『1941 日系アメリカ人と大和魂』すずき じゅんいち


『東洋宮武が覗いた時代』『442 日系部隊・アメリカ史上最強の陸軍』『二つの祖国で・日系陸軍情報部』と日系アメリカ人の歴史を追ったドキュメンタリー映画を撮った著者による。

映画の裏話と共に、アメリカに移住した日本人という客観的な立場から日系アメリカ人について知ったことや感じたことを記している。

国と国民とは何か?

山崎豊子の『二つの祖国』(『山河燃ゆ』でドラマ化)は、日系アメリカ人の間では不人気だったという。

私にとっては戦時下の日系アメリカ人のイメージ通りだったので、そうだったのかと驚いた。
気持ちが二つに引き裂かれ、アイデンティティに苦悩したに違いないというのは単純で軽薄な考えだった。

全く違う立場で人の気持ちを想像することなどたかがしれている。

この本を読んで日本に住む日本人には到達し得ない複雑な感情について初めて知った気がする。

また、戦時下での判断が今の日系社会にも反映し続けていることにも衝撃を受けた。

米軍に入隊して戦った者、アメリカに忠誠を誓った者、日本に忠誠を誓った者で未だに日系人社会は分断されているのだという。

日本にいて学校で学ぶだけでは全く知りえないことが多々ある。

これが日系社会の全てではないが、一端に触れることができ、新しい視点を得ることができた。


読了日:2013.10.29
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2013年10月30日

ruru (12:29)

カテゴリ:社会・ルポ・ノンフィクション

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