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『ぬばたま』あさの あつこ

ぬばたま

ぬばたま (2008/01) あさの あつこ

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山に囚われ山に還っていく者たちを描いた短編集。
市役所を退職させられ家族をも失った男が山の中で出会った女、初恋の男の子から電話をもらい故郷の山へ向かう主婦、子供の頃山の中で見たものを忘れられない男たち・・。


どちらかというとホラーになるのだろうか。
幻想的でありながらも底知れぬ山の闇を色濃く描いた作品集となっている。

山のもつ迫力や、それぞれの登場人物たちの感情などそれなりにまとまっていて読みこなせるのだが、よくあるようなストーリーばかりでどうも物足りない。

あさのあつこだからいいが、新人なら本になることはないのではないだろうか。
それとも「終話」で判明する構成を生かすためにこのような内容なのか・・。

 

救われない結末のものが多く、感情移入もしづらい。

あさのさんの作品は結構好きなのだが、これはちょっと残念な読後感だった。


読了日:2010.1.19
★★★☆☆

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2010年1月19日

ruru (20:03)

カテゴリ:国内小説一般あさの あつこ

『福音の少年』あさのあつこ

福音の少年 著者: あさのあつこ 出版社: 角川書店 サイズ: 単行本 ページ数: 365p 発行年月: 2005年07月

とある地方都市でアパートが全焼。 死亡者には明帆の彼女藍子、陽の両親が含まれていた。 藍子の死と火事について疑問を持った明帆と陽は事件の真相を追い始める。

あさのあつこらしい作品。

冷めているようで熱い心も持ち、大人びた中に子供らしさも混在しながら揺れ動き続けるあやふやな10代の少年少女たちを描いている。

正直言ってストーリー展開と結末は物足りないものがある。
闇に引き込まれる危うさはひしひしと感じられるが、全体を通して作品が薄くて弱い印象。

最近あさのあつこがいいなあと思っていたのでちょっと残念。

読了日:2009.5.
★★★☆☆

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2009年5月31日

ruru (12:11)

カテゴリ:国内小説一般あさの あつこ

『ランナー』あさのあつこ

ランナー 著者: あさのあつこ 出版社: 幻冬舎 サイズ: 単行本 ページ数: 241p 発行年月: 2007年06月

高校一年生の碧李は家庭の事情により陸上部を退部する。家族の問題を背負いながらも周囲の人たちが見守る中再び走り始めた碧李。自分は何のために走るのか?少年の葛藤を描く。

内容は結構重いのだが、暗さだけでなく暖かさや希望が見えるところがあさのあつこらしい作品に感じた。

走ることと生きること。
苦しくても諦めずに走り続けることの意味を考えさせてくれる。

主人公の碧李が直面している問題は読んでいてつらいものがあるが、母親にも一方的な悪意は持てない。
10代の人が読むのと私の年代で読むのでは共感する箇所が違うかもしれないが、登場人物それぞれが抱える悩みや葛藤が、立場や内容は違えども生々しく心に入ってくる。

人間は一人では生きられず、それぞれが関わりあうことで良い方向にも悪い方向にも進んでいく。
悪い方向に進んでしまう原因が誰か一人にあるとは言い切れない。

自分を変えていくことで乗り越えていく強さを感じさせられる良い作品だったと思う。

 読了日:2009.4
★★★★★

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2009年4月22日

ruru (01:20)

カテゴリ:国内小説一般あさの あつこ

『金色の野辺に唄う』あさのあつこ

金色の野辺に唄う 著者: あさのあつこ 出版社: 小学館 サイズ: 単行本 ページ数: 221p 発行年月: 2008年06月

季節は秋。 92歳の老女松恵が息を引き取ろうとしていた。 松恵を看取る曾孫の東真、孫の嫁美代子、花屋の店員小波渡、娘の奈緒子が松恵から受けた愛を思い返しながら自らの業と向かい合い己を見つめる様を描く。

とても優しく美しい小説だった。

大往生とも言える老女の死を中心に、愛を求める人々が描かれる。
彼らは皆死んでいく老女との思い出に心が救われ、消えていく命に温かな思いを寄せていく。

松恵が抱えていた穏やかではない心の内を明らかにしながらも、やはりその最期は柔らかな光が注ぐ晩秋の日差しのようだ。

1つの死を軸に人間の愛と生き方を優しく問いかけてくる。
金色の稲穂が実る1つの秋の情景が目の前に広がってくる素晴らしい作品だった。

久しぶりに心が洗われた。


読了日:2009.1.24
★★★★★

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2009年1月27日

ruru (21:24)

カテゴリ:国内小説一般あさの あつこ

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