2013年11月アーカイブ

『橋の上-居眠り磐音江戸双紙帰着準備号』佐伯 泰英

居眠り磐音シリーズ番外編。

家基死去後、田沼意次の放つ刺客から逃れるために江戸を離れた磐音とおこん。

無事江戸に帰還するタイミングに合わせて発行された別冊だが、シリーズ読破後に読むこととなった。

若かりし頃の磐音を描いた『橋の上』では、やはり巻き込まれての人助け。
その後の磐音と変わらぬ人柄ながら、まだ未熟な部分が見えて少し安心できる。
琴平や慎之介らの活躍が読めるかと少し期待したが、シリーズ最初で死す彼らを動かすのは難しいのかも知れない。

物語の舞台となった土地の解説や年表、著者インタビューなどが掲載されているお楽しみの一冊。


読了日:2013.11.
★★★★☆

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2013年11月26日

ruru (20:20)

カテゴリ:国内小説一般佐伯 泰英

『ウツボカズラの夢』乃南 アサ

高校卒業後、長野から見知らぬ親戚を頼って上京してきた未芙由。
居候することになった鹿島田家は、裕福にも関わらず家族はバラバラの暮らしを送っていた。
未芙由の存在は微妙な均衡を保っていた鹿島田家の家族の形を変えていく・・。

ミステリというよりは軽いホラーか。

田舎から出てきた一見無垢な少女は、自分の居場所を作るために家族に対して様々な働きかけを行う。

幸せでも不幸でもない、ただバラバラだっただけの家族は完全な破滅へ向かっていく。

ウツボカズラに模したのはまあ巧いし、言いたいこともわかるのだが、如何せん長い。

家族一人ひとりを丁寧に描きたかったのかもしれないが、最終的に何かの伏線になっているわけでもなく、脇役も多く出てくるがあまり意味を感じない。
もう少しコンパクトにまとまっていればそれなりに楽しめたと思う。


読了日:2013.11.
★★★☆☆

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『すれ違う背中を』乃南 アサ

刑務所で出会った芭子と綾香。
パン屋を開くために修行を頑張る綾香に対し、なかなか自分の夢が持てなかった芭子がペットショップで犬の洋服作りを始める。

『いつか陽のあたる場所で』の続編。

刑務所を出所し、根津で暮らし始めた芭子と綾香。

過去がばれることに脅えながらも少しずつ地域に馴染んでいく前科者の繊細な心理描写は乃南アサならでは。

あまりにもぐずぐずした性格に苛立っていた芭子もとうとう社会人として地に足をつけた暮らしを始めて少し安心できた。

二人の前に現れては消えていく脇役たちも多彩。

設定からかあまり二人に共感が持てず物語に入り込みにくいが、既に次回作も出ているようなので一応読む予定。

読了日:2013.11.20
★★★☆☆

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ruru (00:25)

カテゴリ:国内小説一般乃南 アサ(一般)

『「居眠り磐音江戸双紙」読本』佐伯 泰英


「居眠り磐音江戸双紙」シリーズの別冊。

由蔵とおこんの出会いを描いた『跡継ぎ』が収録されている。
若かりし頃の二人や脇役たちの先代が多く登場するという趣向。
磐音は登場しないが十分面白かった。

一番良かったのは深川・本所地図。
小説を読みながら頭の中で地理を追っていたが、具体的に地図におこされているのでやっと整理ができた。

名言集や江戸の時代背景、小説世界の年表など内容はもりだくさん。

磐音シリーズを読んでいるのなら必ず楽しめる。

読了日:2013.11.
★★★★★

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2013年11月25日

ruru (23:54)

カテゴリ:国内小説一般佐伯 泰英

『婿同心捕物控え』早見俊

両替商布袋屋の次男直次郎は、桐生家に婿入りして火盗改同心となった。
商人の倅と馬鹿にされ、上役に頼み何とか捕り物に参加するものの失態が続く。
友人である八丁堀同心の庄之助の力も借りて盗賊米蔵一味を追う直次郎は、一味の中に子供の頃行方不明となった幼馴染の峰吉らしき男を見かけ・・。

裕福な商家から火盗改となった婿同心直次郎のシリーズ一作目。

頼りないがどこか憎めない直次郎。

お金を使い商人らしく直次郎を応援する兄幸太郎、頼りになる友人庄之助と岡っ引きの文治、幼馴染の由衣、武家の女らしい頼れる姑志乃、悋気持ちだが可愛らしい妻美緒とバランスの良い脇役たちが揃い、今後の直次郎の活躍が楽しみである。

直次郎は折角の目録持ちらしいので、剣術の見せ場も欲しいところ。

今はまだ居心地の悪い火盗改の仕事だが、これからの活躍や人間関係も如何様にも展開できそうで期待できる。


読了日:2013.11.21
★★★★☆

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2013年11月24日

ruru (18:08)

