2009年6月アーカイブ

『「赤毛のアン」に学ぶ幸福になる方法』茂木 健一郎

「赤毛のアン」に学ぶ幸福になる方法 (講談社文庫)「赤毛のアン」に学ぶ幸福になる方法 (講談社文庫) 茂木 健一郎

講談社 2008-12-12
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「赤毛のアン」には幸福とは何か、その秘密が書かれている。
茂木健一郎が読み解く「幸福論」

アンと茂木健一郎?
と違和感を感じつつも興味をそそられた本書。

赤毛のアンDVDの名作ぶりに感動し、原作本を久しぶりに(20年ぶりくらいに!)読みたいと思っていたところ、書店で平積みにされていたのでこちらを選んでしまった。

DVDはこちら。
メモリアルボックスで格安だったのでAmazonで衝動買い^^;

赤毛のアン DVDメモリアルボックス赤毛のアン DVDメモリアルボックス
山田栄子, 槐柳二, 北原文枝, 高島雅羅, 高畑 勲

バンダイビジュアル 2008-08-22
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本書によると茂木健一郎は子供の頃アンにはまり、高校生の時はアンの原書で英語を勉強し、大学時代はファンクラブに入り、プリンスエドワード島へも出かけ・・と男性には珍しくかなりのアンマニア。

「幸福論」という視点で脳科学的な話もあるのかと思いきや、自分の受けた影響の回想とアンの文学評論的な本だった。

とは言え、一応脳科学にもからめてはいる。

第1作「赤毛のアン」終盤でアンが感じる”人生の曲がり角”。
進学を断念したアンが、「未来はまっすぐな一本道だと思っていたけれど、実は曲がり角があることがわかった。でもだからこそこれからが楽しみなのだ」と気付くシーン。
これが脳科学的には「偶有性」の概念で、人は「偶有性」を通して成長できるのだ、とか。

セレンディピティ(思わぬ幸運に偶然である能力)は、「行動・気付き・理解・受容」が必要だが、マシューやマリラが男の子を欲しかったにも関わらずアンを「受容」したことで幸福になれたのだ、など。

全章に渡ってすんなり共感しながら読み進むことはできた。
ただ、どうもこの本は茂木氏の熱い思いばかりが伝わってくる感想&評論本なので、やはり「幸福になる方法」は原作を読んで感じ取った方が良い。

読了日:2009.6.14
★★★★☆

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2009年6月15日

ruru (21:59)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『女王国の城』有栖川 有栖

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江上・学生アリスシリーズ第4作。
新興宗教都市神倉へ向かったと思われる江上を追ってアリス、マリア、織田、望月は後を追う。
城と呼ばれる総本部を訪れ江上と合流したメンバーだったが、聖洞の見張りが殺されるという事件が起こり城に軟禁されてしまう。
脱走の機会を窺いながら事件の推理を進めるメンバーたちだったが、新たな事件が起こり・・。

超長編。
長い・・とにかく長い。

作品に長時間のめり込める点ではこの長さは嬉しい。
しかし、削って要点をまとめれば短編でもまとまりそうだというのも本音。

また、宗教団体本部での事件という特異性が活かしきれていない気もする。
巨大な城の作りもあまり意味をなさないし、問題の事件に神秘性や狂信性などがあまり絡んでこないので、場面はどこでも良さそうな気がしてくる。

SF的要素もカフカの作品も、彩りは添えているがミステリとしての必要性は感じない。 

微細な伏線が複雑に絡まりあってこそ結末が面白いのだが、必要の無い糸を無理やりつむぎ合わせて大物を作ってみたという印象を受ける。

本格ミステリと謳った作品は、凝りに凝って作者の自己満足で終わっている作品が結構ある。
分類は何でも良いので謎解きで読者を唸らせて欲しいのだが。

江上やアリスの活躍小説としては面白いが、ミステリとしての満足度は微妙なところ。
ここは青春冒険小説としてさらりと読むのが正解なのかも。 

読了日:2009.6.9
★★★☆☆

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2009年6月10日

ruru (12:42)

