2013年4月アーカイブ

『江戸300藩 殿様のその後 明治から平成まで、大名はこう生き抜いた!』中山 良昭


タイトル通り、明治維新後の各藩主と末裔を追っている。

支藩なども含まれているので知らない藩も多い。
興味が沸くのは大藩や自分の関係する地域の藩に限られてしまうが、楽しく読むことができた。

皇室との関係や財政界などさすが旧藩主のお家柄と思われる人生を送った人から完全なる一般人となった人まで人生色々。

明治維新で権威を失い没落したのではないかと思いがちだが、意外と皆さん上流階級でそれなりの生活を送られた様子。

政治家や実業家が多いのはわかっていたが、宮司にもなるほどと納得。

また曖昧だった爵位についてはっきりわかったのが良かった。

【基本】
徳川宗家、島津家→公爵
十五万石以上→侯爵
十万石以上→伯爵
十万石以下→子爵
維新後に諸侯に列したもの→男爵


読了日:2013.4.26
★★★★☆

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2013年4月26日

ruru (17:44)

カテゴリ:歴史・民俗

『一流役員が実践している仕事の哲学』安田 正


一流企業の役員との付き合いが多いという著者が役員の習慣をまとめた一冊。

内容はよくある通勤電車用で文字数の少ない軽いもの。
ありがちなようで、本の作りが面白いと思った。

例えば

メールが来た時
 平社員は、5分間考えた挙句、あと回しにする
 部長は、空いた時間にまとめて返す
 役員は、3分以内に返信する

といったように比較。
最後に「スピードこそ仕事の段取りの肝になる」とまとめる。

文字の大きさを変え、空間をたっぷりとってイラストまで挿入。
装丁もなかなか良い。
普段文字を読まない人に向けて巧くまとめている。

肝心の内容は、こじつけのようなものも多々あるが、心構えとしては納得がいくものがたくさんあって悪くない。

・逆算思考が効率的な行動を生み出す
・気配り力を高めるには注意力を研ぎ澄ませる
・一度緊張を失えば流れがそこで止まる
・観察力を高めるとカンが研ぎ澄まされる

役員になるためにどうという内容ではなく、意識改革を促すようになっている。

一番気に入ったのは下記。

・無意識は意識の継続の先にある


読了日:2013.4.
★★★☆☆

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2013年4月25日

ruru (00:24)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『胃ろうという選択、しない選択 「平穏死」から考える胃ろうの功と罪』長尾 和宏


胃ろうの功罪と問題点について書かれている。
"平穏死"を推奨しながらもできるだけ中正に執筆されたとのこと。
医療従事者が読むとどう思うのかはわからないが、とてもフェアに患者や家族の気持ちに答えてくれている本だと思えた。

既に亡くなった祖父が胃ろうを造設していた。
本人は意識もはっきりしないままほぼ寝ているだけ。
管を通して栄養を取り、管を通して排泄する。
こんな形で命を永らえることを本人は望んでいなかったのではないか。

本書内に書かれている多くの例のごとく、家族としては「誤嚥性肺炎になるので他に道はない」という認識の下判断したことだったと思う。
当時は介護が初めてのことで誰も胃ろうについて詳しくはわかっていなかった。
やらなければ死ぬという意味にしか取れなかったのだから仕方ないとは思う。

しかし自分の周りでは今後は決して胃ろうはしないという認識になっている。
正に「アンハッピーな胃ろう」に誰もが後悔している状態だ。

私もずっと胃ろうは悪ではないかと思っていた。

しかし本書を読んで、「ハッピーな胃ろう」もあることを知ることができた。

栄養を取ることで回復するパターンもあるということ。
食事と併用して慣らしていくことができるということ。
回復すれば胃ろうはやめることもできるということ。

何においてもそうだが、物事は一面だけでは判断できないものだと改めて感じた。
無知なままただ反対するのでは何も得ていないのと同じだ。

一冊でわかったように思うのも浅はかな話なので、もっと色々な立場の人による本を読んでみたい。

一番驚いたのは「胃ろうで誤嚥性肺炎肺炎を防ぐことはできない」ということだ。
またアメリカでは胃ろうの延命効果はないという研究結果が発表されているのだとか。
日本では見解が異なるらしいのでまだまだ結論は出せないだろうが、そんな見解があることすら知らなかったので勉強になった。

