2014年1月アーカイブ

『人生を狂わせずに親の「老い」とつき合う──「介護崩壊」時代に親子の絆を守る』和田 秀樹


負担費抑制のために在宅介護方針を進める政府。
実際には家族に大きな負担を強いており、介護者のうつ病発症や自殺など様々な問題が起こっている。

施設に入れるのは可哀想だという風潮の元、実際の介護は専業主婦の嫁任せ。
その上今後は女性も働いている割合が増え、負担を分け合う兄弟は減り、独身の単身者介護が増えていくのは間違いないのだから破綻は目に見えている。

著者は医師として医療側の問題点も挙げている。
複数の疾病を持つ老人を総合的に診ることができる専門医師は少なく、認知症認定やフォローも医師個人により格差がある。

介護保険財源は介護保険料50%、国25%、都道府県12.5%、市区町村12.5%とのこと。
そのため地域によってこれまた格差が出ているというのは、赤字自治体が増える中この内訳もどうなのか。

介護のあり方や延命の考え方などもっと公に議論されるべきと言うのは最もな話。

全体としてはあまり介護について知らずに漠然と不安を持っている人のために書かれているようだ。
既に介護が身近にある身としては同意や共感はあるものの新しく感じることは少なかった。

いつになるかわからないけれど将来介護問題が降りかかりそうだと考えている人におススメ。


読了日:2014.1.14
★★★★☆

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2014年1月14日

ruru (15:16)

カテゴリ:社会・ルポ・ノンフィクション

『空蝉ノ念-居眠り磐音江戸双紙(45) 』佐伯 泰英


居眠り磐音シリーズ最新刊。
後書きによればやはり予定通り50巻で終わるらしいので完結まであと5冊となった。

道場には直心陰流の老武芸者が現れ、磐音との立会いを望むが・・。
お杏が上京したことで小梅村は賑やかに。

田沼との戦いは小休止。
佐野善左衛門の動向を伺いつつ、若い弟子たちの今後の道筋がメイン。

誰もが幸せな終わり方をしそうで安心して読める。

しかし若者たちが成長している分磐音が年を取っていく。
飄々とした若者だったのがすっかり貫禄が備わってきて、頼もしいやら寂しいやら。


読了日:2014.1.9
★★★★☆

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2014年1月 9日

ruru (21:18)

カテゴリ:国内小説一般佐伯 泰英

『鼓笛隊の襲来』三崎 亜記



閉鎖された老人ホームから義母を迎え、戦後最大規模の鼓笛隊が過ぎ去るのを待つ家族。鼓笛隊が過ぎ去った後に見えてきたものは・・。『鼓笛隊の襲来』

ある日突然恋人を失った喪失感に襲われた女性。町のギャラリーで開催されている「彼女の痕跡展」では自分の思い出の品が展示されていて・・。『彼女の痕跡展』。』

人間関係や過去の自分をリセットするために覆面をつけることが受け入れられた世界。覆面をつけることで人はどう変わっていくのか・・。『覆面社員』

新興住宅地にある本物の象を滑り台として利用した公園。私は象と親しくなることで町へと根を下ろしていく・・。『象さんすべり台のある公園』

新しい彼女にはボタンが付いていたことにとまどう僕。ボタンが付いている人間は他にもいるが、誰もそのボタンを押したことはない・・。『突起型選択装置』

連絡が取れなくなった旧友。奥さんは夫とは会うことはできても話すことはできない状態だと言う。それも全て家のせい・・。『欠陥住宅』

恋人の住む市が突然「浮遊特区」となり遠距離恋愛を続ける恋人たち。会えるのは彼が仕事で降下してくる時だけ・・。『遠距離・恋愛』

久しぶりに訪れた母校で校庭の真ん中にある住宅と仲間はずれの少女を見た私。しかし他の誰もその存在には気付いていない・・。『校庭』

突然消えた彼を諦められない女性。また今年も年に一度の儀式へ向かうが・・。『同じ空を見上げて』

ふとした日常や人間心理の機微を独特の世界観で味わうことができる短編集。

発想と表現力、組み立ての緻密さにはいつも驚かされる。

他にもありそうな設定の話もあるが、どの作品もはずれなく安定した三崎ワールドを堪能することができる。

激しい感情の動きも強烈なインパクトもないのに何故かじんわりと記憶に残りそう。


読了日:2014.1.8
★★★★☆

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2014年1月 8日

ruru (12:36)