カテゴリ:国内小説一般早見 俊

『居眠り磐音江戸双紙38~43』佐伯 泰英

とうとう最新刊まで読破してしまった。
1ヶ月で40冊ほど読んだことになる。

雹田平を倒し、江戸へ帰還した磐音、おこん、空也。

刺客はひっきりなしに現れるが、再スタートも順調であっけなく新しい生活に馴染んでしまった。

昔ながらの知人たちの出番も増え、やはり江戸の生活が読んでいて一番楽しい。

今度は最近遠ざかっていた豊前関前藩の騒動がメインとなり、磐音の父母まで加わった賑やかな小梅村の生活が描かれる。

問題を次々と解決し、家族揃って仲良く暮らせて万々歳。
そうなると次は・・というお決まりのパターンで奈緒が山形で苦境に陥っている様子。

霧子の怪我で多少シリアスな場面もあったが、あちらこちらと騒動が起こって飽きない展開。

年号を読み解けば既に田沼時代も終わり間近。
松平定信の登場もあり気になるところ。

最後に一騒動起こって50巻で完結だろうか。

丁度良いような、まだまだ続いて欲しいような。

続きは12月、1月と刊行されるようなので今後はぽつりぽつりと読んでいきたい。


読了日:2013.11.
★★★★★

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2013年11月18日

ruru (12:33)

カテゴリ:国内小説一般佐伯 泰英

『居眠り磐音江戸双紙31~37』佐伯 泰英


シリーズ2度目の転換期。

浪人暮らしから佐々木道場跡取りとなり、家基の警護に関わるようになっていた磐音。
歴史的に家基の死に近づいているのでどうなることかと思っていたが、磐音の身の上もがらりと変化することになる。

しばらく続いた道場暮らしが終わり、舞台は中部地方へ。

敵が段々人間離れしていくのが気になるが・・磐音に弱点がないので仕方ないのかもしれない。

苦難も続くが、協力者は多く、磐音が無敵なのであまりはらはらすることはない。
夫婦に嬉しいこともあり、こちらも大きな転換期を迎える。

つくづくこういった時代小説シリーズは大人の漫画なのだと感じる。
とにかくさらさらと読み進めることができるので、どんどん巻が進む。
設定やら文章やら気になるところもあるが、そこは流してただひたすら筋を追っている。

圧倒的な強さと人徳を持つ主人公、集う仲間たち。
団体戦まで組み込まれ、少年漫画ならぬ中年漫画か。

今後の展開はいかに。
田沼が失脚してシリーズ完了となるのだろうか。


読了日:2013.11.
★★★★★

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ruru (11:55)

カテゴリ:国内小説一般佐伯 泰英

『居眠り磐音江戸双紙26~30』佐伯 泰英


予想通り奈緒の危機を救うために山形へ。
これで奈緒との関係は一段落か。

江戸へ戻ってからは町方捕り物、徳川家の護衛等に忙しい磐音。
道場中心の生活になったので剣豪小説の趣が強くなってきたが、増え続ける脇役も多彩で活躍の場が幅広いので飽きない。

とうとう武左衛門が新しい道を進み始めたことが一番驚いたが、落ち着くところに落ち着いたとも言える。

30巻では弟子の利次郎の土佐行きの話も。
頼りない若者だった利次郎が剣の道を進み始める姿は頼もしく、時の流れを感じた。

少し立ち読みしてしまったところ、次巻では大きな展開がある模様。
今から楽しみ。


読了日:2013.11.
★★★★★

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2013年11月 9日

ruru (12:15)

カテゴリ:国内小説一般佐伯 泰英

『クレイジー・ライク・アメリカ: 心の病はいかに輸出されたか』イーサン ウォッターズ


西洋の精神疾患の概念が輸出されたことはアジア・アフリカにどのような影響を与えたのか。

患者は自分の苦しみを正当化しようという潜在意識から症状へ引き寄せられていく。

未知の概念が患者を増やしていく例を調査したアメリカのジャーナリストによる著書。


香港の拒食症、スリランカのPTSD、ザンジバルの統合失調症と共に日本のうつ病が取り上げられている。

近年日本でうつ病が蔓延し、すっかり市民権を得て身近な存在となったことに疑問を感じていた。
以前は大変な重病で人には言えない隠す病というイメージだったがいつからこのようにオープンで気軽な病気になったのか。


薬を売るために、製薬会社がせっせとうつ病の概念を定着させる。
マーケティングを経て罪悪感と薬への抵抗をなくしてうつ病を「こころの風邪」と称す。

昔よりも気楽に精神科にかかるようになったという良い面もある。
しかしうつ病の定義が広がり過ぎ、安易な抗鬱薬はリスクも含む。

病気の市場が作られていく過程がよくわかる興味深い一冊だった。

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2013年11月 5日

ruru (23:07)

カテゴリ:美容・健康

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