断ることは死の決断を下すことのようで、恐ろしい。
かと言って医師の薦めるままに従えばハッピーなのか。
本書内の「死の外注化」という言葉にははっとなった。
意識がはっきりしているうちから、どのような処置を望むか家族でしっかり話し合い、決断に責任を持てるような意識改革が必要だとしみじみと感じた。


読了日:2013.4.19
★★★★★

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2013年4月21日

ruru (01:53)

カテゴリ:美容・健康

『佐渡の三人』長嶋 有

物書きの道子は、ひきこもりの弟と父と共に佐渡へ向かう。
不思議な距離感を保ちながらの親子三人旅。
メンバーを変えて二度、三度と実施された納骨の旅を描く連作短編集。

祖父母の介護をするひきこもりの弟、再婚して別に暮らす父、主人公である道子。
近所に暮らすおじちゃん、おばちゃん、エリートの従兄弟など個性的な親族たち。

順繰りに生を全うし、次々に佐渡へ送られていく。
介護や死が淡々とおかしみを持って描かれているところが面白い。

どこか他人行儀、それでいてお互いを尊重している人間関係が羨ましくなってくる。
変なのにそれで良いと思えてしまうのだ。

常に客観的な視点を持つ登場人物たちの個性や距離感といった著者独特の世界観が魅力的。
死について語られながらも力を抜いて読めるのも不思議なところ。


読了日:2013.4.19
★★★★☆

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ruru (00:51)

カテゴリ:国内小説一般長嶋 有

『10年先を考える女(ひと)は、うまくいく』有川 真由美


30歳前後の悩める女性向け、だろうか。

現代において女性の生き方は多様化している。
生き方を決められていた昔の女性とはまた違う悩みが生まれている。
選択肢の多さが生きにくさとなっているのは皮肉なことだ。

野心と野望にぎらついたキャリア志向の自己啓発書ばかりでは疲れる。
かと言って全肯定するだけで向上心0の慰め本にも飽き飽きしている。

その点本書は丁度良いバランスだったと思う。
著者は経験豊富な分視野が広く、色々な立場を理解した上でアドバイスをしてくれているので好感が持てる。

ただし概論的な切り口なので、全体的にふわっとしていて物足りなさもある。

想像力の違い、イマジネーション格差には納得。
"主体的"に想像することが重要。


読了日:2013.4.
★★★★☆

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2013年4月18日

ruru (18:42)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『本にだって雄と雌があります』小田 雅久仁

「あんまり知られてはおらんが、書物にも雄と雌がある。~果ては跡継ぎをもこしらえる。」
祖父與次郎の言葉と"幻書"についてわが子に書き残す"本書"。
深井家の歴史と日々生まれ出る不思議な書物の物語。

置き場所を違えると本は新たな本を生み出すー。
本好きなら絶対に惹きつけられる設定。

何となく幻想的なファンタジーなのかと思って読み始めると大間違い。

とにかくふざけている。
展開はもちろんのこと、一言一句から全てにおいて徹底的にふざけているのである。

くだらなさを追求し通す文章力がすごい。

数多く読書をしてきて初めてのタイプの作家かもしれない。
こんな作家もいたのかとわくわくしてきた。

くだらないおふざけに笑っているうちに話はどんどん深みを増して壮大な展開になっていく。
意外や意外、巧妙な設定と絡み合う人間関係にずぶりとはまりこんでしまう。
前半からはとても想像がつかないが、実はとても骨太なストーリーになっている。
全ての伏線が集結していく様はお見事。

與次郎の戦中体験や死などシリアスな場面との落差が激しく、少々違和感があった。
おふざけな文面ともう少しスマートに溶け合うと尚良いと思う。

幻想図書館司書・・憧れる。

笑いを堪えるのが困難なので人前では読まないことをおススメする。


読了日:2013.4.15
★★★★★

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『政治のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ―ひとめでわかる図解入り』池上 彰


タイトル通り、池上さんが政治のことを一から理解できるようまとめた一冊。
テレビ番組のように懇切丁寧に説明されている。

いくつかなるほどと思ったことのメモ。


・実がない国ほど国名に主義を掲げる。
朝鮮"民主主義"人民共和国、中華"人民"共和国等。

・莫大な選挙費用
アメリカやイギリスではボランティアと寄付。
地域で担ぎ出すので本人の活動資金負担はほとんどない。
日本では資金があり、復帰しやすい仕事の人でないと立候補が難しい現状。

