2014年4月アーカイブ

『名もなき日々を 髪結い伊三次捕物余話』宇江佐 真理

定廻り同心の不破龍之進はお役目の失態に落ち込み、髪結いの伊三次は思い入れのある商売道具である台箱をなくし、息子伊与太は絵の師匠を失い・・と身辺ではあまりよくないことが続く。
しかし龍之進の妻きいは流産を乗り越え妊娠、伊与太は新たな良き師匠に巡りあい、それぞれの家族にまた未来が開けてくる・・。


髪結い伊三次捕物余話最新刊。

まだまだ危ういながらも自分たちの道を進む子供たちの成長がまぶしい。

不破家には新たな命が加わり、とうとう三代目の登場となった。

シリーズを通して随分長い年月が経ったものである。

捕物感は弱まっているが、家族の物語としては益々読み応えがでてきた。

暗く始まったのでまた著者特有の暗さ満載かと思ったが、しみじみする話ばかりでほっとした。


読了日:2014.4.21
★★★★☆

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2014年4月24日

ruru (20:49)

カテゴリ:国内小説一般宇江佐 真理

『友罪』薬丸 岳

ジャーナリスト志望ながら食い詰めて小さな工場に勤務し始めた益田。
当日に入社した同僚鈴木と触れ合ううちに、彼が14年前世間を震撼させた少年事件の犯人ではないかと疑い始める・・。

もし会社の同僚が凶悪な少年犯罪の犯人だったとしたら・・?
疑念ばかりが大きくなる中関係性は深まっていく。

今現在の彼と過去の彼は同一なのか否か。

益田は中学生の頃友人を自殺で失った経験を持つ。
友人への罪悪感と今の鈴木との関係性、ルポを書けばジャーナリストになれるかもしれないというチャンスへの葛藤。

益田の思いは過去と現在を行き来し、逡巡が重苦しく続く。

一方でジャーナリズムとは何かも問いかける。
真実を伝えるだけではなく、他人を無責任に追い詰めることもある報道。

この工場にはもう一人過去に怯える女性社員がおり、鈴木に似たものを感じて近づいていく。

益田や彼女は鈴木にとってどんな存在になり得たのか・・。
最後に益田が辿り着いた境地とは・・。


現実社会の事件や事象をモチーフにした作品を書く著者らしい作品だった。
誰もが知る特殊な少年犯罪を取り上げている。
実際に現実としてどこかで進行中であることを考えるとあまりに難しいテーマで、小説という形で読むことに何か抵抗を感じてしまった。
まとまりは良く一気に読める。


読了日:2014.4.
★★★★☆

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2014年4月 8日

ruru (08:31)

カテゴリ:国内ミステリー薬丸 岳

『大富豪同心(5)(6)(7)(8)』幡 大介


書き下ろし時代小説は娯楽性の高い軽い読み物が多いが、その中でもかなりお遊びが目立つシリーズではないだろうか。

漫画のようなお笑いやノリがふんだんで、とことん娯楽を追求している。

放蕩の限りを尽くす駄目な若旦那ながらいざという時にはぴたりと推理をし美味しいところを持って行く主人公。
定番の脇役たちも個性的でそれぞれが生き生きと動き回る楽しい小説。

登場人物皆思い込みが激しく誤解に誤解が重なって辻褄合わせも無理やりすぎるが一応天敵もいてそれなりに緩急がついている。

大人のライトノベル。
何も考えず気楽に読める。

読了日:2014.4.
★★★★☆

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2014年4月 3日

ruru (07:35)

カテゴリ:国内小説一般その他の作家(一般)

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