2015年6月アーカイブ

『小さな異邦人』連城 三紀彦

小さな異邦人
連城 三紀彦


8人の子供がいる母子家庭に「子供の命は預かった」と脅迫電話がある。
しかし8人全員が揃っているにも関わらず脅迫電話は続く。
いったい誰が誘拐されたというのか・・?
表題作他前8篇からなる短編ミステリ集。


全員子供たちはいるというのに続く誘拐の脅迫電話。
そのうち実は誰かが本当に誘拐されていて入れ替わっているのではと考え始めるが・・。

どこに見落としがあるのか?と読んでいてさまざまな可能性に思考をめぐらせるものの、そこかという結末。
不思議なミステリだった。

どれもミステリとして読み応えはあるが、連城さんのパターンだと感じるものもいくつかあったのは少し残念。


2015.6
★★★★☆

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2015年6月30日

ruru (21:31)

カテゴリ:国内ミステリー

『死と砂時計』鳥飼 否宇

死と砂時計 (創元クライム・クラブ)
鳥飼 否宇


世界各国から集められた死刑囚を収容する、ジャリーミスタン終末監獄。
死刑囚だけの監獄内での殺人事件、脱獄、監察官の死・・。
親殺しの罪で収監されたアランは、"監獄の牢名主"と呼ばれる老人シュルツに請われ助手として監獄内の事件の捜査に駆り出される。




死刑囚ばかり集められた監獄という特殊な空間で起こる事件を囚人コンビが謎解きしていく。
親殺しの罪で収監されたアランはシュルツ老人に請われてワトソン役を務めることに。

死刑直前の密室殺人事件や脱獄の真相、アラン自身の謎などそれぞれミステリとして読み応えがあり、特殊な設定や世界観も雰囲気があって良かった。

ジャリーミスタンという架空の国が死刑をビジネスにしているという設定だが、異国情緒を感じつつも程よくリアル。
数々の事件のつながりも良く読み応えのあるミステリだった。

2015.6
★★★★☆

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ruru (21:16)

カテゴリ:国内ミステリー

『言葉尻とらえ隊』能町 みね子


言葉尻とらえ隊 (文春文庫)


ニュース記事や有名人の発言などで気になった言葉をとりあげていくコラム集。

なるほどと思ったりそこか?と思ったり。

言葉に対して感度が高い。

軽妙な語り口で笑って読める。


読了日:2015.6.
★★★★☆

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2015年6月29日

ruru (23:12)

カテゴリ:エッセイ・随筆・対談

『だれがコマドリを殺したのか?』イーデン・フィルポッツ


だれがコマドリを殺したのか? (創元推理文庫)

コマドリとミソサザイと呼ばれている姉妹。 ダイアナことコマドリと情熱的な恋に落ち、結婚をした医師ノートンだったが、妻に秘密をもったことで夫婦関係は破綻していく。 そんな中ダイアナは体調を崩し亡くなってしまうが・・。

ミステリのはずだがいつまでも事件は起こらない。
人間関係や経緯に大部分を費やしているため途中で疑問を感じ始める。
しかし時代背景がありながらも現代と変わらない人間模様に飽きない。

謎解き部分と真相は定番ながらも面白く、読後は満足。


読了日:2015.6.
★★★★☆

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『さよならは明日の約束』西澤保彦


さよならは明日の約束



永美ことエミールは祖母の書庫で古い手紙を見つける。
差出人は祖母名だが本人は全く覚えがないと言う。
この不思議な手紙の謎を解くために、エミールは祖母の記憶を呼び戻しながら推理を重ねていく・・。

最初の方はまたインモラル系でどろどろしていくのかと思ったが、柚木崎君の登場で段々ノリの良い青春ミステリとなっていった。

マニアックな趣味の高校生柚木崎君とエミールがブックカフェに入り浸り、オーナー梶本さんと一緒にわいわい推理をしていくのが微笑ましい。
過去を掘り起こしながらも爽やかな読後感になって良かった。

このペアで続編があっても楽しそう。

読了日:2015.6.
★★★★☆

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ruru (22:19)

カテゴリ:国内ミステリー西澤 保彦

『天下覆滅-大富豪同心(16) 』幡 大介


天下覆滅-大富豪同心(16) (双葉文庫)

天満屋とお峰、黒幕酒井信濃守らの陰謀により危機を迎えている上州倉賀野宿。 卯之吉一行勢揃いで立ち向かう大富豪同心シリーズ16巻。

卯之吉と祖父三国屋徳右衛門の浮世離れした言動、その他登場人物たちの立ち回りも漫画のようなコミカルな展開で楽しい。

身代わり役の役者由利之丞、剣術担当の弥五郎と美鈴、金をばらまく祖父徳右衛門、用心棒の三右衛門・・と皆役割も固定されて安心して読めるシリーズになっている。
全員合わせて同心"八巻卯之吉"となる設定が秀逸。

のほほんとマイペースながら最後に冴えた采配でいいとこどりの卯之吉も憎めない魅力がある。

しばらく定番の敵役だったお峰が消え、益々三国屋が栄えそうなところで今巻は終了。
江戸を離れるも良しとした15巻と16巻だったので、次は東海道というのもありか。


読了日:2015.6.
★★★★☆

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『かもめのジョナサン』リチャード バック


かもめのジョナサン: 【完成版】 (新潮文庫)
リチャード バック
五木 寛之(翻訳)


生きるために飛ぶ仲間たちの中で、ジョナサン一羽だけが飛ぶことの意味を追求し始める。
群れを追い出され孤独になっても一心に飛び続けたジョナサンは、新たな出会いの下更なる高みの世界へと上り着く。
後に続く若者たちはジョナサンを神格化し、行為は儀式化されていき・・。


言わんとしていることは何となくわかる。
すぐ読めるのでたまに読み返しても良い。
ただそれほど自分の精神世界に影響を与えるかと言うとそれは無い。

年齢のせいか、様々な本に出会ってきたからか。
この作品、10代の頃読んだような読まなかったような・・・こういった本よりも太宰やら三島やらを読んでいた気がする。

ベストセラーとなったのは所謂スピリチュアル文学の走りだったからだろうか。

2015.6
★★★☆☆

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2015年6月27日

ruru (15:44)

カテゴリ:海外小説一般その他の作家(海外小説一般)

『文士の時代』林 忠彦


文士の時代 (中公文庫)
林 忠彦


太宰治、三島由紀夫、川端康成、谷崎潤一郎、小林秀雄・・・昭和の作家たちの写真を撮り続けた林忠彦。

作品を思い浮かべながら写真を眺めるのはとても贅沢な体験。

添えられている撮影時のエピソードも作家の人となりに触れることができて嬉しい。

何度読み返しても楽しめる。


2015.6
★★★★★

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ruru (15:33)

カテゴリ:写真集

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