・政党助成金は年間300億円以上。
政党助成金を出す政党の人数確定が12月末のため、新政党は12月頃に駆け込みで増える。
5人で助成金がもらえる政党となる。

・選挙費用の制限
参議院議員比例区では5200万円まで。
他は有権者数などで計算。

・期日前投票
便利なので最近利用していたが、宗教団体など組織的動員がしやすくなったとか。
出口調査がしにくくなっている。

・くじびき
地方議員選挙で同票だった場合、最後はくじびきで決定している。

・マスコミが政治家を育てていない
もっとベテラン記者を現場に配置すべし。

・優秀な人材は民間へ
本当に優秀な人材が役人になるのは発展途上型。
民間に行って国の発展のために力を尽くすべき。(外資ではなく)


中高生の教科書のような作りですぐ読める。
ただし人前では若干恥ずかしく読みにくいので注意。


読了日:2013.4.17
★★★★☆

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2013年4月17日

ruru (11:22)

カテゴリ:社会・ルポ・ノンフィクション

『お腹召しませ』浅田 次郎

入婿の不始末から腹を切ることになった又兵衛。
覚悟は決めたもののあまりにもことが周到に進んでいくのが面白くない・・。『お腹召しませ』他武士の顛末短編集。

エッセイの後小説に突入するという不思議な作り。
現代から江戸へのタイムスリップにやや違和感があるものの、作品が誕生するきっかけなどを知ることができるのは面白い。

武士というしがらみに現代人の感覚で斬り込んだ人情物語というところだろうか。
お家のために望まぬ結婚をしたり、腹を切らされたりと武士の社会は理不尽なことばかりである。

その理不尽さをどこまでも人間くさく追求している。

くすりと笑えたり、ほろりときたり。
軽く読めるが読後は満足。
さすがの浅田次郎。


読了日:2013.4.15
★★★★☆

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ruru (00:54)

カテゴリ:国内小説一般浅田 次郎

『脳がどんどん若返る生活習慣』米山 公啓


"脳を活性化させて元気な老人になろうー"という明らかに中高年向けの本だったが、結構面白かった。

こうしていれば痴呆になりにくいという話も多いが、その辺りはあまり信用できない。
研究結果などを具体的に挙げているので真実なのかもしれないが、痴呆になった自分の祖父母が全く当てはまらないように思うからである。
好奇心があり挑戦をし、新聞を読めばウォーキングもして習い事に精を出していたけれども最後は痴呆になった。
スピードは緩められていたのだろうか。
実感としてはこれをすればぼけないというものはないのではないかと考えている。

それでも手軽な提案ばかりで実践しやすく、漫然と毎日を過ごすよりも健やかで心身に良さそうなことは確か。

気になったことをいくつかメモ。

・観察しながら、テーマを決めながら歩く。
・デジカメ川柳。
・空間が広がると脳の考える力は増す。
・苦手な人とも積極的に話す→「あえて~する」。
・「歩くことが最良の薬である」(ヒポクラテス)
・特に速足で歩くのが良い。
・「生理的欲求」→「安全の欲求」→「所属と愛の欲求」→「承認の欲求」→「自己実現の欲求」(A・マズローの5段階欲求説)


読了日:2013.4.16
★★★★☆

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ruru (00:03)

カテゴリ:美容・健康

『フェイスブックが危ない』守屋 英一


フェイスブックを使う上での危険性や注意点など。

正直言ってこの本を読んではっとなるような人はフェイスブックなどやらない方が身のためだと思う。
フェイスブックに限らずインターネットを利用する上で、基本の基本のことしか書いていない。
"超絶テクニック"とやらもただの設定でしかない。

ぱらぱらと早読みして終了。
個人的には全くためになるところがなかった。

著者もおそらく入門書として書いたのだろう。
危険性について全く考えたことがない、パソコンが苦手、初めてSNSをやるという人には気づきがあるのかもしれない。
本当に危ない人はこういう本を読んでみようとすら思わないだろうが。


読了日:2013.4.6
★★☆☆☆

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2013年4月 8日

ruru (08:55) | コメント(2)

