池波 正太郎の最近のブログ記事

『殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一) 』池波 正太郎

鍼医師・藤枝梅安の裏の顔は、「生かしておいてはためにならぬやつ」を闇から闇へと葬る仕掛け人。 蔓と呼ばれる元締めから依頼を受けては、相棒の彦次郎と共に仕掛けに赴く・・。

面白いシリーズ物の時代小説を探していて、やはり基本に戻って池波さんかと。
最近さいとうたかを氏の漫画版を読んでいるので、原作もと思い手を出してみた。

漫画版の記憶が鮮やかなので、登場人物の顔や情景のイメージ劇画で浮かんできて仕方なかったが、話はやはり面白い。

意外と淡々と進むが人情味があり、小回りのきいた仕掛けから大立ち回りまであって楽しめる。
あまりのめりこめないのは、梅安と彦次郎のキャラクターが地味なせいだろうか。
また、仕掛ける相手については詳しく聞かされないことが前提のため、正義ではない殺しもあるなど勧善懲悪とはいえないところがすっきりしない。

設定や各話のストーリーは面白いのだが、次へ次へと読みたくなる程夢中にはなれなかったのが残念。
池波さんなら他シリーズの方が魅力的かもしれない。

読了日:2011.6.
★★★☆☆

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2011年6月 8日

ruru (01:37)

カテゴリ:国内小説一般池波 正太郎

『男振』池波 正太郎

若くして頭髪が抜け落ちる奇病にかかった源太郎は、容姿を侮蔑した若君に乱暴を働き監禁される。 名前を変えて生きることを許された源太郎は国許に帰り静かに暮らそうとするが、今度は血筋のせいでお家騒動に巻き込まれることとなる。

久しぶりの池波さん。
()の使い方など、こんなへんてこな文章だったか?とやや疑問に思いつつも一気読み。

眉目秀麗・文武両道の少年。
前途洋々だった源太郎だが、15歳から頭髪が抜け始めて禿頭になってしまったことで激しいコンプレックスを抱くようになる。
他人から嘲笑されることで深く傷ついていき、不満とコンプレックスが頂点に達して若君に襲い掛かるという事件を起こしてしまうのである。

かなり変わった設定であるが、容姿一つが人生を変えていく残酷さがリアリティが高く共感を呼ぶのではないだろうか。

自信に満ち溢れていたはずの少年が、容姿を気にして背中を丸め何とか健気に生きるようになっていた。
運命は更なる試練を与えていくが、少年は事件を境に成長し、人生を自らのものとしていくのである。

力強く自信を持って生きる姿こそ男振が良いと言える。
容姿など抗えないものに翻弄されることもあれば、生き様一つで人を納得させることができるのもまた事実。
爽やかな結末にほっとした1冊。

読了日:2010.10.25
★★★☆☆

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2010年10月26日

ruru (02:37)

カテゴリ:国内小説一般池波 正太郎

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