歌野 晶午の最近のブログ記事

『絶望ノート』歌野 晶午

中学2年生の立川照音はいじめられる苦しみを「絶望ノート」と名付けた日記につけていた。
拾った石を崇めるようになった照音がいじめグループのリーダー是永の死を祈ると本当に是永が死ぬ。
警察は照音とその両親を疑うが、証拠は出ない。
更に級友の死を祈る照音、続く殺人、息子の日記に衝撃を受ける親。
事件の真相はどこにあるのか・・。

なかなかの長編でしつこいほどつらつらといじめの記録と家庭への不満が続く。
結末への演出とも言えるが途中で飽きてくるのでもう少し詰めても良かったのではないだろうか。

意外な伏線や結末などの構成は著者らしくミステリとして読みごたえは十分だが、読後あまり気分はよくない。
そこも狙いだろうが。


読了日:2014.10.
★★★★☆

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2014年10月12日

ruru (21:22)

カテゴリ:国内ミステリー歌野 晶午

『世界の終わり、あるいは始まり』歌野 晶午



子供が誘拐され、身代金の受け渡し前に殺害されるという残忍な連続誘拐殺人事件が起こる。
小学6年生の息子を持つ富樫は息子の部屋で事件に繋がるものを見つけ、息子を疑い始める。
まさかと思いながらも証拠の品やアリバイを探り始めてみると・・。

息子を疑い、自分の知らない姿に衝撃を受ける父親の心情が迫ってきて迫力がある。

人生の分岐点を追っていく実験的小説。
結論がないことにはもやもやするが、心理描写は繊細で面白かったと思う。


読了日:2014.8.
★★★☆☆

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2014年8月13日

ruru (11:26)

カテゴリ:国内ミステリー歌野 晶午

『増補版 放浪探偵と七つの殺人』歌野 晶午

殺人者たちは必死にその痕跡を消そうと工作に奮闘するが、名探偵信濃譲二にかかってはその努力は空しく全てが白日の下にさらされていく・・。
タンクトップにビーチサンダルという出で立ちの放浪探偵による鮮やかな推理が冴える本格ミステリ短編集。

変わった毛色の名探偵信濃譲二が活躍する連作短編集。

バラエティに富んだトリックが楽しめ、久しぶりに読みごたえがあるミステリだった。

犯人が必死で逃れようと知恵を絞っているのをさらりと推理してしまうので、つい犯人の方に気持ちが寄ってしまう不思議な感覚を味わった。

信濃譲二シリーズとしては初期のものになるのだろうか。
色々なパターンで事件に関わってくるので彼の人物像が広がった。
こちらから読んだ方が彼に愛着が湧いたかもしれない。
どちらにしろ彼は消えてしまうわけなので今更だが・・。


読了日:2014.5.15
★★★★★

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2014年5月18日

ruru (16:59)

カテゴリ:国内ミステリー歌野 晶午

『葉桜の季節に君を想うということ』歌野 晶午

探偵経験のある成瀬将虎は久高愛子から依頼され、ひき逃げで死亡した久高隆一郎の身辺について調べ始める。 隆一郎は生前蓬莱倶楽部という怪しい会社に大金を吸い取られており、家族の知らない保険金がかけられていたからだ。 同じ頃将虎は麻宮さくらという女性と知り合い恋に落ちるが・・。

"あらゆるミステリーの賞を総なめにした""必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本"の煽りはかなり大袈裟。

蓬莱倶楽部という団体を洗っていくのが主軸だが、関係が見えてこない人物の視点になったり場面がどんどん転換していくので読んでいてぶつ切りの印象。
せっせとミスリードを誘っているのだろうが、場面や登場人物がバラバラで散漫なため、まわりくどくていまいちはまらなかった。
半端にハードボイルド風なのもあまり好みでないし。

所謂叙述トリックなわけだが、途中で想像がついてきたし、最後のトリックにたどり着くまでが冗長的で飽きてしまう。
見事な叙述トリックは多々あるので他に面白みがあれば良かったのだが、将虎とさくらの恋愛ももやもやしていて盛り上がりがないし終わり方もなんじゃそりゃという感じ。

読了日:2012.2.25
★★★☆☆

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2012年2月26日

ruru (23:54)

カテゴリ:国内ミステリー歌野 晶午

『さらわれたい女』歌野 晶午

便利屋の黒田の元へ自分の誘拐を依頼してきた小宮山佐緒理。 狂言誘拐プランを実行するだけで多額の金を手にできる簡単な仕事のはずだった。 しかし、潜伏場所へ戻った黒田は佐緒理が殺されているのを発見する。 いつ、誰が、何故・・?困惑する黒田に更なる試練が襲い掛かる。

単純な狂言誘拐。
便利屋の黒田にとって大した仕事ではないはずだったのに、事態はとんでもない方向へと動き出す。

誘拐した側の黒田、佐緒理を誘拐された小宮山家と交互に視点は変わる。
誘拐における電話トリックは古くささがあって検討しづらいものがあったが、巧くできていると思う。
スピード感ある誘拐劇に気を取られているうちに殺人事件が発生するという展開が面白い。

全く新しく現れた殺人者に検討がつかないまま話が展開していくのでわくわくできた。
結末もまさか・・と思いつつのどんでん返しで最後まで気を抜かない作り。

軽いタッチですぐに読み終わるのは歌野氏らしいが、中身はかなり充実していたと思う。
本格という分野には入らないが、現代ミステリという中で良作だった。

読了日:2011.4.6
★★★★☆

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2011年4月 7日

ruru (17:02)

カテゴリ:国内ミステリー歌野 晶午

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