カテゴリ:IT・PC関連

『拉致と決断』蓮池 薫


拉致被害者の蓮池薫さんが北朝鮮での生活を綴った手記。

個人的な体験が中心だが、感情的な部分が抑えてありとても理路整然とまとめられている。
それが余計に苦難の深さを感じさせる。
まだまだ語れないことも多くあるだろう。

自身の招待所での生活を綴りながらも、北朝鮮国民の生活や思想の一部が見えてきてとても興味深い。

目次が凝っていて読むだけでも衝撃的。
帰国できた拉致被害者の方が限られている以上唯一無二の内容だ。
手に取ったら買わずにはいられないこと間違いなし。

日本では政権幹部や軍隊、お決まりの言葉を繰り返す国民の姿しか知ることができないが、本書に登場する北朝鮮の人々からは生身の人間を感じることができる。

ジェンキンスさんの『告白』を読んだ時も感じたが、一般人との触れ合いが多々あったというのは意外だった。

誰もが解決に向かうと期待した拉致問題は10年前から時が止まってしまっている。
この本を読んで、もっと皆が興味を持って解決の道を探れれば良いと思う。


読了日:2013.3.
★★★★★

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2013年4月 7日

ruru (21:50)

カテゴリ:社会・ルポ・ノンフィクション

『それなりに生きている』群 ようこ


何となくジャケ買いした群ようこのエッセイ。

飼い猫や近所の野良猫の話を中心に日常のあれこれなど。

テレビのファッションチェックへの指摘はごもっとも。
一般の主婦が10cm強ヒールなど履かされているのを見ると「そんな格好で子供を連れて買い物できるか」などと思ってしまう。

猫愛の強さに微笑ましさを感じつつ、どうということない内容でもあった。
個人的には共感できるところは少なく、ざっと読んだという感じ。

猫好きならもっと楽しく読めるのかもしれない。

読了日:2013.3.
★★★☆☆

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ruru (18:31)

カテゴリ:エッセイ・随筆・対談

『iPS細胞とは何か、何ができるのか』日経サイエンス編集部


時事に合わせて色々と本を購入するもののつい積読となってしまう。

というわけで今更ながらiPS細胞の本を読んだ。

山中教授へのインタビュー、概要、今後の展望や課題など。

ES細胞は初期胚を破壊するので倫理上の問題があり、また卵子を集める必要があったが、iPS細胞は皮膚など普通の細胞を材料にできる点が画期的とのこと。
しかしiPS細胞からクローンを作ることも論理上は可能というのは怖さを感じる。
皮膚細胞から1人間を作り出せるということになれば人間の生殖そのものが揺らぐことになり・・などと手塚治虫や星新一の世界にどっぷり浸かっている文系人間としては妄想が進む。

倫理上のことは色々と考えるべきことがあり不安もあるが、一番には難病の解明が進むことを強く期待する。
全世界一丸となって研究が進んで欲しいが、日本がリードできれば尚好ましい。

ノーベル賞を受賞したことで国や企業の協力が強まることは良いことだ。

内容としてはざっくりした一冊だが、専門的なものなどどうせ理解できないので丁度良かった。


読了日:2013.3.
★★★★☆

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ruru (18:17)

カテゴリ:社会・ルポ・ノンフィクション

『狩場(カリヴァ)最悪の航海記』山口 雅也

『ガリヴァー旅行記』には続編があった!?
1709年、日本を訪れたガリヴァーは幕府の密命を受けた側用人狩場と共に南洋へと繰り出す。
ガリヴァーもう一つの冒険談。

あのガリヴァーと側用人狩場、忍者にスパイ、海賊まで加わって竜のいる南洋の島へ。
恐竜と戦い、ラピュータ人が登場し・・。
歴史とファンタジーが入り乱れ、ミステリ要素もある軽快な娯楽小説。

はちゃめちゃなストーリーだが、細部まで丁寧に練りこまれたプロットで壮大な冒険記としてまとまっている。

とにかくよくも考えつくなというのが一番の感想。

先日読んだ『生ける屍の死』といいこの作品といい奇想天外という言葉はこの著者のためにあるような気がする。

発想力だけでなく構成力、筆力も揃っているところがすごい。


読了日:2013.3.
★★★★☆

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2013年4月 4日

ruru (15:09)

カテゴリ:国内小説一般山口 雅也

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