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『違法弁護』中嶋 博行

違法弁護 (講談社文庫)違法弁護 (講談社文庫)
(1998/11/13)
中嶋 博行

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横浜本牧ふ頭倉庫街で巡回中の警官が射殺された。 事件翌日、巨大ロー・ファームの若手弁護士水野由里子は現場の倉庫に関係する貿易会社の担当を命じられる。 法的危機管理を任された水野だったが、会社の実情を調べるにつれ巨大な陰謀が浮かび上がってくる。

『検察捜査』に続く法曹界を舞台にしたミステリ。

後書きに前作よりも評価が低かったとあるが、個人的にはこちらの方が面白かった。

検察官よりも弁護士の方が想像しやすく、ノンキャリ警官の視点にページを割いているのでとっつきやすかったのだと思う。
ストーリーも前作よりも殺人事件に重要性があるので、見慣れたミステリの世界で安心なのかもしれない。

何となく伏線が最初から読めるところがあるのは残念だが、やはり現役弁護士ならではの弁護士視点の展開は興味深い。
ロー・ファームや検察内部の雰囲気が味わえるのも良かった。

しかし、またもや若い女性が主役であるにもかかわらず全く色気がない。
特に恋愛的な要素はなくても良いが、潤いに欠けるというか・・。
足がすらりとした美人の設定にするのは単なる作者の好みか。
第一線で働く女弁護士のリアリティはこうなのかもしれないが、機械的な印象を受けるのでどうも共感しづらい。

あとほんの少しエンターテイメントやヒューマニズムの要素があると深みが増すような気がするのだが、本格的なリーガル・サスペンスという点では読み応えがあって満足できる。

読了日:2010.7.20
★★★★☆

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2010年7月24日

ruru (00:01)

カテゴリ:国内ミステリー中嶋 博行

『検察捜査』中嶋 博行

検察捜査 (講談社文庫)検察捜査 (講談社文庫)
(1997/07/14)
中嶋 博行

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大物弁護士・西垣文雄が自宅で何者かに惨殺された。 横浜地検の若手検察官・岩崎紀美子が担当となり捜査を進めていくが、真実は法曹界の闇へと繋がっていく・・。

現職弁護士が法曹界の裏側をミステリ仕立てに書いた作品で、乱歩賞を受賞している。

ミステリと言うよりは社会小説的な作りだが、未知の世界を垣間見ることができる楽しさがあるせいか一気に読める。

警察小説も組織社会の愚かさを描いたものが多いが、法曹界を書いても似た様なことになるらしい。
やや狂信的な関係者らの言動が在り得そうで興味深い。

個人的には岩崎と伊藤の関係にもう少し触れて欲しかった。
一応二人の関係性が重要な伏線でもあるのだが、どうも色気がなさ過ぎる。
大体女性が主人公なのに名前でなく苗字で進む辺りが固い(笑)

また、物語の軸となる被害者西垣の存在感が薄いのも寂しい。

全体的にはまとまりが良く、固い文章ながらどんどんページを捲ってしまう面白さはあった。
ベストセラーになるような軽いミステリのつもりで手に取ると毛色が違うのでご注意を。

読了日:2010.7.13
★★★★☆

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2010年7月15日

ruru (03:10)

カテゴリ:国内ミステリー中嶋 博行

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