2011年6月アーカイブ

『考えない練習』小池 龍之介

仏教的教えに基づく心の持ちようガイドブック。
タイトルに「考えない練習」、帯に「休脳のススメ」とあるが、内容はかなり理屈っぽいので読みながら随分と”考えて”しまう本だ。

例えば「ネガティブな思考を捨て去る練習」という項目では、

もし、ムカつく!と思ったら・・私はムカつく!と思っていると繰り返し念じ、「ムカつくと思っているだけであって、これは真実ではない。自分の心が作り出しているだけのものである・・と認識しましょう」

とある。

万事このトーンで、全体的に、自分の感情を客観的に捉えて振り回されないように冷静に分析・対処しようということが書かれている(と感じた)。

それは確かにその通りで、ところどころ仏教用語が入ってくるのも説得力があって良いのだけれど・・考えすぎてしまうことを毎度意識して考えて訓練していこうということなので、どうも頭が疲れてしまう。
突き抜ける前に心がへとへとになってしまいそうな気がしてしまった。
楽をしたいわけではないけれど、修行人生すぎる・・。

物事を理屈で納得していきたいタイプの人には良い指南本なのかもしれないが、私にとっては何度も読み返したい自己啓発本ではなかった。

読了日:2011.6.
★★★☆☆

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2011年6月13日

ruru (02:45)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『七人の中にいる』今邑 彩

クリスマスイヴにペンションオーナー晶子とコック郁夫の結婚を祝おうと常連客たちが集まってくる。 そんな中晶子のもとに21年前に起きた医者一家惨殺事件の復讐予告状が届く。 復讐者は誰なのか・・? イブが近づく中、知られざる常連客たちの一面が浮かび上がってきて・・。

主人公は過去医者一家惨殺事件に関わっていたペンションオーナーの晶子。
復讐予告状に怯え、常連客たちを疑い出す。
唯一元刑事の佐竹が協力して復讐者を探す手伝いをしてくれるが、次から次へと怪しい人物が浮かび上がってきて晶子は追い詰められていく・・というサスペンスである。

復讐者の予想はつくものの、各所で本当に疑惑が膨らんでいく流れが巧いのでスリル感はたっぷり味わえる。
スピードもあって惹きつけられるので一気に読んでしまった。

ただ、そもそもの主人公が犯罪者であることや妊娠している母であること、無条件に協力してくれる佐竹の存在や都合の良すぎる結末などすっきりしないものもあった。

途中の緊迫感は本物なのでそれなりに楽しめるが、振り返ると割り切れない思いが残る。

読了日:2011.6.
★★★☆☆

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2011年6月 9日

ruru (01:06)

カテゴリ:国内ミステリー今邑 彩

『ラストホープ』浅暮 三文

東堂と苅部が共同経営している釣具店にきた依頼は「多摩川の山女魚を取ってきて欲しい」というもの。 東堂は山女魚を釣り上げるが、何者かに襲われ魚を奪われる。 そして再び届く山女魚の依頼、二度目の襲撃・・。 謎を追ううちに彼らは一億円争奪ゲームに巻き込まれていく。

いわゆるクライムコメディである。
元宝石泥棒たちが銀行から奪われた一億円の争奪ゲームに巻き込まれ、だましだまされする中で何とか金を手に入れようと奮闘していく。

特徴ある登場人物たちが目いっぱい動き回り、誰もが悪人ながらそれほど悪でもなく、ユーモラスで憎めない。

ストーリー展開としては、導入が長く話が流れ出すまでが冗長的に感じてしまった。
夢の話が挟まることで余計内容をつかみにくかったように思う。

全体的な内容はおもしろいのだが、釣りに疎いこともあってストーリーにはまりにくかった。
釣り好きなら倍楽しめるのではないだろうか。

読了日:2011.6.6
★★★☆☆

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2011年6月 8日

ruru (21:49)

カテゴリ:国内ミステリーその他の作家(ミステリー)

『殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一) 』池波 正太郎

鍼医師・藤枝梅安の裏の顔は、「生かしておいてはためにならぬやつ」を闇から闇へと葬る仕掛け人。 蔓と呼ばれる元締めから依頼を受けては、相棒の彦次郎と共に仕掛けに赴く・・。

面白いシリーズ物の時代小説を探していて、やはり基本に戻って池波さんかと。
最近さいとうたかを氏の漫画版を読んでいるので、原作もと思い手を出してみた。

漫画版の記憶が鮮やかなので、登場人物の顔や情景のイメージ劇画で浮かんできて仕方なかったが、話はやはり面白い。

意外と淡々と進むが人情味があり、小回りのきいた仕掛けから大立ち回りまであって楽しめる。
あまりのめりこめないのは、梅安と彦次郎のキャラクターが地味なせいだろうか。
また、仕掛ける相手については詳しく聞かされないことが前提のため、正義ではない殺しもあるなど勧善懲悪とはいえないところがすっきりしない。

設定や各話のストーリーは面白いのだが、次へ次へと読みたくなる程夢中にはなれなかったのが残念。
池波さんなら他シリーズの方が魅力的かもしれない。

読了日:2011.6.
★★★☆☆

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ruru (01:37)

カテゴリ:国内小説一般池波 正太郎

『はぐれ牡丹』山本 一力

日本橋両替商の跡取り娘だった一乃は、夫鉄幹と一人息子幹太郎と3人で深川の裏店に暮らしている。 結婚が原因で実家からは勘当の身。元お嬢様ながらも長屋の人々にも馴染み、野菜の棒手振まで始めたところであった。 ある日一乃は怪しい一分金を拾う。同じ頃、裏店のおあきが何者かにさらわれ、近所の人間たちはあおきを助けるために立ち上がるが、事件は贋金とも結びつき・・。

お嬢様探偵物という感じの時代小説である。
江戸時代ならではの贋金鋳造事件は面白いし、大店のお嬢様が裏店でちゃきちゃきと暮らしている設定もいいのだけれど・・。

どうも成り行きが調子良すぎて深い読み応えは味わえなかった。
どんどん増えていく仲間も一度話しただけで皆一乃のとりこというほどの魅力も感じられず、一乃の突拍子もない推理にかき回されているうちに大団円というのもどたばたしていただけのような印象である。

こちらも続けていまひとつ。

読了日:2011.5.31
★★★☆☆

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2011年6月 1日

ruru (00:10)

カテゴリ:国内小説一般山本 一力

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