真保 裕一の最近のブログ記事

『デパートへ行こう!』真保 裕一

デパートへ行こう! (100周年書き下ろし)デパートへ行こう! (100周年書き下ろし)
(2009/08/26)
真保 裕一

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老舗のデパート鈴善は、下降する売り上げの上に社員の汚職事件が起こり他社との合併の話を受けざるをない状況であった。 仕事も家族もなくした男、駆け落ち中のカップル、手負いの元警察官・・デパートに忍び込んだ男女と鈴善社員らが繰り広げる一晩の悲喜劇。

色々な事情を抱えた登場人物たちが関わりあって最後に大団円、というよくある形式。
舞台は日本橋の老舗デパート。
かつてのようにデパートは憧れの場所ではなくなり、働く者たちも自信を無くしつつある。
そんな現状に合わせて、哀切交えた人間劇となっている。

巧く関係しあっていく流れはさすが真保さん。
登場人物が多く雑然とした印象はあるが、飽きることなくノンストップで読めた。
もう少し登場人物が絞られていれば感情移入できて心に残ったかもしれない。
あまりに詰め込みすぎているせいでさらりと読み流してしまい、これと言った感想が残らない点が残念。

読了日:2010.9.6
★★★☆☆

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2010年9月 6日

ruru (15:37)

カテゴリ:国内ミステリー真保 裕一

『追伸』真保 裕一

追伸追伸
(2007/09)
真保 裕一

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ギリシャに単身赴任中の悟は、妻の奈美子に離婚を切り出され納得がいかない。 二人は手紙を交わすようになり、奈美子は祖父母の手紙を同封してくる。 そこには祖母の逮捕と無実を証明するために奔走する祖父の心情が映し出されていた。

一方的に離婚したがる妻と引き止め切れない夫の手紙のやり取りの中に、戦後の祖父母の夫婦関係を絡ませる為に過去の手紙が用いられている。
全文に渡って書簡形式とし、二組の夫婦を描き出すことで男女の愛とは何かを描こうとしているのだろうが、どうも内容がいまいちである。

まず奈美子と祖母を通して現れてくる女性像に耐え兼ねる。
「こんな女を愛してくださり・・」「私のわがままでしかありません・・」といった表現が多く、卑屈でいやらしい。
設定の娼婦だの愛人関係だのも陳腐。
愛に生きる奔放な女でもなく、かといって自己表現に邁進する女でもなく全く共感できない。

対する夫は「君を愛していると思うけれど自分でもよくわからなくなってきたよ」といった情けなさ全開で、二人のやり取りが長々続くと鬱陶しさこの上ない。
祖父の方は男の愛を貫いた手本のようにまとまっているが、現実としては愚鈍なだけでこのような夫婦関係が良いとも思えなかった。

著者は何かプライベートで嫌な思いをしたのだろうかと邪推したくなるような男女関係の在り方に感じた。
男性目線だとまた違うのかもしれないが、読みきるのに根気がいる作品だった。
好きな作家に真保さんを挙げることが難しくなりそうで残念・・。

読了日:2010.9.2
★★☆☆☆

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2010年9月 2日

ruru (06:46)

カテゴリ:国内ミステリー真保 裕一

『真夜中の神話』真保 裕一

真夜中の神話真夜中の神話
(2004/09/14)
真保 裕一

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インドネシアで航空機の墜落事故に遭った晃子は、山奥で不思議な癒しの力を持つ少女に出会う。 少女のことを口外しないと約束をして町に戻るが、少女の持つ不思議な力について周囲に語っていたという二人の人間が相次いで殺害されていることを知る。 犯人は少女を守る村の人々なのか、それとも少女の存在を認めず消し去ろうとしている人間なのか。 晃子の周囲でもおかしな出来事が次々と起こるようになり・・。

インドネシアを舞台に、セラピーの研究者晃子が不思議な癒しの力を持つ少女と関わることで事件に巻き込まれていく。

多宗教国家でありながら、ドゥクンとよばれる祈祷師に頼る人間も多いインドネシア。
あまりに力のあるドゥクンがいたことから、少女の村は吸血鬼の村と呼ばれて恐れられている。
現代の魔女狩りのような話を盛り込んだ癒しと再生の物語と言うところだろうか。

墜落事故・殺人事件が宗教に絡み、周りの誰を信じていいのかさえわからなくなってくる圧迫感と展開はさすが真保さんらしい。
家族を亡くした晃子・野心家の研究者桐生・吸血鬼騒動を調べるダーマン神父・少女の力と殺人事件を追うイタリア人記者グッツォーニ・権力に屈しない現場刑事イブラヒムなど・・人物設定と配置が良く、読ませてくれる。

実は以前にも読んだことがあったことに途中で気付いたが、結末の記憶が漠然としていたのでもう一度最後まで読んでしまった。
軽くエピローグがあるともう少し満足できた気はするが、多様性に富んだインドネシアの熱気が伝わってくるような小説で面白かった。

読了日:2010.8.25
★★★★☆

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2010年8月25日

ruru (13:14)

カテゴリ:国内ミステリー真保 裕一

『アマルフィ』真保 裕一

アマルフィアマルフィ (2009/04/28) 真保 裕一

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ローマ観光に来ていた日本人の子供が誘拐され、日本大使館の外交官黒田が母親のサポートについて交渉に当たることになる。
二人は誘拐犯の正体を独自に探っていくが、事件は大規模なテロへと繋がっていき・・。

 

映画は見ていないが、テレビで散々宣伝を見たせいか織田裕二と天海祐希の顔がしっかりとインプットされて読みながら映像が浮かんでしまう。


文字を読んでの想像力が鈍くなるのは残念だが、イメージはとても合っていたんだなと思った。
この作品は映画のプロットとして書かれたものだそうなので当然かもしれないが。


映画用に当てはめて作ったのだなという視点で見ないと違和感がある設定もあるが、スケールが大きくスピード感があって読み応えたっぷりなことは確か。
ページをめくる手がとまらないところはさすが真保さん。


クールな黒田があまりにも格好良すぎるが、立場やキャラクターが興味深いので、邦人テロ対策室にスポットをあてた続編があっても面白いのではないだろうか。

世界を股に掛けたスケールの大きなシリーズができそうで期待できる。

 


読了日:2010.1.6
★★★★☆

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2010年1月 6日

ruru (21:59)

カテゴリ:国内ミステリー真保 裕一

『最愛』真保 裕一

最愛
『最愛』
真保 裕一
新潮社 2007-01-19

幼い頃に両親を亡くし、別々の親戚に引き取られた姉弟。

小児科医である悟郎は、18年会っていない姉が銃弾を受け緊急入院したことを警察から聞かされる。

姉は事件前日に結婚していたが、夫は殺人の前科者で行方不明となっていた・・。

悟郎は、事件の真相と姉の人生を知る為に姉の知人を訪ね歩いていく。

主人公は姉に比べて恵まれた生活を送ってきたことを引け目に感じており、姉の正義感や信念を貫く生き方を敬愛している。
次々と明かされていく姉の武勇伝に一つ一つ感銘を受けていくのはいいとして、ストーリーの根底にある「最愛」というのがどうも納得いかなかったというか・・今まで読んだ真保作品の中で一番評価しがたい微妙なものだった。

読了日:2008.8.24
★★★☆☆


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2008年8月24日

ruru (19:11)

カテゴリ:国内ミステリー真保 裕一

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