2010年12月アーカイブ

『残念な人の思考法』山崎将志

最近大量に発行されている通勤電車でさらりと読み終わる類のものだが、読みやすく参考になるところもあったのでメモ。

・全体像の把握と優先順位。

・過去より将来。

・SMARTの法則
Specific(具体的)
Measurable(計測可能)
Agreed(納得)
Realistic(実現可能)
Timely(期限が明確)

・やりたいことをはっきりさせるためにはやりたくないことを書き出す。
→今はこれをちょっとやってみようという気分。

読了日:2010.12
★★★☆☆

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2010年12月30日

ruru (04:42)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『白い兎が逃げる』有栖川 有栖

小劇団の看板女優玲奈はストーカーに悩まされていた。 劇団員の亀月はストーカーを引き離す作戦を立て実行する。 作戦は無事成功したように思えたのだが、ストーカーの死体が発見されたことで思わぬ真相が明らかになってくる・・。 表題作他火村・有栖川コンビの推理中短編集。

有栖川さんの作品も当たり外れがあるのだが、この1冊はとても良かったと思う。
どれも納得の設定やトリックで唸らせてくれるし、内容が作品の長さとぴったり合っていて飽きさせない。

「比類のない神々しいような瞬間」はなるほど旬物だが、多少月日が経った今でも楽しめた。
常用できない類のトリックではあるが、確かにこういう使い方ができたのかと感心してしまった。

表題作はタイトルに囚われると何となく読めるものもあるが、ウサギと亀の使い方が巧みで面白かったし、「不在の証明」のダイイングメッセージも洒落ている。
「地下室の処刑」は雰囲気がやや陰鬱な気がしたが、意外な動機にしてやられた感じが面白かった。

どれもすっきり読めて満足できる1冊だった。

読了日:2010.12.29
★★★★☆

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ruru (04:25)

カテゴリ:国内ミステリー有栖川 有栖

『八甲田山殺人事件』吉村 達也

有名ニュースキャスター観崎真次郎の娘亜沙子が、都内アパートの浴槽で氷漬けの凍死体となって発見された。 部屋の持ち主である有名モデル小嶋英介に疑いの目が向けられるが、英介自身も八甲田山中にて無残な姿で見つかった。 志垣・和久井ら捜査陣が現場アパートに残された謎のスケッチブックを手がかりに謎を追う。

軽いミステリが読みたい気分だったので手に取ったが、予想以上に軽やかな内容。

一応謎解きがあってまとまってはいるのだが、全体的に納得がいきにくい。
東京、大阪、青森と舞台が広がるところや、刑事たちの掛け合いなど小説を読んでいるというよりもサスペンスドラマを見ているような印象。
読みやすいのだが、動機や死因など、明かされていく真相が弱い気がした。

頭も心も疲れない分読後の満足感は低め。

読了日:2010.12.29
★★★☆☆

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2010年12月29日

ruru (19:29)

カテゴリ:国内ミステリー吉村 達也

『夕映え』宇江佐真理

時は幕末。本所にはあおきが営む縄暖簾「福助」があり、いつも常連で賑わっている。 夫は元松前藩士の岡っ引き弘蔵である。 おあきの悩みは、不安な情勢と、許婚がいる男と恋仲になっている娘のおてい、武士に憧れふらふらと暮らす息子の良助だ。 移り行く時代と、翻弄されながらも力強く生きる江戸庶民の暮らしを描いた歴史人情物語。

幕末の歴史を追いながら「福助」一家に起こる様々な出来事を描く長編小説。
単なる時代背景で流せない位歴史にも触れているので、単純な人情物とは言い難い。
元武士の弘蔵の存在を中心に、武士の没落や松前藩の内部などが描かれ、良助が彰義隊に入隊することで、江戸幕府の最後の足掻きに細かに触れている。

かと言って、歴史の中心にいた人物たちを描いた歴史小説とも言えない。

血なまぐささすら漂わせる男性陣に対し、おあきの心配は一心に家族のことであり、娘おていの問題は結婚や姑問題という正に日常そのものであることが、対比的で面白い。

幕末という変動の時代を追いながら、江戸に生きる一家族の一時期を切り取った小説と言えば良いだろうか。

おあきたち家族はもちろん魅力ある常連客たちが登場して心温まる部分は大いにあるのだが、全編に渡って不安と物悲しさがつきまとうので何となく寂しい気持ちになってくる。

不安定だった弘蔵とおあき夫婦の心が一区切りついた瞬間と一時代の終焉を現す"夕映え"というタイトルはとても良かったと思う。

読了日:2010.12
★★★☆☆

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ruru (04:17)

カテゴリ:国内小説一般宇江佐 真理

『おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語』宇江佐 真理

女ながらに料理茶屋の調理場で働くおせん。 新しく来た板前銀助とは性が合うとは言えなかったが、銀助の言葉は、女一人で生きてきたおせんの心を少しずつ溶かしていくのであった。 表題作「おはぐろとんぼ」他、堀を舞台にした江戸人情物語短編集。