カテゴリ:国内小説一般三崎 亜紀

『日本経済が手にとるようにわかる本』小宮一慶


数字で捉えることで経済活動を理解しよう。
具体的には数字の定義を知り、基準を作り、定点観測するという流れ。

日本のGDP、貿易黒字額、シェアの割合、資産内の株式割合等々・・。

具体的な数字と読み取れる現象の解説がわかりやすかった。

普段は為替相場や日経平均株価、所得平均額など身近な数字ばかりに目が行きがち。
自分の仕事に関係でもなければ国の経済を読み取る数字はニュースで聞き流す程度になってしまうので意識は変えていきたい。

2010年発行のものなので、数字の見方は同じものの解説はやや話が古く感じてしまった。
やはり経済の本は最新の状態で読んだ方がしっくりくる。
意識改革には役に立つ。


読了日:2014.1.7
★★★★☆

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ruru (11:53)

カテゴリ:ビジネス・自己啓発

『水木サンの幸福論』水木 しげる


漫画家水木しげるの"幸福論"。

好きと楽しさの追求、熱中のススメ、人生の振り返りに合わせて水木三兄弟の会談、おまけの漫画と盛りだくさんの内容。
「何でも合理的にしてしまっては人間は満たされない」と目に見えないものの話が入ってくるのも水木しげるらしい。

子供の頃からマイペースに生きてきた水木サン。
自らを怠け者と言うが、どうしてどうして絵を描くことにかけては多忙を極めて今でも現役。
最近でも90歳を過ぎての連載スタートが話題になっていたが、それが楽しいのだとか。

お兄さんや弟さん、語られるご両親や娘さんからみた水木サン夫婦の様子もほんわかしていて微笑ましい。

戦争や貧困など決して順風満帆ではなかったのにも関わらず、好きな絵を追求し続け子供たちを楽しませてくれる大御所漫画家の言葉は難しい本を読むよりも幸せに近づけるかもしれない。

やはり水木サンは大分変わっていはいるけれど。


読了日:2013.1.4
★★★★☆

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2014年1月 6日

ruru (13:19)

カテゴリ:エッセイ・随筆・対談

『死亡推定時刻』朔 立木



山梨県で地元の富豪の娘が誘拐される事件が発生する。

警察の判断ミスで身代金の受け渡しは失敗、少女は遺体となって発見される。

プレッシャーを感じた警察は遺留品の指紋から一人の前科者を逮捕し、無理やり犯人にしてしまう。

無実の青年がこのまま犯人とされて良いのか?一人の弁護士が立ち上がる。

被害家族、警察の思惑乱れる中誘拐事件は最悪の結末を向かえ、一つの冤罪を作り出す。
前半は事件の発生から一人の青年が自白に追い詰められるまで、後半は国選弁護士の奔走となっている。

誘拐事件の小説だと思って読み始め、途中で冤罪の話なのかとなったが、結論としては警察と司法の有り様について描きたかったのだと思う。

描写が詳細なのでリアリティはあるのだが、自白を強要される青年に始まり登場人物たちに感情移入ができず小説としての面白さはあまり感じなかった。


読了日:2013.1.2
★★★☆☆

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2014年1月 3日

ruru (21:21)

カテゴリ:国内ミステリーその他の作家(ミステリー)

『湯島ノ罠-居眠り磐音江戸双紙(44)』佐伯 泰英


居眠り磐音シリーズ最新刊。

松平定信までが尚武館へ。
年号としても田沼時代終焉間近のためいよいよ結末も見えてきたようだ。

霧子は完全復活するものの辰平が危機に陥る展開。
磐音や他の面々がバランスよく活躍しており、あっという間に読み終わってしまった。

決戦前に尚武館坂崎道場の杮落としで一波乱あるか、もしくは次巻辺りでお杏と奈緒の上京による男女の人間模様が挿し込まれそうな気がする。

パターン化しているものの相変わらず気軽に楽しめる。


読了日:2013.12.30
★★★★☆

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2014年1月 2日

ruru (11:33)

カテゴリ:国内小説一般佐伯 泰英

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