2010年5月アーカイブ

『江戸の風景と暮らし』

江戸の風景と暮らし (双葉社スーパームック)江戸の風景と暮らし (双葉社スーパームック) (2010/04/15) 不明

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江戸っ子の暮らしぶりをCG・浮世絵・写真で見ることができるムック本。
先日江戸東京博物館で購入。(amazonにもあったけど。。)

興味があるのはもちろん、時代小説の背景を明確にしておきたいからと軽い気持ちで手に取ったのだが、何度も読み返してしまうほど面白い!

まずCGでの再現というのが良い。
長屋なり大店なり遊郭なりの建物の作りを内から外から上からと視点を移して見ることができるので、RPGのように江戸の世界に入り込んでいるような気持ちになれる。

CGの再現図と共に浮世絵や古い写真が掲載されていて当時の生活や風俗が確認できるため益々イメージがつきやすい。

この作りは絶妙。
他のシリーズも欲しくなる。

江戸っ子の日常生活は意外とエコで便利で楽しそう。

江戸時代を身近に感じたい人にはお勧め。

読了日:2010.5.21
★★★★★

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2010年5月21日

ruru (23:42)

カテゴリ:歴史・民俗

『終生ヒトのオスは飼わず』米原 万里

終生ヒトのオスは飼わず (文春文庫)終生ヒトのオスは飼わず (文春文庫)
(2010/03)
米原 万里

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通訳で作家の米原万理さんのエッセイ。
たくさんの犬猫に囲まれた生活をユーモアたっぷりに書いている。

うちのペットはこんなに可愛い!と文章にする人は多いが、大体はただの親(飼い主)バカな内容になりがちだ。
それはそれで微笑ましく読めるのだが、米原さんが書くと猫や犬の行動を見てロシア文学と照らし合わせたり、世界を飛び回る日々の通訳生活が垣間見えたり、仲間の著名人の猫バカぶりを知ることができたりと大分格が上がる。

基本はペットの話なので犬猫好きにはたまらないし、ただエッセイとして読んでも飽きることはないだろう。

タイトルは終生独身でいながら動物たちを愛したことからつけられているが、自分の死亡記事を書いた際につけたというこのユーモアもさすが!である。

後半は自分の半生を書いたエッセイの寄せ集めになっていて趣がやや変わってくるが、こちらも面白い。

共産党幹部だった父親や観念先行型だったという母親からの影響、プラハで過ごした幼少時代、ロシア語通訳で生計を立てていく様など、どちらかというと特異な(マイノリティという意味で)人生が興味深い。

元共産党員ということで倦厭している人もいるかもしれないが、作家という点で人と違う視点を持つ魅力的な人だったと思う。
まだお若かったのにお亡くなりになったのは残念。

読了日:2010.5.12
★★★★★

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2010年5月13日

ruru (10:58)

カテゴリ:エッセイ・随筆・対談

『iPhoneとツイッターで会社は儲かる』山本 敏行

iPhoneとツイッターで会社は儲かる (マイコミ新書)iPhoneとツイッターで会社は儲かる (マイコミ新書)
(2010/02/23)
山本 敏行

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iphoneとツイッターで・・と2本柱のようなタイトルだが、どちらかというとツイッターがメインだった。
ツイッターをiphoneで使うことでコミュニケーションが取りやすくなるという何ということも無い話が軸である。

確かに会社の風通しがよくなればそのうち業績も上がるだろうが、会社の規模や形態、年齢層など諸々の事情を考える上で導入したいと思えるほどの説得力はなしていない。

あまり意味の無さそうなつぶやきから社員の心情を計れるとか飲み会や遅刻の連絡がスムーズに行くなどの例も不要な感じだ。

この本を読んで即導入!という社長がいたら浅はか過ぎてその会社は不安だ。
何でも試すのは良いことだけど・・。

著者が敷居の低さをあげているが、その点は同感で、社長ブログが続かないのなら軽いツイッターにしても良いかもしれない。

後半にあったクラウドコンピューティングは興味があるので少々面白く読めたが、こちらも特に儲けとつながらない内容。

タイトルとのずれがあるからイマイチな感想になってしまうのだろう。
『ツイッター入門~うちの会社でも始めました♪~』くらいだったら特に文句なく読めたと思う。


読了日:2010.5
★★★☆☆

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2010年5月 7日

ruru (22:37)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『深川恋物語』宇江佐 真理

深川恋物語深川恋物語 (1999/09/24) 宇江佐 真理

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大店の娘けいは小さな下駄屋の息子巳之吉に密かに思いを寄せていた。
しかし巳之吉は女を追いかけ失踪してしまい、けいは親の薦める縁談を受けることに・・。
江戸の人情物語集。


"深川恋物語"となっているが、恋愛物語というよりは恋を題材に人間関係を描いた人情物語集である。
「下駄屋おけい」「がたくり橋はわたらない」は立場や貧富が立ちはだかる恋愛を描いているが、その他の作品の主題は夫婦や親子などの人間関係だ。

どれも無邪気なハッピーエンドとはいかず、切なさやもどかしさが強く心に染みてくる大人の小説といった印象。

どれも良かったが、妻が絵師として成功することで夫婦関係が壊れていく「さびしい水音」が心に残った。
甘えや嫉妬心などの男女関係は恐らく江戸時代であっても現代と同様であったろうと思えるし共感できる。

舞台を人の繋がりが今よりも色濃かった江戸時代に置くことで、人の心の在り様というものを素直に感じることができるのが時代人情ものの面白さだと思う。
最近宇江佐さんの本を読んでいるが、この1冊は特に人の心の機微を感じることができる1冊だった。 


読了日:2010.4.30
★★★★☆

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2010年5月 6日

ruru (13:07)

カテゴリ:国内小説一般宇江佐 真理

『無事、これ名馬』宇江佐 真理

無事、これ名馬無事、これ名馬 (2005/09/21) 宇江佐 真理

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町火消し「は組」の頭吉蔵の下へ武家の少年が突然訪ねてくる。
泣き虫で臆病な少年太郎左衛門は吉蔵に自分を男にして欲しいと言う。
は組の周りでの人間模様、町人たちと武士の子である太郎左衛門との交流などを書いた短編連作集。

臆病者だがどこか大人びた発言をする太郎左衛門がとても可愛い。
老いを感じながら若い人たちを後押しする吉蔵やキップの良い娘のお栄、血気盛んなは組の若者たちなどいきいきとした登場人物ばかりで、江戸の大伝馬町で繰り広げられる日常にたちまち引き込まれてしまう。

切なさややりきれなさを感じる哀しい展開もあるが、合わせて太郎左衛門が大人に成長していく過程を書いていく構成が巧い。

悲喜こもごもの人間模様が読ませてくれる。
題名の"無事、これ名馬"が効いてくるような結末でしっかりまとまっているので読後感も良い。

理想と現実、人間の強さや弱さなどを程よく織り交ぜたバランスの良さが宇江佐さんの作品の良さではないかと思う。


読了日:2010.4.30
★★★★☆

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2010年5月 5日

ruru (11:01)

カテゴリ:国内小説一般宇江佐 真理

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