親子、兄弟、夫婦など形を変えての人情物語短編集。
きれいごとだけではない等身大の人の生き様がじんと心に響いてくる。
切なさあり、温かさあり、不思議な話ありとバラエティに富んでいるが、主人公の心の葛藤と成長が描かれている点は共通している。

今作品集はそれほど理不尽で哀しい話が無かったので安心して読めたのも良かった。
"堀"という共通項で上手くまとめられているのもさすがである。

どの作品も甲乙つけがたいが、あえて1つというと「ため息はつかない」だろうか。
継母に厳しく育てられた豊吉は望まない結婚を持ち込まれる。
否応無しに決められていく人生にため息をつき続ける豊吉だったが、災難に見舞われ、継母との微妙な関係は突如終止符が打たれることとなる。
そして豊吉は、気乗りしていなかった結婚相手の娘に助けられたことで徐々に心を通わせていく。
見えていなかったものが見え始め、大人になっていく豊吉の心情が巧く現されていてとても良かったと思う。

これぞ江戸人情物語。

読了日:2010.12
★★★★☆

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2010年12月28日

ruru (22:43)

カテゴリ:国内小説一般宇江佐 真理

『斜め屋敷の犯罪 改訂完全版』島田 荘司

宗谷岬に傾斜して建つ奇妙な館「斜め屋敷」。 クリスマスパーティーに訪れた招待客が、翌朝死体で発見された。 雪上に足跡すらない犯行に、駆けつけた警察官たちは頭を悩ませる。 そして第2の事件が・・!

新本格の金字塔とも言われる作品だが、実は初見である。

人里離れた奇妙な館。
雪降る聖夜のパーティに訪れた一癖も二癖もありそうな招待客たち。
密室、一見関連が無さそうなおかしな出来事の数々に謎のトリック、そして連続殺人。

本格も本格。
王道の中の王道で、謎解きを存分に楽しむことができた。
犯人は何となくわかるが、トリックに関してはやはり最後まで解らず・・。
動機などを含め、考え込まれている作品でさすがというところ。
読み応えは十分である。

ただ、探偵役御手洗の登場がかなり終盤となっており、最後の謎解きだけをとってつけてこなすような印象だったのがやや物足りなかった。
もう少し探偵の存在感を出してくれると、感情移入しやすく、解決時のすっきり感が高まったように思う。

読了日:2010.12
★★★★☆

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2010年12月27日

ruru (22:18)

カテゴリ:国内ミステリー島田 荘司

『ひとごろし』明野 照葉

フリーライターの泰史は、なじみの店で働くようになった弓恵に惹かれていく。 物静かで人を寄せ付けない雰囲気を持つ弓恵。 少しずつ二人の距離は縮まっていくが、弓恵には人には言えぬ過去があった・・。

タイトルにあるのでネタバレしてしまうが、好きになった女性が実は殺人犯だったという話である。
現在の彼女への愛と過去との葛藤を描くのかと思いきや、そんな単純ではないのが明野流。

実は未だ狂気に支配されていた弓恵は、泰史を得たことで徐々に本性を現してくる。
家族思いの異母妹萌子は、泰史にまとわりつき、弓恵の排除に動きだす。

二人に執着されることに異常なほど過敏な泰史。
問題ある女性に惹かれたとしても、それは単なる興味でしかないというおかしさ。
途中までは泰史が追い込まれていく気の毒な話なのかと思っていたが、どうも違う。
泰史という人間も大きな問題を抱えている。

主要人物が三者三様に人間関係の距離の取り方を間違えている。
そこから生まれる狂気。
ホラーというほどでもないが、何か落ち着かない怖さを感じた。

心理サスペンスとしての緊迫感はあるのだが、色々なことが解決しないまま終結に向かっていくので読後感としてはやや物足りないのは残念。

読了日:2010.12
★★★☆☆

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2010年12月26日

ruru (03:16)

カテゴリ:国内ミステリー明野 照葉

『汝の名』明野 照葉

会社社長の陶子は計算高いキャリアウーマン。 内向的な性格の妹久恵が家の雑用をこなし、二人は共同生活を送っていた。 支配的な陶子に盲目的に使える久恵。 しかし、男とも損得でしか付き合うことがなかった陶子に運命的な出逢いが訪れたことで二人の関係は変わっていく・・。

女性の心理描写に定評がある作者だが、この作品もドロドロとした女のエグさがよく表現されている。

野心家で計算高い陶子と一見自我がないようにも見えるほど隷属的な久恵。
二人の関係は一方的なようでいて実は依存し合っており、決して陶子ばかりが優位なわけではない。

二人の犯罪などが完全にスルーされていくので、ストーリーの深みは物足りなかったように思う。
女の葛藤を描くのであれば事件性はなくても良さそうだし、事件が関与するのならもう少し突っ込んでミステリの要素を深めて書いて欲しい。
犯罪の部分も人の心につけ込んだ嫌なものになっているので、薄い背景として流されてしまうのには疑問を感じる。

心理描写には長けているので、全く違うタイプの女友達の関係性をサスペンス調に描いた作品という点では面白さはあった。

読了日:2010.12
★★★☆☆

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ruru (02:49)

カテゴリ:国内ミステリー明野 照葉

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