2014年3月アーカイブ

『雪まろげ 古手屋喜十 為事覚え』宇江佐 真理



しじみ売りの新太は弟の捨吉を古手屋喜十とおそめ夫婦の下に捨てる。

子供が欲しかった夫婦は捨吉を大切に育て始めるが、新太と母親の関係は悪化する一方で・・。

同心上遠野の手伝いで様々な事件に当たる『古手屋喜十 為事覚え』第二弾。

じめじめとした暗さは相変わらず。
一話目からかなりの悲惨な話だが、捨吉という子供の存在が少し柔らかさを出してくれている。
上遠野もやや人情を見せてきた。

最後また新たな展開があり話はうまく展開していっているとは思うが、どうもこのシリーズの暗さは気に入らない・・。


読了日:2014.3.
★★★☆☆

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2014年3月26日

ruru (22:22)

カテゴリ:国内小説一般宇江佐 真理

『大富豪同心(2)(3)(4)』幡 大介


江戸一番の札差三国屋の若旦那でありながら同心となった卯之吉。
金の力と不思議な魅力で周囲を挽きつけ次々と事件を解決していくー。

全く剣などふるえないのに剣豪と称えられ、非常識で浮世離れした立ち振る舞いが威厳を与えることに。
どんどん周囲の勘違いが大きくなり実像とかけ離れていくが、ところどころで勘の良さを見せてくれる。

漫画のようなコミカルな展開が面白い。
周囲がころりとだまされるのはご愛嬌。

4巻最後に卯之吉の剣の腕を見破った美少女剣士美鈴が押しかけてきて女性脇役も固まるのか。
影武者も二人になりそうで心強い。


読了日:2014.3.
★★★★☆

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2014年3月19日

ruru (20:46)

カテゴリ:国内小説一般その他の作家(一般)

『やなせたかし 明日をひらく言葉』やなせたかし


アンパンマン作者やなせたかしのエッセイ集。

正義と愛、生きることの意味など独自の価値観を明るく簡潔に語っている。

多くの場で活躍しながらも本業の漫画で芽が出ず長い間悩み、アンパンマンで70歳でブレイク。
童謡やアニメ、三越の包装紙(文字)など老若男女が慣れ親しんできたものを生み出してきた人の温かい言葉に感無量。

ところどころ涙腺が緩むのは年のせいか。

誰が読んでも感じるものはある、そんなエッセイ集。


読了日:2014.3.
★★★★★

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2014年3月17日

ruru (21:55)

カテゴリ:エッセイ・随筆・対談

『上方与力江戸暦』早見 俊

北町奉行所に赴任してきた内与力・淀川新十郎。
豪腕が特徴の新十郎は、同心大宮や岡っ引きの民次を巻き込み強引に贋金探索を進めていく・・。

さっぱり爽やかな捕り物。

少々強引だが憎めない性格の新十郎と元気の良い民次、最初は反感を持つものの徐々に新十郎に惹かれて行く大宮。
大宮の女房までも取り込んで人情溢れる人柄とまっすぐな思いで事件を解決に導く。

江戸に不慣れな大阪人が主人公と言うのが珍しい。

今後周りを固める登場人物がもっと充実してくれば面白いシリーズになるのでは。


読了日:2014.3.
★★★★☆

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2014年3月14日

ruru (21:53)

カテゴリ:国内小説一般早見 俊

『大富豪同心 八巻卯之吉放蕩記』幡大介

江戸一番の札差の家に生まれ、放蕩三昧の生活をしていた卯之吉。
祖父の徳右衛門から同心株を買い与えられ、何故か南町奉行所の同心見習いとなることに。
飄々としたお坊ちゃま感覚と金と人脈で事件の解決に乗り出すが・・。

千両箱をがんがん積み上げる桁外れの金持ちである札差・三国屋。
勉学に励むわけでも武術に優れているわけでもない卯之吉だが、たった一つ遊びだけは年季が入っている。
遊びの中で得た知識や人脈、怖いものなしのお坊ちゃま根性で周りを巻き込み活躍していく。

