自伝・伝記の最近のブログ記事

『ほんまにオレはアホやろか』水木 しげる


漫画家水木しげるの自伝エッセイ。

ひょうひょうとしたキャラクターは周知の通りだが、その人生は波乱万丈である。

落第も戦争も貧乏も全て愉快にのんきに語ってしまうさすがの水木ワールド。
文章は軽快で挿絵も多々あるので漫画的な楽しみ方ができる。

何があっても前を向いていこう。
どうにかなるさと思えてくる。

読めば心が軽くなること間違いなし。


読了日:2013.9.
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2013年9月30日

ruru (10:50)

カテゴリ:自伝・伝記

『統合失調症がやってきた』ハウス加賀谷,松本キック


統合失調症であるお笑いコンビ松本ハウス・ハウス加賀谷の半生とコンビ復活への軌跡をまとめている。

発症後グループホームで過ごした後、お笑い芸人になろうと決意。
松本キックと組んだ松本ハウスで大ブレイクするものの、多忙から病気が悪化して入院、コンビは解消される。
その後10年近くの治療の日々を経てコンビを復活し、お笑い芸人として再び活動するようになったという。

ボキャ天は好きでよく見ていたが、松本ハウスについては他の芸人さんたちのようにテレビで見かけなくなったなあという程度の認識でしかなかった。
コンビ解消の背景に病気の悪化があったとは全く知らず、出版が話題になって驚いた。
病気のことは公表していたらしいが当時はネットもなかったし、知る人ぞ知る話だったのではないだろうか。

この本はハウス加賀谷の話を聞きながら松本キックがまとめたそうだが、本人の心情がとても繊細に書かれていて臨場感があった。
文章は読みやすく、ところどころにボケとつっこみがちりばめられている。
涙あり笑いありで一気に読めてしまう。

症状は人それぞれではあるけれど、同じ病気で苦しむ患者や家族の励みにもなり、病気への理解を広めるのにとても良い本になっていると思う。

この本を出版したことで講演会なども行っているようだ。
きっと話もお笑いありで楽しいことだろう。

有名人がこうして語ることには大きな意味がある。

活動の場が広がっていくことを応援したい。


読了日:2013.9.18
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2013年9月20日

ruru (09:42)

カテゴリ:自伝・伝記

『ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記』小林 和彦


統合失調症の著者による闘病記。

子供の頃からの振り返り、早稲田大学アニメーション同好会での活動、制作会社への就職、抱いていた将来の夢、発病後の心境や現在の生活などが記されている。

この病気は青春期に発病しやすいというが、著者は社会人駆け出しの頃に発病している。
孤立しがちな闘病生活に対し、友人との深い付き合いができた後だったことは幸いにも思える。

アニメの演出家となり仕事に追われていた最中、発病を機に思い描いていた将来とは全く別の人生となっていく過程を詳細に綴っている。

内容としては、できるだけ冷静に客観的にまとめたのだと思う。
自分の心の中や行動全てを理路整然と現すことは病気でなくても難しい。
それをここまでまとめあげたのはすごい。

100人に一人の割合で発症するという統合失調症。
隔離や薬漬けの対処療法以上の治療ができないのは、何故なのか。
正面から向かい合う研究者が少ないからではないのか。
もっと病気をオープンにできる社会になり、関心を持つ人が増えることで治療の道も拓けるのではないだろうか。
そのためにはこのような本の存在がとても重要だと思う。

闘病記ではあるが、アニメやアイドル、映画や小説などオタクな世界がみっちりとかみ合っているので、年代の近い人や同じ趣味の人は関係なく楽しめるかもしれない。

私としては『タッチ』など自分が昔見たアニメに携わっていた人なのかと知って何だか感慨深かった。


読了日:2013.9.

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2013年9月 7日

ruru (22:35)

カテゴリ:自伝・伝記

『私と20世紀のクロニクル』ドナルド キーン


日本文学者ドナルド・キーン氏の自伝。

これほど日本に造形が深く、文学者たちと深い交流があるとは知らなかった。

最初は中国人の友人ができたことから漢字に惹かれるが、『源氏物語』に感動して日本語の勉強を始めたこと。
太平洋戦争が始まり、日本語の勉強ができるからと海軍の通訳になったこと。
従軍したことで戦後まもなく初来日できたことなど、日本との縁と運命が興味深い。

修士論文は本田利明、博士論文は『国性爺合戦』というマニアックさもその後の興味の矛先も全て日本人以上の日本好きで素直にすごいと思ってしまう。
著名な学者だから当然と言えば当然だが、日本人として見識の浅さに恥ずかしさも感じてしまった。

昭和の文学者たちも多数出てくる華やかな回想録となっていて、軽快な文章も読みやすくて楽しめた。

山口晃の挿絵がもっとあるかと思っていたので、表紙と扉絵程度だったのが残念。
「山口晃展 老若男女ご覧あれ@そごう美術館」で観てきたからまあ良いか。


読了日:2013.8.6
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2013年8月 8日

ruru (23:19)

カテゴリ:自伝・伝記

『アンリ・ルソー 楽園の謎』岡谷 公二


画家アンリ・ルソーの生涯と作品の背景を追った評伝。

どこかおかしいのに惹きつけられるルソーの世界。

ここで語られるルソーの人となりは作品と完全にリンクする。

アンバランスで突出した個性、徹底的に一貫した筆致、純粋な嘘つきぶり。
スマートな美しさは皆無だが得も知れぬ魅力に惹きつけられる。

作品が笑いものになりながらも多くの文化人を惹きつけてやまなかったというルソー。
ジャリ、ピカソ、ブラック、ローランサン、ユトリロなどなど彼を取り囲む人々はとても豪華だ。

元官吏というイメージから本人はもう少し常識人なのかと思っていたが、作品は本人を現すということがよくわかった。
やはりルソーは変わっている。
趣味の画家ではなく純然たる芸術家だったのだとしみじみ感じた。

生活に困窮して自作の絵を科学液に浸してキャンバスに戻していたとか。
晩年には少しずつ認められていたようだが、買い上げが少なく残存作品数が少ないのは残念な限り。
生前唯一の個展には客は一人も来なかったというし、現在の人気を思えば切ない話だ。
何よりもっと作品が観たかった。

「陰気で醜い」とマチスの作風を嫌っていたというのは意外だった。
マチスの作品をそのように感じたことがないのだが、ルソーの感性とは合わなかったようだ。

著者があとがきで触れているルソーと日本については一番納得がいった。
日本画に慣れていた日本人だから、遠近法のないルソーの作品を受け入れる素地があったというのは確かにそうかもしれない。

好きな画家の一人ルソーのことをよく知ることができた。


読了日:2013.4.30
★★★★☆

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2013年5月 1日

ruru (10:44)

カテゴリ:自伝・伝記

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