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『交渉人 遠野麻衣子・最後の事件』五十嵐 貴久

交渉人 遠野麻衣子・最後の事件交渉人 遠野麻衣子・最後の事件 (2007/09/11) 五十嵐 貴久

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『交渉人』続編。
銀座で起きた爆破事件。
その場に居合わせた麻衣子の携帯に犯人からの電話が入る。
犯人の要求は10年前に起きた地下鉄テロ事件の首謀者宇宙真理の会代表・御厨の釈放しなければ爆破が続くという脅迫だった。

 

前作『交渉人』から2年後の設定で話が始まる。

程よく前作と絡みながら進むので順番に読んだ方が面白いだろう。

最近シリーズ物を順不同に読むことが多かったが、こちらはまだ記憶が新しかったので繋がる箇所などが楽しめた。

 

テロ事件の犯人から指名を受けて警察との交渉人となる麻衣子だが、やはり今作でもあまり本格的な交渉はない。

 

今回はメールや掲示板という手段で”交渉”していくのだが、返信文言に気を使う場面はあってもやり取りの回数は少ないし、テロという事件上犯人からの一方通行気味の展開で進んでいく。

 

電話接触した麻衣子が事件の展開を観察して犯人を絞り込んでいくのが見所なのだが、”交渉人”らしく交渉で事件を解決していくというよりは、犯人分析に優れている刑事が重要な役割を果たすといった印象だ。

そのため、緊迫した犯人とのやり取りを期待すると肩透かしを食らうかもしれないが、視点を変えながらの警察と犯人の攻防戦は先が読めない面白さがある。

 

また、実際の事件をふんだんに取り入れている分細部を想像しやすい。

平成の大事件をひたすら詰め込んだ感は否めないが、それでも前作よりもずっと良いと思ったし純粋に面白かった。

 

何故か「最後の事件」となっているが、結末を見る限りではまた続きが出るのではないかと予感させられるので次回作にも期待したい。

読了日:2009.12.11
★★★★☆


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2009年12月15日

ruru (10:07)

カテゴリ:国内ミステリー五十嵐 貴久

『交渉人』五十嵐 貴久

交渉人 (幻冬舎文庫)交渉人 (幻冬舎文庫) (2006/04) 五十嵐 貴久

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3人組のコンビニ強盗が病院に立てこもるという事件が起こる。
交渉に当たったのはネゴシエーターとしての第一人者石田警視正。
石田は犯人との電話交渉でスムーズに人質解放を進めていくが、事件は思わぬ結末を迎える。

物語はコンビニ強盗のシーンから始まり、ひたすら犯人との交渉が続く。
しかし何となく交渉の内容に違和感がある。

たかがコンビニ強盗が立てこもり?
犯人の対応が・・?

と長々読み進めた末の意外な結末。

なるほど、この結末ありきだったわけね、と納得。

『交渉人』というタイトル通り”交渉”の内容に期待をしていると、あちらこちらでおかしいことだらけ。
ここがもう少し読者に気付かせないようなスムーズな展開ならもっと良かったと思う。

 

常に違和感があり続けた点でどんでん返しの衝撃が減ってしまって残念だが、予想もつかない方向へ展開していった点では面白かった。

意外性はかなり高い!

読了日:2009.11.8
★★★★☆

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2009年11月 9日

ruru (10:31)

カテゴリ:国内ミステリー五十嵐 貴久

『誘拐』五十嵐 貴久

誘拐 『誘拐』五十嵐 貴久 双葉社 2008-07

普通のサラリーマンであった秋月孝介が、総理大臣佐山の孫娘百合を誘拐。折りしも日韓条約締結のために韓国大統領来日を控えた時期であり、政府は政治的な意図を持った北朝鮮の犯行と考えたことで、逆手を取り意外な手順で犯行を進める孝介の策に翻弄されることとなる。韓国大統領来日の当日、身代金の受け渡しが行われることになるが・・。

犯人である孝介の視点、政府・警察側の視点で語られるため明快な事件に思えるのだが、終盤まで孝介の誘拐の意図が見えてこないのでじらされる。

ただの真面目なサラリーマンであった孝介が政府・警察中枢を混乱に陥れていく様が面白い。誘拐犯から被害者家族へのコンタクトの取り方、総理大臣への脅し方等今までの常識を打ち破っており感心させられる。

協力者の存在は最初からわかってしまうし、最終的に警察に追いつかれる過程は理解しにくい部分があるが、存分に楽しめた。この作品の面白さは現代の問題点や社会情勢を複数上手く取り入れている点だと思う。ミステリーと言うよりはエンターテイメント小説。 個人的には高評価!

読了日:2008.10.18
★★★★☆

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2008年10月20日

ruru (22:10)

カテゴリ:国内ミステリー五十嵐 貴久

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