ジェームズ・アンソールー写実と幻想の系譜ー@損保ジャパン東郷青児美術館

新宿の損保ジャパン東郷青児美術館では「ジェームズ・アンソールー写実と幻想の系譜ー」が開催中です。

121030c.jpg

アンソールのイメージは仮面や髑髏。

121030d.jpg

でも静物画や風景画など美しいタッチの絵画も随分描いていたのですね。
今回の展覧会では50点ほどの作品を揃えて、アンソールの若き頃からの軌跡をたどっています。

模写などもあり、色々な画家たちの影響を受けて試行錯誤し、時間をかけて自分だけの画風へ変化していく様がよくわかります。
作風も色々と変化しているので、名前なしで観たらアンソールの作品だけを選ぶのは難しいかも。

自分や友人を描いた肖像画もありましたが、至ってシンプルな作風です。
特徴としては画家たちを身なりの良いブルジョワ層のように描いているのだとか。
強い自尊心が伺えます。
それがまさか自分を髑髏で描く方向へ進むとは。。

有名な『牡蠣を食べる女』は、思っていたよりも大きくてびっくり!
印象派の影響もあった頃で光の描写にこだわっていたらしいのですが、こってりした濃いタッチの絵画で、フランスの印象派とはまた違う印象です。

仮面の作品は人間の本質を描こうとしているのか、禍々しさと滑稽さが混在しているように感じました。
でも同じ仮面の作品でも『愛の園』はどこか幻想的な印象だったなあ。

全展示の中で仮面の作品はそれほどないのですが、やはり印象は強烈です。
アンソール独特の世界観を醸し出しています。

今回はアントワープ王立美術館の改修に合わせての来日だそうです。
アンソールだけでなく、画家仲間や影響を受けた画家たちの作品も同時に展示されています。

アンソールの作品と比較して観ることができるのが面白い!
作家が混在した展示なので戸惑いもありましたが。

ベルギーと言えばのルーベンスやブリューゲルの作品も結構ありました。

ルーベンスのライオンを描いた銅版画が3点ほどあったのですが、なんだかユーモラスな感じ。
ルーベンスのああいう絵を初めて見た気がします。

日本の浮世絵にも影響を受けた時期があったようで、武者絵の模写があり、団扇などを描いた作品もありました。
当時アンソールは東洋的なものを全てシノワズリと考えていたそうで、ジャポニズムではなくシノワズリとタイトルがつけられていました。
残念。

日本でアンソールの作品をこれほど一度に観ることができる機会はあまりないと思うので、良い機会を得ることができました*^^*

(2012.10.30)


「ジェームズ・アンソールー写実と幻想の系譜ー」
■会場:損保ジャパン東郷青児美術館(東京都新宿区)
■会期:2012年9月8日(土) -11月11日(日)
■休館日:月曜日
■開館時間:午前10時-午後6時、 金曜日は午後8時まで(入館は閉館30分前まで)

タグ

2012年11月 1日

ruru (22:42)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

« 江戸の判じ絵~再び これを判じてごろうじろ~@たばこと塩の博物館 | ホーム | 棚田康司「たちのぼる。」展@練馬区立美術館 »

このページの先頭へ