『日本美術全集』発刊記念スペシャルトークセッション「若冲、プライスコレクション、奇想の系譜~それぞれの若冲体験~」@丸ビルホール

小学館創業90周年記念企画である『日本美術全集』の発刊を記念したスペシャルトークセッションを聴講してきました。

日本美術愛好家で若冲のコレクターとして有名なジョー・プライスさん、京都国立博物館で若冲展を企画された狩野博幸先生、今回の美術全集の執筆もされている山下裕二先生がそれぞれの若冲体験について語られるという贅沢なイベントです。


130309.jpg
「若冲、プライスコレクション、奇想の系譜~それぞれの若冲体験~」


場所は丸ビルホールです。
少し前に到着したのですが、既に長蛇の列でした。
思っていたよりもご年配の方が多くてびっくり。


司会・通訳の方がいらっしゃったものの、主に進行は山下先生がされていました。


プライスさんが何度もお話しされていたのは、「若冲とは知らずにただ惹きつけられた」ということ。
「誰の作品かも知らなかったし、何故購入したのか説明できない」とも。

また、「自然の光の下で鑑賞して欲しい」というお話も情熱的にされていました。
「江戸時代当時には電気はなく、太陽・月・灯した火の3つしか明かりはなかった。時間によって移ろう光に合わせて描かれている。光が変われば絵も変わるという体験を通して絵の本当の力を感じて欲しい」(意訳です)

プライスさんが自宅のお風呂に《花鳥鳥獣図》をタイル壁画で再現してしまったというのは知る人ぞ知る逸話。
日本美術への愛情と情熱が伝わってきて、イメージ通りの方でした。

以前読んだ本。
面白いのでおススメ。


若冲になったアメリカ人 ジョー・D・プライス物語


狩野先生は、若冲の"旦那芸"ぶりを力説されていました。
「紙や絵具の価格には糸目もつけず制作し、売らずに寄進するなど一般的な画家ではできない。」
また、「若冲には不思議な調和性がある」という話には納得がありました。
確かにあれだけ個性的な画風なのに浮くことがないかも。
画家の性格がにじみ出ているとか・・?
そもそも商人だから生粋の画家より協調性がありそうです^^;


プライスさんのお話に奥様が補足されるのを微笑ましく感じたり、狩野先生のバッサリ斬りつけるような主張に笑わせていただいたり、1時間半に渡った興味深いトークセッションでした。

(2013.3.9)


現在東日本大震災復興支援としてプライスさん所有の美術作品による特別展「若冲がきてくれました プライスコレクション江戸絵画の美と生命」が開催中。
今回プライスさんはこのために来日されていました。

東北3県のみの開催ですが、素晴らしい復興支援!

>「若冲がきてくれました プライスコレクション江戸絵画の美と生命」展公式サイト


肝心の美術全集は、現在2巻まで発売中。
正に永久保存版に相応しい趣きです。

>日本美術全集公式サイト

予算的に全巻は無理なので、気になる巻だけでも欲しいなあ。。


タグ

2013年3月17日

ruru (09:23)

カテゴリ:旅行・イベント美術館・博物館鑑賞

« 二川幸夫・建築写真の原点 日本の民家一九五五年@パナソニック汐留ミュージアム | ホーム | 三月大歌舞伎@御園座 »

このページの先頭へ