仁木 英之の最近のブログ記事

『黄泉坂案内人』仁木 英之

会社が倒産し、タクシー運転手となった速人。
逃げた妻子との思い出の場所河口湖を訪れた速人は、あの世との狭間にある入日村へ迷い込む。
何故かうつし世へ向かう車の運転手として迷える魂を救う仕事を手伝うこととなってしまい・・。

仁木さんと言えば中国ファンタジーのイメージが強かったが、こちらは軽いタッチの現代ファンタジー。

肉体を持ちながらあの世との狭間の村に落ちた速人が、未練があって死に切れない人の手助けをしていく。

ありがちなようなお涙狙いが透けて見えるような微妙な作品だったが、文章と展開が軽快なのでとても読みやすい。

新鮮さはないが、娯楽小説としてはまずまず楽しめた。


読了日:2013.7.
★★★☆☆

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2013年8月 4日

ruru (01:39)

カテゴリ:国内小説一般仁木 英之

『夕陽の梨―五代英雄伝』仁木 英之

奴婢である朱温は山の中に隠棲する男を師と仰ぎ、密かに武術と兵法を学ぶ。 黄巣の乱に参戦した朱温は、目覚しい活躍を遂げてたちまち幹部へとのし上がっていく。 一方で愛する人々を失い、悩み苦しみながらも朱温は戦うことにまい進していくのだった。

五代後梁の初代皇帝朱全忠の半生を描いた歴史小説。

朱温を参戦へと向かわせた境遇、連戦での手柄と喪失感・・幼い頃から戦で認められて居場所を見つけるまでの若かりし頃を丁寧に小説化している。
どうやら『朱温』という別の作品では一生を追っているらしいが、こちらではまだまだ前半というところで終わってしまうので拍子抜けな印象がある。
しかし、やはり皇帝に上り詰めるところまで一気に読みたいものだ。

仁木さんは文体が軽いので、歴史小説と気負わずに気軽に読めるのが良いと思う。
人名は覚えにくく何度も振りかってしまったが、すぐに読み終わる。

五代十国時代にあまり目を向けたことがなかったので、少し世界が開けた気がする。
三国志や始皇帝だけではない、中国史に興味がある人は読んでみては。


読了日:2012.3.
★★★☆☆

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2012年3月27日

ruru (20:52)

カテゴリ:国内小説一般仁木 英之

『飯綱颪―十六夜長屋日月抄』仁木 英之

飯綱颪―十六夜長屋日月抄 (学研M文庫)飯綱颪―十六夜長屋日月抄 (学研M文庫) (2006/12) 仁木 英之

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深川の十六夜長屋の住人で泥鰌漁師の甚六は、ある日行き倒れの大男を見つける。
記憶を失っていた大男は山さんと名付けられ長屋での生活に馴染んでいくが、信州山中より彼を追う者たちが迫ってくるのであった。

 

『僕僕先生』の仁木さんが書いた江戸時代小説。

江戸人情物であり、忍者物でもあるようなストーリーだが、言葉遣いや展開など、完全なる時代小説とは言えないのではないかという曖昧な印象も受ける。

 

江戸の長屋、松代藩江戸屋敷、信州とめまぐるしく舞台が入れ替わるのもやや疲れる。

もう少し一ところに心を置いて読み進めたい。

また、後半一気に忍者の忍術合戦のようになったところにもやや戸惑いがあった。

 

しかし何となく全体的には面白い。

それはひとえに登場人物たちの魅力がなせる業だろう。

長屋の住人たちが庶民として生き生きと動けば、復讐に駆られた武士がおり、影の世界から逃げ出した宿命を背負う男に追う一族と、それぞれが上手くその役回りを果たしている。

 

続編も出せそうな終わり方だったと思うが、今のところは中国歴史物の発表が続いている様子。

私としても、十六夜長屋の連中には悪いが、この作者は中国物の方が面白い気がする。

読了日:2010.1.29
★★★☆☆

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2010年1月30日

ruru (20:00)

カテゴリ:国内小説一般仁木 英之

『僕僕先生』仁木 英之

僕僕先生僕僕先生 (2006/11/21) 仁木 英之

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唐の時代、元県令の父の財産を当てにしてのらりくらりと暮らす王弁という若者がいた。
何事にも興味を持つことができなかった王弁だったが、ある日出会った美少女仙人僕僕に惹かれ、旅のお供をすることになる。
身分を越え人の世をも超えた旅をする中で王弁の心に変化が生まれてくる。
第18回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

唐を舞台に若者の成長を書いた小説。
身分や時代背景などは史実に基づきながらも、歴史小説ではなくファンタジーとなっている。

親の財産があるからと何にもやる気を持てなかった王弁が、仙人である僕僕の導きで生まれ変わっていく。

僕僕が仙人にあるまじき可愛らしい美少女(仮の姿だが)のため、王弁は初めて人を好きになる感情すら感じてしまう。

現代の草食系のようなぼんやりとした若者が、意思を持ち人と関わることを覚えながら使命を持つまでに成長していく様子を、仙術を使う仙人との旅から学んでいくところが面白い。

しっかりとした世界観ながら僕僕と王弁の可愛さでほんわかしてしまう柔らかいストーリーが良かった。

シリーズ化されているようなので続編も是非読んでみたい。


読了日:2009.11.10
★★★★☆

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2009年11月11日

ruru (23:18)

カテゴリ:国内小説一般仁木 英之

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