カテゴリ:国内ミステリー有栖川 有栖

『利休にたずねよ』山本 兼一

利休にたずねよ利休にたずねよ
山本 兼一

PHP研究所 2008-10-25
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突出した美意識で茶の湯を極めた千利休。
秀吉に重用され茶頭としての地位も確立するが、美において権力に媚びない態度が秀吉の勘気に触れて切腹を命じられる。
利休の類稀な美意識の原動力はある女性との恋にあるとし、利休の茶の湯の原点を追う歴史小説。


物語は切腹前夜の利休に始まり、秀吉、細川忠興、古渓宋陳、古田織部・・と視点を変え、利休の茶の湯の原点へと月日を遡っていく。

私が抱いていた利休の人物像は、侘び寂びの心を極めた俗人を超越した老人といったものだったが、この作品では全く違う。
人並み外れた美意識を持つが、女にも商売にも精力的ないかつい男の印象。

利休の妥協の無い美意識がぶれることなく伝わってくる作品の流れは巧い。

茶の湯を極める原動力が一人の女性にあるというのは、男のロマン的発想だなあとそれほど感心はしなかったが、才能が開花するきっかけなど結局は原始的な感情なのかもしれないなどと重いながら読んだ。

名のある人物たちの視点から浮き上がってくる利休像を読み進めて行くのは面白かった。
周囲の武将たちのストーリーをもっと読みたいと思ってしまったのは、自分が利休よりも彼らに興味があるからかもしれない・・。


読了日:2009.6.9
★★★☆☆

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『裁判員法廷』芦辺 拓

裁判員法廷裁判員法廷 芦辺 拓

文藝春秋 2008-02
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裁判員制度を取り入れた法廷ミステリ連作集。
法廷での検事・弁護士(森江春策)のやり取りと証拠などから裁判員たちが事件の真相を推理、評決していく。

語りかけられる「あなた」は作品ごとに変わっていくのだが、基本的には裁判員に選ばれとまどう一般人の「あなた」から見た法廷模様が綴られ、証言や弁護士の森江の論述などから事件を推理。
思わぬ事件の真相に行き着く形。

裁判員制度について云々言う作品ではなく、裁判員が「推理」をしていくミステリ手法として使われている。

シリーズ化している探偵役の森江が法廷弁護士として登場。
今回はずばり事件の真相を言い当てる形ではなく、弁護側という立場で質問や反論をすることで裁判員たちに推理の指針を与えていく。

どんでん返しばかりだし、実際にはこのような「推理」で罪を決めていくような事態は困るのだが、単純にミステリとしては面白かった。

読者は現実的に自分も裁判員に選ばれるかもしれないというリアル感を持っている。
そんな中、「あなたは」と語りかけられる形で物語に入り込める本書は裁判員制度をミステリに上手く取り入れている作品だったと思う。

読了日:2009.6.5
★★★★★

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2009年6月 7日

ruru (11:01)

カテゴリ:国内ミステリー芦辺 拓

『妹たちへ』日経WOMAN

妹たちへ (日経ビジネス人文庫)妹たちへ (日経ビジネス人文庫)
日経WOMAN

日本経済新聞出版社 2008-09
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20~30代女性へあてた27人の先輩からのメッセージ集。
阿川佐和子・小宮悦子・綾戸智絵・有森裕子・小池真理子・海原純子他。

それぞれの分野でのトップランナーたちが、20代、30代の頃何を考えどのように生きていたのか。
今振り返ってみて思うことやアドバイスなどをそれぞれの視点で語っている。

迷いなんてなさそうなのにやっぱり同じなんだな~と思ったり、ああやっぱり20代の頃からこれだけ頑張っていた人なのかと驚嘆したり。

最後が田辺聖子なのがまたいい。(個人的な好み・・)

社会がどう変わろうが自分は自分。
迷いながらでも今できることをしていけば道は拓けるはず。
たまに立ち止まるのもあって当然だけれど立ち止まりすぎないことが重要かも。

