須田悦弘展@千葉市美術館

千葉市美術館で開催中の「須田悦弘展」。
先日展覧会鑑賞と須田さんご本人の講演会へ行ってきました!


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須田さんは、精密な植物木彫を空間も含めて作品とするインスタレーション作家です。

以前から知ってはいたものの、作品を実際に観るのは初めてなのでとても楽しみにしていました!


今回は上階の美術館だけでなく、1階のさや堂も使って展示されています。


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(ピンボケだけど)


昭和2年建築の旧川崎銀行千葉支店が復元保存されたホールです。
雰囲気があって良い場所なのです!
須田さんがここを使いたいと思うのも当然ではないでしょうか。


入ってすぐ、舞台に花が一輪落ちています。


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<マグノリア>


何という繊細な彫刻・・。
この薄く柔らかな花弁や葉、雄しべや雌しべもは全て木彫なのですよ。。


展示はいたずら心に満ちているので、どこにあるのか探さないと気付かない作品も。
<桔梗>は結局監視員さんに教えてもらいました。


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<桔梗>


8階展示室には箱のような建屋が並んでいて、1つ1つ中まで入って鑑賞するようになっています。
この建屋も室内の装飾も含めて1作品というわけです。

靴を脱いで一人ずつなので、後ろの列が気になってあまりゆっくり観れない^^;
それでも空間を独り占めできるのは素晴らしいひと時でした。


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<泰山木:花>


本当は"池"ごと楽しむものですが、人が多くて良い写真が撮れなかった作品。
でもとても近くで鑑賞できました!


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<睡蓮>


アサヒビール大山崎山荘美術館のモネの睡蓮近くに展示するための造形だそうです。
現地では贅沢な鑑賞になっていますねぇ。


こちらは一面漆黒の中で。


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<芙蓉>


何度も言いますが、木彫です。
なんてリアルなんでしょう。

漆アレルギーの人は観れないらしい。
勿体無い。。





零れ落ちる薔薇。


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ほおの木でほおの木を作ったという1994年の作品。
講演会のスライドで見せてくれましたが、銀座の月極駐車場で展示したものだそうです。

横は障子なので自然光で鑑賞できるようになっています。

準備中に葉が落っこちたものの、それもまた良しと感じてそのまま完成形になったとか。
確かに一部落ちて割れていますが、全く違和感がありませんでした。


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<東京インスタレイション>






最初の作品<東京雑草論>の外側はこんな感じ。
古くなってきているという理由で、中には入れませんでした。
遠くて雑草はよく見えなかった^^;


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<東京雑草論>





ギャラリーは高いので、屋台のように作成してコインパーキングで個展を開こうと考えてこの形式になったそうです。
屏風のイメージと言われればその通りですね。






7階「須田悦弘による江戸の美」では、千葉市美の所蔵品から須田さんが選んだ作品を展示し、何箇所かに植物が設置されていました。


分かりにくい場所にもしっかり展示されています。
スイスイ進んでいた人は気付かなかったんだろうなあ。


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監視員さん、実際に座るんだろうか・・勇気がいる^^;


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海外の展覧会でこういった仕掛けをしたら、掃除の人が気付かず掃除してしまい、作品がなくなっていたこともあるんだとか。
あり得るw






空間がないのなら作ってしまう。
こういう展示は、穴をあけて差し込んでいるんだそうです。
なるほど。


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落ち葉がこんなところに・・!


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屏風から零れ落ちた椿の演出をしたり長沢芦雪の描いた雀の側に米粒を置いたり仕掛けが色々あって楽しませていただきました。


浮世絵を上から眺められる展示方法がまた良かった!
普段千葉市美で見慣れた作品ばかりでしたが、とても観やすかったです♪






講演会では、いくつか作品を取り上げて、背景や発表した時の裏話などを聞くことができました。
今回展示されていない作品もあって面白かったです!

最初の頃は雑草など自生している植物に価値を見出していた。
しかし、売られている花ー例えばチューリップなどーも人間を介して世界に広まっている。
それも結局は種を増やそうとする花の意思なのではないか、と考えてから興味を持って作品にするようになった。

という話が興味深かったです。
哲学です、むむ。

19年やり続けてきたけれど、巧くなってきたし飽きるまでは同様の制作を続けたいとのことでした。


千葉市美の規模や会場など須田さんの個展に丁度良かった気がします。
また数年後位に開催して欲しいですね。


(2012.11.18)


「須田悦弘展」
■会場:千葉市美術館(千葉県千葉市)
■会期: 2012年10月30日(火)~ 12月16日(日)
■休館日:11月5日(月)、12月3日(月)
■開館時間:日~木曜日 10:00~18:00 金・土曜日 10:00~20:00

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2012年11月27日

ruru (19:28)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

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