主人公の卯之吉は全くつかみどころがない。
祖父に言われて同心となり、興味がないようでいて気が向くと調査に出かけ、うまいように事件が動く。

共感はしづらいがどこか憎めない魅力と面白さがある。
孫可愛さのあまりに暴走する徳右衛門の存在感が良い。

シリーズ化されているようなので続きも少し読んでみたい。


読了日:2014.3.
★★★★☆

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『高砂 なくて七癖あって四十八癖』宇江佐真理

堀留町の会所に暮らす又兵衛とおいせは人別を入れていない実質の夫婦。
長年の経験と年の功でおせっかいを焼いては周囲の人間関係を取り持っていくが、肝心の二人はいつまでたってもそのままで・・・。

3度結婚がうまく行かなかった又兵衛と夫の浮気で離縁をしたおいせ。
おいせと息子の嫁との仲を心配した又兵衛は、夫婦二人で新しい生活を始めることを決める。

時代に関係のないリアリティ溢れる人間模様にしんみりしたりほっとしたり。

久しぶりに暗過ぎない宇江佐さんらしい人情小説だった。


読了日:2014.3.7
★★★★★

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2014年3月 6日

ruru (22:15)

カテゴリ:国内小説一般宇江佐 真理

『こちら警視庁美術犯罪捜査班』門井 慶喜

警視庁美術犯罪捜査班に配属された豪気。
魅力的な上司すみれと共に美術犯罪に立ち向かっていくが、犯罪の影にはいつも同じ美術品販売会社があって・・。

軽快な美術犯罪ミステリ・・というほど謎はないエンタメ小説。
ノリよくすぐ読める。

ちょっとした美術話は面白いが、小説としては内容が薄くあまり記憶に残らない気がする。


読了日:2014.3.
★★★★☆

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2014年3月 1日

ruru (20:58)

カテゴリ:国内ミステリーその他の作家(ミステリー)

『菊一輪―はみだし与力無頼帖』早見 俊

南町奉行所吟味方与力の風間淳之介は、父の知人だという浪人伝兵衛が殺された事件を追うこととなる。
伝兵衛は、半年前まで恵那城城主長山家に仕えており、今は長屋に若い妻菊と息子の亀太郎と一緒に暮らしていた。
事件の調べが進む中、今度は亀太郎がさらわれてしまい・・。

頭が切れて行動に勢いのある淳之介が好ましい。
趣味に飽きっぽいご隠居の父吉兵衛、血気盛んな同心桃太郎とベテランの貫太郎親子、女形の岡っ引きなど脇役も魅力的で良いし、ライバル小太郎や憧れの女性文代の存在なども気になるところ。

人情たっぷりですかっと爽快な捕り物帳で楽しめた。


読了日:2014.3.
★★★★☆

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ruru (18:50)

カテゴリ:国内小説一般早見 俊

『真実一路』山本 有三

厳格な父、母親代わりの姉と暮らす義夫。
母親は死んだのだと聞かされていたが、祖母の家で姉がおかあさまと呼んでいるのを耳にする。
一方姉のしず子は婚約破棄から自分の出生に秘密があることを知ってしまう。
懸命に生きる中で遠慮し合い傷つけあう家族。それぞれの真実一路の道とは・・。

山本有三記念館を訪れたことをきっかけに、久しぶりに読んでみた。
小中学生の頃に読んだはずだがすっかり内容は忘れていたのだがこのような話だったとは。

子供が読むには義夫の気持ちしか理解できないだろうが、この年になると父や母の気持ちも理解できる。

自己犠牲に生きる父、自己愛に生きる母。
心中の葛藤に絶える姉とコントロールできない子供の弟。

それぞれの立場と主張があり、大変な悪人はいないのに事はうまくいかず悲劇は起こる。

義夫の力強さを感じた結末に人間の強さを感じることができた。

設定には時代を感じるが、現代に読んでも全く色あせない人間を描いた名作で一気に読んでしまった。
読み継がれるには訳がある。
久しぶりに名作全集系の小説を読み漁りたくなった。


読了日:2014.3.
★★★★★

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