読了日:2009.5.
★★★★★

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2009年6月 5日

ruru (19:11)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『累犯障害者』山本 譲司

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刑務所が究極の福祉施設?
行き場が無く刑務所を出入りする障害を持つ受刑者たち。
福祉の在り方を問う障害者犯罪の実情ルポ。

元国会議員の著者は自らの服役経験の中で障害者の受刑者が多い実情を知る。
罪の問い方、福祉の在り方に一石を投じた渾身のルポタージュ。

いわゆる健常者が様々な家庭環境や性質を持つのと同様に、障害者であってもその犯罪内容はそれぞれ別個のものであり、犯した犯罪について罪を償う必要が無いと言うわけではない。

しかし、法律の理解ができず自らの行動について説明することもできないような障害者たちが「罪を詳細に認めた調書」を取られ安易に刑務所に送られているのはおかしな話だ。

引き取り手も無く出所後すぐに刑務所に戻りたいと罪を重ねる者もいれば、何故法で裁かれたのか理解できない故に再び同じ罪で服役する受刑者たち。

読んでみて驚くことが多く、深く考えさせられた。

本書にあるように「頑張る障害者」にはスポットライトが当たるが、福祉のネットワークから漏れた者たちの存在については全く情報が出てこないものだ。

注目されることがほとんど無かった部分に光を当てた功績は大きい。

「累犯障害者」の現状を次々と明かしている本書だが、刑務所内の処遇や裁判の改善だけでなく、やはり一番重要なことは、塀の外での福祉の充実だと訴える。
扱いが難しいデリケートな内容ではあるが、世間に問題提示するためにも世論を動かす力を持つマスコミに勇気を出してもっと取り扱って欲しいと思う。

知ることが第一歩。

読了日:2009.6.3
★★★★★

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2009年6月 4日

ruru (23:39)

カテゴリ:社会・ルポ・ノンフィクション

『 1週間は金曜日から始めなさい』臼井 由妃

ポケット版 1週間は金曜日から始めなさい―仕事と人生が楽しくなる時間活用術ポケット版 1週間は金曜日から始めなさい―仕事と人生が楽しくなる時間活用術 臼井 由妃

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タイムマネジメント本。

1週間を金曜日からと捉え、金曜は将来のことを考えながら翌週すべきことを頭の中ではっきりまとめて準備をしておく。
月火水でやるべきことを終わらせ、木曜日に検証と反省をする。

上記の提案は本書に書かれていることの1部分であり、要は時間密度を高めるために常に準備を怠らないようにすべきとのこと。

服装や使用品のパターン化、突然空いた時間には何をするか決めておく、優先順位付でTODOリストを作成しておくなどムダを作らないよう常に念頭に置きながら生活をすれば時間貧乏にはならない。

著者の細かい習慣なども紹介されているが、自分なりに効率化を図ってきたつもりの習慣を見直してみたい。

夫が末期がんにかかったこと、社長業を譲り受けたことで時間を意識するようになったという著者。
人生がわずかと思えば毎日の密度が高まるように、1週間を3日と考えて仕事をするというのは理にかなったタイムマネジメントだと感じた。

読了日:2009.5.
★★★★☆

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2009年6月 3日

ruru (21:46)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『徹底抗戦』堀江 貴文

徹底抗戦徹底抗戦
堀江 貴文

集英社 2009-03-05
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ライブドア事件についてホリエモンの主張を書いた本。

この本はあくまでホリエモン側の言い分であり、彼が刑事責任を取るべき罪を犯しているのかどうか実際のところはわからないが、マスコミの過熱報道や検察が動いたタイミングなど疑惑が多いことは確か。

私は別にホリエモンのファンでも何でもないが権力的な意向があったとは感じていたので結構納得しながら読めた。

平易な文章で淡々と書かれていてとても読みやすく、忘れかけていた事件が蘇ってきてなかなか面白かった。

読了日:2009.6.1
★★★★☆

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2009年6月 2日

ruru (23:59)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

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