綾辻 行人の最近のブログ記事

『奇面館の殺人』綾辻 行人

推理作家の鹿谷は、自分にそっくりな男日向の替わりに奇面館へと出かけていく。 そこはあの中村青司が手がけた館の1つだった。 それぞれがあてがわれた仮面を身につけての儀式が行われた夜、凄惨な殺人事件が起こるー。

久しぶりの館シリーズ。
今回河南の出番はなく、鹿谷のみの活躍。

仮面というのはそれだけでどこか妖しい雰囲気を持つものだが、中村青司の奇妙な設計とのコラボレーションは更に異質度が増し、恐怖感がつのる。

雪に閉じ込められた山荘、鍵をかけられてしまった仮面、謎多き主人、凄惨な死体・・と本格要素をたっぷり楽しむことができるのだが、終結は意外とライトな印象で拍子抜けした部分もあった。
他の館シリーズに比べると全体的にもそれほど陰鬱な展開になっていない気がする。

時々視点が女子大生瞳子になるため緩和剤になっていたこともあるだろう。

仮面をかぶっていて誰が誰やらよくわからなくなる時があり、何度も確認が必要だったので読むのにやや手間がかかった。

これだけ読むとそれほどはまらないだろうが、シリーズとして楽しむ分には十分満足。
お約束の仕掛けなども楽しめた。

館シリーズもあと1作ということらしい。
最後はこってりと遊びつくした大作を期待したい。

読了日:2012.7.6
★★★★☆

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2012年7月10日

ruru (20:59)

カテゴリ:国内ミステリー綾辻 行人

『十角館の殺人』綾辻 行人

十角館の殺人 (講談社文庫)十角館の殺人 (講談社文庫) (2007/10) 綾辻 行人

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十角形の館が建つ孤島・角島を訪れたミステリ研のメンバーたち。
館を建てた建築家中村青司は、半年前に焼失した青屋敷で焼死していた。
テーブルに置かれたプレート通りに次々に殺人事件が起こる。
犯人は仲間の誰かなのか、それとも・・?

綾辻行人デビュー作にして館シリーズ第一作。
クリスティの「そして誰もいなくなった」をモチーフにした孤島ミステリーである。

有名ミステリを例にとったマニアックな推理はミステリファンにはたまらないし、舞台や登場人物などの構成はよく考えられている。

しかしながら怖いくらいに!よめてしまった。
犯人があからさますぎないだろうか?
伏線が多すぎるせいかもしれないが、かなり早い段階で気付く。

動機や建築家中村青司の存在の弱さ、運任せ的な殺人方法、など気になるところも多い。

どうもミステリファンの自己愛的小説の印象が強い気がする。
ただ、いわゆる”本格”のムードはたっぷり味わえるところはたまらない。

読了日:2009.11.1
★★★★☆ 

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2009年11月 1日

ruru (22:42)

カテゴリ:国内ミステリー綾辻 行人

『暗黒館の殺人・上下』綾辻行人

暗黒館の殺人(上) 暗黒館の殺人(下) 著者: 綾辻行人 出版社: 講談社 サイズ: 新書 発行年月: 2004年09月

当主の息子・玄児に招かれて湖の小島に建つ暗黒館を訪問した”中也”は、館で催された<ダリアの宴>に参加することとなる。 宴に集う浦登一族たちの謎と連続殺人の真相とは。

館シリーズ最終章。 とにかく長い。 ミステリは一気読みしてしまう性質だが、読むのに2日かかってしまった。

館の造り、登場人物である浦登一族の説明などとにかく緻密で込み入っている。
殺人事件がどうというよりも、館や浦登家の設定にこだわりぬいているという印象。
事件もなかなか起こらず、数々の疑問もいつまでも解決しない。

8年の歳月をかけて書いたという作者の執念を感じる作品ではある。

綾辻行人の館観を堪能したい人には良いだろうがミステリとしてはどうだろうか・・。
私としてはあまりに描写がくどすぎて読み疲れたし、ミステリ的な味わいは感じられなかった。

ただ、これだけの世界観を作り上げていることは素直に感嘆してしまう。
江南や鹿谷の活躍は少ないが、随所に過去のシリーズの要素が出てくるので館シリーズ愛好家には堪らない世界観だろう。

しかしとにかく長い、の一言です。

読了日:2009.2.13
★★★☆☆


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2009年2月16日

ruru (02:12)

カテゴリ:国内ミステリー綾辻 行人

『鳴風荘事件』綾辻行人

鳴風荘事件 著者: 綾辻行人 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 539p 発行年月: 2006年03月

月蝕の夜に美島夕海の姉・紗月が殺され、夕海と深雪、明日香井叶は事件の目撃者となる。 6年半後、深雪は夫となった明日香井叶の兄・響を伴いかつての同級生たちと恩師を尋ねて行くのだが、死んだ紗月とそっくりに変貌した夕海との再会に驚くこととなる。 仲間の別荘である「鳴風荘」で夜を過ごす中起きる殺人事件。 何故犯人は死体の髪の毛を持ち去っていったのか?

探偵役の響と明日香井夫婦のトリオがなかなか良い。

響を「鳴風荘」に連れていく件や登場人物(容疑者)を2分する条件に関しては少し無理やりだった気がするが、きちんとした伏線・トリックで読み応えがあるミステリだった。

考えられているので考えさせられる、そんなトリックだった。
終盤著者から挑戦状を叩きつけられるが、何となく犯人に目星が付く程度でトリックはわからなかった。 (完敗)


余談だが文庫版あとがきの土曜ワイド劇場ドラマ化の話がかなり笑えた。
学生のはずの響は焼き鳥屋になっていて佐野史郎が演じたとか。
そして作者もわからない展開と真犯人(笑)
ドラマ化とは案外そういうものなのかと裏話が面白かった。
逆にそこまで変えてしまえる脚本家の発想がすごい。


読了日:2009.2.9
★★★★★


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2009年2月 9日

ruru (23:22)

カテゴリ:国内ミステリー綾辻 行人

『黒猫館の殺人』綾辻行人

黒猫館の殺人 著者: 綾辻行人 出版社: 講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 385p 発行年月: 1996年06月

館シリーズ第6作。 記憶喪失の老人の過去を取り戻す唯一の手がかりは、過去黒猫館で起きた殺人事件を記したノート。 鹿谷と江南は老人と共に黒猫館の秘密と老人の正体を探る。

黒猫館の場所もよくわからないまま、ノートの記述と現在の鹿谷と江南の動きが交互に綴られる。

今回の殺人事件の登場人物たちがノリの軽い学生なせいか「館」におどろおどろしい雰囲気はあまり感じない。 また、何となく途中から老人鮎田の正体もわかってくるので前出『時計館の殺人』ほどのハラハラ感もなく淡々と読み進めることとなり若干物足りない。

しかしトリックは綾辻行人らしい意表をつくものでミステリとしては十分な作品。 面白い、読み応えがある、というよりも「よく考え付くな・・」という敗北感が味わえる。

読了日:2009.1.23 ★★★★☆

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2009年1月24日

ruru (00:25)

カテゴリ:国内ミステリー綾辻 行人

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