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『損料屋喜八郎始末控え』山本 一力

元同心で今は損料屋を営む喜八郎。
上司であった与力の秋山と共に巨利を貪る札差たちと渡り合う。

山本一力のデビュー作。

理由あって商人に身をやつした元同心喜八郎が暗躍し、世話になった米屋は守りながらも当時権勢を誇っていた札差たちの力を削いでいく、という話。

元同心の活躍というのは時代小説の定番でもあるが、喜八郎の裏家業ばかりがクローズアップされていて損料屋という設定が必要だったか疑問に感じた。
もう少し損料屋の商いの部分が描かれていた方が、"しがない損料屋、しかしその実態は・・・"というように、喜八郎にも興味が沸いてギャップが楽しめるのではないだろうか。

また、手下も多く喜八郎を始め人物像が定着しづらいのも読みにくかった。
喜八郎と秀弥の恋も進んでいるような描かれ方だが、男女の心の機微もあまり感じられない。
女性の登場人物が他におらず、お相手なんだろうと思うからそう思える程度。

札差屋を追い込んでいくのが主軸だが、札差屋の悪行ぶりの描写が薄いこともあって、ひたすらやりこめていく流れもあまりすっきりしなかった。

シリーズとなっているので人気があるのかもしれないが、個人的には少々残念な作品だった。

読了日:2012.7.
★★★☆☆

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2012年7月29日

ruru (15:32)

カテゴリ:国内小説一般山本 一力

『はぐれ牡丹』山本 一力

日本橋両替商の跡取り娘だった一乃は、夫鉄幹と一人息子幹太郎と3人で深川の裏店に暮らしている。 結婚が原因で実家からは勘当の身。元お嬢様ながらも長屋の人々にも馴染み、野菜の棒手振まで始めたところであった。 ある日一乃は怪しい一分金を拾う。同じ頃、裏店のおあきが何者かにさらわれ、近所の人間たちはあおきを助けるために立ち上がるが、事件は贋金とも結びつき・・。

お嬢様探偵物という感じの時代小説である。
江戸時代ならではの贋金鋳造事件は面白いし、大店のお嬢様が裏店でちゃきちゃきと暮らしている設定もいいのだけれど・・。

どうも成り行きが調子良すぎて深い読み応えは味わえなかった。
どんどん増えていく仲間も一度話しただけで皆一乃のとりこというほどの魅力も感じられず、一乃の突拍子もない推理にかき回されているうちに大団円というのもどたばたしていただけのような印象である。

こちらも続けていまひとつ。

読了日:2011.5.31
★★★☆☆

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2011年6月 1日

ruru (00:10)

カテゴリ:国内小説一般山本 一力

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