた彼女たちは軽い気持ちで招きに応じるのだが、到着したホテルは雪深い谷底にポツンと建ち一人も従業員がいないおかしなホテルだった。 やがて雪が激しく降り始め閉じ込められた女性たちが一人ずつ姿を消していく・・。

探偵役は弁護士森江と助手のともか。 シリーズらしいが初めて読んだ。

いかにも雪の山荘・クローズドサークルものと考えてしまう設定なのだが、何とこのホテル、携帯が通じるのだ!しかし危険に晒されているはずの女性たちは、元々一人になりたい理由があったことから必要な情報をなかなか出してこない。

「雪華荘ホテル」内の女性たちが互いを怪しみ怯えながら過ごすのと対照に、外では異常を察した女性たちの家族やパートナーの男性陣がなんとか「雪華荘ホテル」にたどり着こうと右往左往するという二軸構成。

女性たちは全くの赤の他人だが実は外にいる男性たちは見知った仲だった。
事件の鍵はそこにあるのだが・・。

本格的ミステリーとは少し違うが、閉ざされているようで閉ざされていないという設定や謎解きが外界にあるというのが面白い。

ミステリーも時代が変わると小道具が変わるというか、今やクローズドサークルにするにはまず携帯が通じないことが当たり前の前提条件となっているが、そこを解放して作品作りをした作者がなかなかいい。

迫りくる恐怖は無いが意外性には溢れていて面白く読めた。

読了日:2009.3
★★★★☆


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2009年4月 2日

ruru (21:30)

カテゴリ:国内ミステリー芦辺 拓

『月夜に墓地でベルが鳴る』メアリ・ヒギンズ クラーク

月夜に墓地でベルが鳴る (新潮文庫)月夜に墓地でベルが鳴る (新潮文庫) Mary Higgins Clark 宇佐川 晶子

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写真家のマギーは、あるパーティーで幼い頃別れたきりだった継母のヌアラと再会する。
後日ニューポートのヌアラの家に招かれたマギーが見たのは頭を殴られ倒れている彼女の死体だった。
ヌアラの家を相続したマギーは、ニューポートの人気高齢者用マンションでヌアラの友人たちが相次ぎ死亡していることを知り、ヌアラの死について独自に調査を始める。

高齢化が進むリゾート地ニューポートを舞台に裕福な老人たちの最後の住まいである老人ホームでの疑惑を書く。

確かに入居者が亡くなれば新たな契約者を招き入れることができる。
入居待ちイコール誰かが亡くなるのを待っているという構図は日本も同様であり、ここにミステリーの種があると言えばあるのだが、少し哀しい気持ちにもなる。

マギーはもちろん、ヌアラや老人ホームの住人たちが魅力的だ。
疑惑の人物たちの人物像もしっかりしていて上手い。

表紙とタイトルから想像するほど怖いストーリーではなく、骨太なミステリーという印象。

物語の軸となっている墓地のベルは、昔埋めた遺体が息を吹き返した場合に地上に知らせることができるよう設置する物だったとか。
終始一環ベルが関連してくるのだが、一切軸がぶれないストーリー展開は見事。

しっかりとした読み応えがあった。

読了日・2009.3
★★★★☆

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2009年4月 1日

ruru (20:09)

カテゴリ:海外ミステリーその他の作家(海外ミステリー)

『主婦たちのオーレ!』遙洋子

主婦たちのオーレ! 著者: 遙洋子 出版社: 筑摩書房 サイズ: 単行本 ページ数: 287p 発行年月: 2008年11月

キャリアウーマンだったゆきは、大手銀行を退職し実家に戻って転職活動中の40歳。 やっと決まった就職先は弱小芸能プロダクションの経理だった。 今までとは全く別の世界に時に反発、時に馴染みながら自分の生き方を模索する毎日だ。 仕事の関係で宝塚の舞台を見たことをきっかけに、ゆきは「輝く自分でいるために」自分たちで宝塚をやろうと会社の同僚や近所の主婦たちに提案して歌とダンスのレッスンを始めることに・・。

独身キャリアウーマン、マイペースOL、介護や子供の非行など様々な悩みを持つ主婦たちそれぞれの心情に共感できる。前向きで行動的なゆきが主人公ではあるが、立場の異なる様々な女性たちが多く登場するので、感情移入できるキャラクターが必ずいるはず。

女性が描く女性というのは、作家本人が反映されるのか、激しく共感できたり全く感情移入できなかったりするものだが、どんなタイプの女性も同じ目線で描かれていて心地よく読めた。

生き方や年代、悩みは人それぞれでもどこかで「自分を変えたい」「もっと輝きたい」という気持ちはあるだろう。この小説の場合何故か宝塚という形で夢を実現しようとするのがちょっと面白い。

登場人物たちに共感しながら読み進み、最後はハッピーエンド。
痛快な読み心地で楽しかった。

特に女性にオススメ。

読了日:2009.3
★★★★★


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