出久根 達郎の最近のブログ記事

『抜け参り薬草旅』出久根 達郎

瀬戸物問屋の小僧洋吉は、伊勢神宮へのお陰参りの途中で野を歩く薬屋庄兵衛と出会う。
庄兵衛の薬を目当てに寄って来る不穏な輩を追い払いながら二人は西へと向かう旅を続けるが・・。

60年に一度のお陰参りが流行中の天保元年。

旅人で賑わう東海道で庄兵衛は薬の材料を探し歩く旅をしている。
そんな庄兵衛に興味を持ってお供となった洋吉。

薬は使い道によってはよからぬ力も持つため、二人の旅はあちらこちらで邪魔が入る。

薬草の話などがちりばめられていて設定は面白いと思う。
ただ下の話が多く、事件の盛り上がりも結末もあっさりとしていて何となく物足りなかった。


読了日:2013.12.8
★★★☆☆

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2013年12月11日

ruru (20:07)

カテゴリ:国内小説一般出久根 達郎

『萩のしずく』出久根 達郎

士族の娘奈津は、歌人中島歌子主宰の萩の舎に入門する。 奈津はすぐに頭角を表し歌子に愛されるが、生活のために歌の世界から小説の世界へと筆を移す。 筆名は樋口一葉。 後に文豪として名を残す少女の青春。

萩の舎での生活を中心に一葉の少女時代を瑞々しく描いた作品。

何気なく手にとって読み始めた本だったので、最初奈津が一葉だと気付かずにいた。
短い執筆活動の部分ではなく、萩の舎での女学生同士の友情や恋などに重点を置いているので、一少女の青春小説のような趣きだ。

一葉と言えば生活苦の末若くして死んだ苦労人のイメージが付きまとうが、この小説内の奈津はとても幸せそうである。

時代は明治だが、江戸をまだ引きずっている世の中。
上級士族や華族の娘など上流階級の少女たちと肩を並べて歌を習う一方、家に帰れば貧しく困窮した家族との暮らしがある。

混沌とした時代を生きた奈津の人生は決して不幸ではなかったのだと爽やかな気持ちになれる小説だった。

読了日:2012.2.24
★★★☆☆

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2012年2月27日

ruru (00:17)

カテゴリ:国内小説一般出久根 達郎

『大江戸ぐらり―安政大地震人情ばなし』出久根 達郎

仏具屋「甲子屋」の一人娘娘おようは、安政大地震で家族と離れ離れになってしまう。 運び込まれた寺で知り合った千三郎や叔父と共に甲子屋の再建に翻弄するおよう。 江戸を襲った安政大地震の中繰り広げられる人情話集。

第一部はおようの被災と再び立ち上がるまでの物語。
何不自由なく育てられていた箱入り娘のおようが、だまされ、助けられながら力強く成長していく。

地震の混乱に乗じて悪さを働く人間もいれば、責任や人情をしっかりと持った人間もいる。
女中つきの暮らしをしていたおようが自ら営業に駆け回る姿は頼もしく、初潮と地震という組み合わせで14歳という少女が大人になっていく様が描かれている。

第二部はおようの叔父喜之助が書き綴ったという設定による地震の際の様々な短編集となっている。
この叔父の設定がわかりにくく感じたが、第二部へとつながる重要人物ではある。

『おんな飛脚人』のあすかや清太郎、同心の郡司など御馴染みの人物たちが登場するので親しみやすい。
この時期読むのがどうかというところもあるが、基本的には江戸人情物語である。

読了日:2011.10.1
★★★☆☆

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2011年10月 3日

ruru (16:15)

カテゴリ:国内小説一般出久根 達郎

『世直し大明神<おんな飛脚人>』出久根 達郎

江戸の定飛脚屋十六屋の主人茂右衛門は清太郎とまどかに店を譲ることを決意。 そんな中江戸では安政の大地震が起こる。 激震後の十六屋の周囲では不穏な出来事が続き・・。

『おんな飛脚人』の続編。
すっかり十六屋の中心となったまどかと清太郎は益々店を守り立てようと仕事に精を出す。

そんな時安政の大地震が起こり、店にも被害が。

丁度こんな時なので大地震の描写はあまり読みたくないものがあったが、基本的には江戸人情物語なのでなんとか読んだ。

十六屋の主人茂右衛門とふさは、清太郎とまどかを夫婦養子にして店を譲ることを考えるが、今回は途中で地震が起こってしまい店や二人のその後については曖昧なまま終わってしまった。
含みを持たせた終わりなので続編があってもよさそうだが、今のところ出ていないよう・・。

清太郎とまどかが盛り立てる飛脚問屋物語も面白そうなので続編に期待。

読了日:2011.5.22
★★★☆☆

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2011年5月24日

ruru (00:07)

カテゴリ:国内小説一般出久根 達郎

『おんな飛脚人』出久根 達郎

足の速さが自慢のまどかと清太郎は同じ日に飛脚問屋十六屋で働き始める。 主人の病気が原因で飛脚が逃げ出してしまった十六屋で、二人は即戦力として活躍していく。 二人にはそれぞれ飛脚になった理由があって・・。 飛脚が運ぶ手紙と人情の物語。

珍しい女飛脚人という設定。
飛脚問屋でも町でもすんなり受け入れられていくのはやや違和感があるものの、珍しい主人公で面白い。

手紙を運ぶ中での人間ドラマ、主人公のまどかと清太郎の恋物語、二人の隠された背景など読みどころがたくさんあって楽しかった。
飛脚問屋の様子も想像ができて良かった。

確かに手紙には様々なドラマが詰まっているわけだから話は広げやすい。
出久根さんの時代小説はどうも淡々としているのでほろりときたり笑ったりという喜怒哀楽には乏しいのだが、飛脚を中心に眺める江戸風景をたっぷり楽しむことができた点では面白い時代小説だった。

読了日:2011.5.21
★★★☆☆

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2011年5月23日

ruru (23:41)

カテゴリ:国内小説一般出久根 達郎

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